さばけ猛毒フグ鯨! 四天王ココ登場!
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「ココさん……なんだか寂しそうでしたね」
「ココの血液から新しい血清を作ろうとする科学者に追われたり、第一級の危険生物として隔離されそうにもなった。美食屋の仕事から離れたのも、そんなしがらみから抜け出したかったからだろう」
「だから、カメラを嫌がったのか……」
……ココの過去を聞いて、小松はティナに撮影を拒否した理由も納得がいった。
「だが、今あいつは嬉しく思っただろうな」
「えっ?」
「ココは電磁波で相手が嘘を付いているのかどうかもわかる。瑞貴の言葉に救われたはずだ」
……トリコの推測は当たってあた。ココは瑞貴が目を輝かせていたときから電磁波を見ていたが嘘が一切ないことに気づいた。慰めでもなんでもなく、ただ思ったままのことを言ったのだと。
(『僕の運命を変える姫』……か。確かにそうだ。毒が本当に効かないかわからないけど、毒を『恐れるもの』じゃなくて『守るもの』として考えるなんて、可愛くて面白い子だとは思ったけど……)
「ココさん?」
「瑞貴ちゃん、ありがとう」
「えっ? なんのことかわかんないですが……どういたしまして?」
私何かお礼を言われるようなことをしたっけ? テレビや漫画を見たときから感じたことを言ったまでなのにな。
(瑞貴ちゃん……できるなら、ずっとこうして僕の隣にいてほしい)
……ココは自然と瑞貴の手をギュッと握った。真っ直ぐ気持ちをぶつけてくれる瑞貴に心を奪われたのだ。
「「あっ」」
私とココさんは同時に止まった。自分たちの目の前にある深い穴に、私たちは見えたのだ。
「トリコ! 100メートルほど真下に向かって巨大な穴が広がっている!」
「ええっ!?」
ココさんの報告を聞いてトリコと小松さんは私たちに追いついた。
私の手を離したココさんは自分の体に巻きついていたロープをほどいた。
「目が利くから僕が先に降りるよ」
「じゃあ僕、ココさんと降ります! いいですよね、ココさん!」
「僕には毒が……」
「行きましょう! ココさん!」
「小松くん……」
小松さんは躊躇いもなくココさんの背に抱きついて、屈託のない笑みを向けていた。それにココさんも心に打たれただろう。原作がそうじゃなかったら私がココさんと一緒に行きたかったな……。せっかく仲良くなれたし記念に。
「んじゃ、瑞貴。お前は俺とな」
「えっ。別に一人でも降りれるけど」
「いいから一緒に行こうぜ! なっ!?」
「……じゃあ、お願いします」
散々振り回されたから遠慮したんだけど、なんかトリコの様子がおかしい気がする。必死っていうかなんていうか……。
ココさんと小松さんのペアが降りていくのを見届け、私はトリコにおんぶしてもらって降りていった。
「蛍……蛍がいますよ!」
「ああ。海蛍だね。海から紛れ込んだんだね」
「綺麗ですね、ココさん……!」
(敢えて僕に触れることで、僕を気遣ってくれてるんだね……。小松くん、できることなら君の命も守りたいものだが……)
洞窟に反響しているから二人の会話がよく聞こえる。それに私たちにも海蛍の明かりが見えてきた。
「綺麗……! なんて幻想的なんだろう……」
(毒が効かない女はココにとって貴重だし喜んでくれるのは俺も嬉しいが、相手が瑞貴だと……虹の実のときも会わせたくないって思ったし。なんなんだ? この気持ちは……)
……海蛍を見て感動している瑞貴の横顔を見ながらトリコは自分の気持ちがわからず、すぐに考えるのをやめて足を壁から離した。同時に一気に手を滑らせて降りていく。
「わみゃ!?」
「海蛍がいるってことは、砂浜の洞窟が近いってことか!」
感動しているのも束の間、トリコはロープを手に滑らせて一気に降りていった! それに私はしがみつくのに精一杯!
「ぎゃ――っ!!」
「「「「!?」」」」
下から悲鳴が聞こえて、同時に危険信号が私の全身に感じた。
「ええっ!?」
「美食屋か!」
この悲鳴はトリコの言った通りフグ鯨を目的とした美食屋だろう。何かに襲われたんだ!
