さらばアイスヘル! セツ婆の秘めた力!
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ティナさんの悲痛な言葉に小松さんは驚きの声を上げた。あれほど撮るように急かしたクルッポーも文句を言ってる。
〈ポッ! クポッ!〉
「だって、あんなてんこ盛り神々しいスープを目の前で見たら……」
「それほど貴重な瞬間だったってことですよ。あっ、それにスクープ撮れなかったのって前にも……ああほら、確かフグ鯨のときは洞窟の外に出ちゃってて、あと宝石の肉(ジュエルミート)のときは光の加減で――」
「小松くん」
「ティナさんがさらに追い討ちくらって落ち込んでるよ」
「ハッ!」
「うっ…ううっ……」
「ス、スミマセン……」
ココさんと私の制止の言葉で小松さんはやっと気づいたみたい。ティナさんが完全に落ち込みモードになってるよ……。
「気にすることはないよ。失敗は成功の母……君のその類い希なる厚かましさと目を見張るほどの図々しさがあれば、いつか必ず良い結果は訪れるはずです」
「全然嬉しくない励まし……さすがココさん……」
「……あんたら、励ましてんだか貶してんだかどっちかにしろよ」
「トドメ刺されたような顔だな」
全然励ましになってない小松さんとココさんに私は呟いた。トリコの言う通りティナさんが愕然としているじゃない。クルッポーも文句を言える状況じゃないとわかったのか肩に止まって慰めてるよ。
「おや? あたしゃが作った料理、気に入らんのか?」
「あっ、とんでもない! 美食人間国宝が手掛けた料理の数々! ここでスクープてんこ盛り挽回させていただきます!」
さっすが節乃さん! ティナさんも復活してカメラを回し始めたよ。
「うまい! なんだ? この独特の歯応え」
「ゴリニラレバ炒めですね!」
「おいしい~! シャキシャキしててレバーとも相性いい!」
ゾンゲが手づかみで食べたのに対して小松さんと私は箸で食べた。ゴリニラは私も扱ったことないからこんなにおいしいなんて思わなかった!
ガバッ!
「「「「ああっ!」」」」
「う~ん……おおー! うめー!」
「「「全部食うなー!」」」
「残しといてくださいよ! トリコさーん!」
一瞬でゴリニラレバ炒めがなくなった! ティナさんとゾンゲと私と小松さんは即トリコに文句を言った。
「おお~! こっちもうめーぞ!」
「ホントかー!?」
「もう、どれもこれもみんなおいしいです~!」
「次一瞬で食べたらトリコのは没収するからね!」
「何ー!?」
節乃さんの料理を味わいながら楽しく過ごしていたら、料理はほとんどなくなってみんな笑顔で余韻に浸っていた。小松さんと私は暖炉の火の調整をしている節乃さんに声をかける。
「ありがとうございます、節乃さん」
「とってもおいしかったです! それに迎えに来てくれて助かりました」
「お主らにセンチュリースープの捕獲を薦めたのは、他ならぬあたしゃじゃからの。じゃが肝心のグルメショーウィンドーの状態がよくないと小耳に挟んで調査を『与作』に依頼したんじゃよ。しかしその与作が出発しとらんと聞いた」
「ゲッ」
まだ残っていた肉を食べていた鉄平が気まずそうな顔をしている。そういえば与作さんって鉄平の師匠だっけ。
「ココと一緒にアイスヘルに来てみたら……鉄平! なんで弟子のお主がおるんじゃ?」
「…………」
「答えんかい!」
うおっ、節乃さんって怒ると怖い人だ! 鉄平がますます顔を青ざめてるよ! 絶対に怒らせないようにしよう……。
「いや~あの~……うちの師匠は今大事な食材の再生で手が離せないらしくて、代わりに俺が……アハハハッ」
「大事な食材? あたしゃの調査依頼を弟子に任せてまで優先する食材とはなんじゃ?」
「いや~まあ~その~……アハハハッ! ――……あっ」
誤魔化すように笑っているけど、節乃さんには全然効いてないみたい。顔色一つ変えずにジッと鉄平を見ている。観念したのか鉄平が真顔で話し始めた。
「美食神・アカシアにまつわる食材です。俺はそこまでしか知りません」
「「「「!?」」」」
アカシアという名前に私も含めてトリコも小松さんもココさんも反応した。グルメ時代の始まりを起こした人にまつわる食材か……。
「フム……あやつも物好きじゃの。で、グルメショーウィンドーは?」
「それが……すでにダメでした。師匠の勘の通りに。でも、最後の二滴はなんとか搾り出しました」
「修羅場じゃったのぉ、みんな」
「なんてことねぇさ! セツ婆の料理を食ったから、もう全快したようなもんだぜ!」