「トリコ、嫌な予感がする……」
「何?」
「何か……来る! トリコ!」
「ああ! 一気に降りるぞ!」
「小松くん! しっかりつかまって!」
「お前もだ瑞貴!」
「「はい/うん!」」
小松さんはココさんに、私はトリコにしがみつくと、二人はロープを手に滑らせて一気に降りていく。地に着いても安心できず、奥から大量に何かがこちらに向かって飛んで来た。
「なんですか、あれ!?」
「アゲハコウモリの群れだ!」
「小松くん、下がって!」
「はい……」
ココさんは右手首の包帯を外し、右手を毒化して構えると指の先から毒の滴が出てきた。
「ポイズンドレッシング!!」
水飛沫のように飛んでいった毒は全てアゲハコウモリに当たり、私たちの前に来たときには地に落ちた。
「毒は押さえた……すぐに飛べるようになる」
「臆病で滅多に襲うことがねぇ奴らが、どうして……」
「ああ。何か様子がおかしい……。襲って来るというか、何かから逃げていく感じ……」
再び奥から現れたアゲハコウモリの群れは私たちを通り過ぎて行く。
「瑞貴、お前の嫌な予感は?」
「全然消えない。アゲハコウモリのことじゃないみたい」
私は薙刀を構える。アゲハコウモリじゃなかったら、残りは一つしかない。
「小松さん、気をつけて」
…………。
「小松さん!?」
返事がないから振り向いたら、先ほどまでココさんの指示を受けて少し下がっていた小松さんの姿がなかった。トリコもココさんも気づく。
「小松!」
「小松くーん!」
「小松さーん!」
何度呼びかけても返事がない。このことを忘れていたのは完全に私の落ち度だ。しかも私の全身に警戒信号が出ている。
「小松ー!」
「小松くーん!」
「っ、トリコ! ココさん!」
「「!?」」
〈ギュアァァアアア!!〉
アゲハコウモリが来た先から現れたのは、紫色の体で三つ目を持つ巨大な蛇……デビル大蛇だった!
「ココの血液から新しい血清を作ろうとする科学者に追われたり、第一級の危険生物として隔離されそうにもなった。美食屋の仕事から離れたのも、そんなしがらみから抜け出したかったからだろう」
「だから、カメラを嫌がったのか……」
……ココの過去を聞いて、小松はティナに撮影を拒否した理由も納得がいった。
「だが、今あいつは嬉しく思っただろうな」
「えっ?」
「ココは電磁波で相手が嘘を付いているのかどうかもわかる。瑞貴の言葉に救われたはずだ」
……トリコの推測は当たってあた。ココは瑞貴が目を輝かせていたときから電磁波を見ていたが嘘が一切ないことに気づいた。慰めでもなんでもなく、ただ思ったままのことを言ったのだと。
(『僕の運命を変える姫』……か。確かにそうだ。毒が本当に効かないかわからないけど、毒を『恐れるもの』じゃなくて『守るもの』として考えるなんて、可愛くて面白い子だとは思ったけど……)
「ココさん?」
「瑞貴ちゃん、ありがとう」
「えっ? なんのことかわかんないですが……どういたしまして?」
私何かお礼を言われるようなことをしたっけ? テレビや漫画を見たときから感じたことを言ったまでなのにな。
(瑞貴ちゃん……できるなら、ずっとこうして僕の隣にいてほしい)
……ココは自然と瑞貴の手をギュッと握った。真っ直ぐ気持ちをぶつけてくれる瑞貴に心を奪われたのだ。
「「あっ」」
私とココさんは同時に止まった。自分たちの目の前にある深い穴に、私たちは見えたのだ。
「トリコ! 100メートルほど真下に向かって巨大な穴が広がっている!」
「ええっ!?」
ココさんの報告を聞いてトリコと小松さんは私たちに追いついた。
私の手を離したココさんは自分の体に巻きついていたロープをほどいた。
「目が利くから僕が先に降りるよ」
「じゃあ僕、ココさんと降ります! いいですよね、ココさん!」
「僕には毒が……」
「行きましょう! ココさん!」