全快って言ってもトリコの左腕は元に戻らない……。食べたら傷が治るグルメ細胞もそこまで万能ってわけじゃないのか。
〈ポッ! クポッ!〉
「だって、あんなてんこ盛り神々しいスープを目の前で見たら……」
「それほど貴重な瞬間だったってことですよ。あっ、それにスクープ撮れなかったのって前にも……ああほら、確かフグ鯨のときは洞窟の外に出ちゃってて、あと宝石の肉(ジュエルミート)のときは光の加減で――」
「小松くん」
「ティナさんがさらに追い討ちくらって落ち込んでるよ」
「ハッ!」
「うっ…ううっ……」
「ス、スミマセン……」
ココさんと私の制止の言葉で小松さんはやっと気づいたみたい。ティナさんが完全に落ち込みモードになってるよ……。
「気にすることはないよ。失敗は成功の母……君のその類い希なる厚かましさと目を見張るほどの図々しさがあれば、いつか必ず良い結果は訪れるはずです」
「全然嬉しくない励まし……さすがココさん……」
「……あんたら、励ましてんだか貶してんだかどっちかにしろよ」
「トドメ刺されたような顔だな」
全然励ましになってない小松さんとココさんに私は呟いた。トリコの言う通りティナさんが愕然としているじゃない。クルッポーも文句を言える状況じゃないとわかったのか肩に止まって慰めてるよ。
「おや? あたしゃが作った料理、気に入らんのか?」
「あっ、とんでもない! 美食人間国宝が手掛けた料理の数々! ここでスクープてんこ盛り挽回させていただきます!」
さっすが節乃さん! ティナさんも復活してカメラを回し始めたよ。
「うまい! なんだ? この独特の歯応え」
「ゴリニラレバ炒めですね!」
「おいしい~! シャキシャキしててレバーとも相性いい!」
ゾンゲが手づかみで食べたのに対して小松さんと私は箸で食べた。ゴリニラは私も扱ったことないからこんなにおいしいなんて思わなかった!
ガバッ!
「「「「ああっ!」」」」
「う~ん……おおー! うめー!」
「「「全部食うなー!」」」
「残しといてくださいよ! トリコさーん!」
一瞬でゴリニラレバ炒めがなくなった! ティナさんとゾンゲと私と小松さんは即トリコに文句を言った。
「おお~! こっちもうめーぞ!」
「ホントかー!?」
「もう、どれもこれもみんなおいしいです~!」
「次一瞬で食べたらトリコのは没収するからね!」
「何ー!?」
節乃さんの料理を味わいながら楽しく過ごしていたら、料理はほとんどなくなってみんな笑顔で余韻に浸っていた。小松さんと私は暖炉の火の調整をしている節乃さんに声をかける。
「ありがとうございます、節乃さん」
「とってもおいしかったです! それに迎えに来てくれて助かりました」
「お主らにセンチュリースープの捕獲を薦めたのは、他ならぬあたしゃじゃからの。じゃが肝心のグルメショーウィンドーの状態がよくないと小耳に挟んで調査を『与作』に依頼したんじゃよ。しかしその与作が出発しとらんと聞いた」
「ゲッ」
まだ残っていた肉を食べていた鉄平が気まずそうな顔をしている。そういえば与作さんって鉄平の師匠だっけ。
「ココと一緒にアイスヘルに来てみたら……鉄平! なんで弟子のお主がおるんじゃ?」
「…………」
「答えんかい!」
うおっ、節乃さんって怒ると怖い人だ! 鉄平がますます顔を青ざめてるよ! 絶対に怒らせないようにしよう……。
「いや~あの~……うちの師匠は今大事な食材の再生で手が離せないらしくて、代わりに俺が……アハハハッ」
「大事な食材? あたしゃの調査依頼を弟子に任せてまで優先する食材とはなんじゃ?」
「いや~まあ~その~……アハハハッ! ――……あっ」
誤魔化すように笑っているけど、節乃さんには全然効いてないみたい。顔色一つ変えずにジッと鉄平を見ている。観念したのか鉄平が真顔で話し始めた。
「美食神・アカシアにまつわる食材です。俺はそこまでしか知りません」
「「「「!?」」」」
アカシアという名前に私も含めてトリコも小松さんもココさんも反応した。グルメ時代の始まりを起こした人にまつわる食材か……。
「フム……あやつも物好きじゃの。で、グルメショーウィンドーは?」
「それが……すでにダメでした。師匠の勘の通りに。でも、最後の二滴はなんとか搾り出しました」
「修羅場じゃったのぉ、みんな」
「なんてことねぇさ! セツ婆の料理を食ったから、もう全快したようなもんだぜ!」
全快って言ってもトリコの左腕は元に戻らない……。食べたら傷が治るグルメ細胞もそこまで万能ってわけじゃないのか。