「小松くん……」
小松さんは躊躇いもなくココさんの背に抱きついて、屈託のない笑みを向けていた。それにココさんも心に打たれただろう。原作がそうじゃなかったら私がココさんと一緒に行きたかったな……。せっかく仲良くなれたし記念に。
「んじゃ、瑞貴。お前は俺とな」
「えっ。別に一人でも降りれるけど」
「いいから一緒に行こうぜ! なっ!?」
「……じゃあ、お願いします」
散々振り回されたから遠慮したんだけど、なんかトリコの様子がおかしい気がする。必死っていうかなんていうか……。
ココさんと小松さんのペアが降りていくのを見届け、私はトリコにおんぶしてもらって降りていった。
「蛍……蛍がいますよ!」
「ああ。海蛍だね。海から紛れ込んだんだね」
「綺麗ですね、ココさん……!」
(敢えて僕に触れることで、僕を気遣ってくれてるんだね……。小松くん、できることなら君の命も守りたいものだが……)
洞窟に反響しているから二人の会話がよく聞こえる。それに私たちにも海蛍の明かりが見えてきた。
「綺麗……! なんて幻想的なんだろう……」
(毒が効かない女はココにとって貴重だし喜んでくれるのは俺も嬉しいが、相手が瑞貴だと……虹の実のときも会わせたくないって思ったし。なんなんだ? この気持ちは……)
……海蛍を見て感動している瑞貴の横顔を見ながらトリコは自分の気持ちがわからず、すぐに考えるのをやめて足を壁から離した。同時に一気に手を滑らせて降りていく。
「わみゃ!?」
「海蛍がいるってことは、砂浜の洞窟が近いってことか!」
感動しているのも束の間、トリコはロープを手に滑らせて一気に降りていった! それに私はしがみつくのに精一杯!
「ぎゃ――っ!!」
「「「「!?」」」」
下から悲鳴が聞こえて、同時に危険信号が私の全身に感じた。
「ええっ!?」
「美食屋か!」
この悲鳴はトリコの言った通りフグ鯨を目的とした美食屋だろう。何かに襲われたんだ!
「トリコ、嫌な予感がする……」
「何?」
「何か……来る! トリコ!」
「ああ! 一気に降りるぞ!」
「小松くん! しっかりつかまって!」
「お前もだ瑞貴!」
「「はい/うん!」」
小松さんはココさんに、私はトリコにしがみつくと、二人はロープを手に滑らせて一気に降りていく。地に着いても安心できず、奥から大量に何かがこちらに向かって飛んで来た。
「なんですか、あれ!?」
「アゲハコウモリの群れだ!」
「小松くん、下がって!」
「はい……」
ココさんは右手首の包帯を外し、右手を毒化して構えると指の先から毒の滴が出てきた。
「ポイズンドレッシング!!」
水飛沫のように飛んでいった毒は全てアゲハコウモリに当たり、私たちの前に来たときには地に落ちた。
「毒は押さえた……すぐに飛べるようになる」
「臆病で滅多に襲うことがねぇ奴らが、どうして……」
「ああ。何か様子がおかしい……。襲って来るというか、何かから逃げていく感じ……」
再び奥から現れたアゲハコウモリの群れは私たちを通り過ぎて行く。
「瑞貴、お前の嫌な予感は?」
「全然消えない。アゲハコウモリのことじゃないみたい」
私は薙刀を構える。アゲハコウモリじゃなかったら、残りは一つしかない。
「小松さん、気をつけて」
…………。
「小松さん!?」
返事がないから振り向いたら、先ほどまでココさんの指示を受けて少し下がっていた小松さんの姿がなかった。トリコもココさんも気づく。
「小松!」
「小松くーん!」
「小松さーん!」
何度呼びかけても返事がない。このことを忘れていたのは完全に私の落ち度だ。しかも私の全身に警戒信号が出ている。
「小松ー!」
「小松くーん!」
「っ、トリコ! ココさん!」
「「!?」」
〈ギュアァァアアア!!〉
アゲハコウモリが来た先から現れたのは、紫色の体で三つ目を持つ巨大な蛇……デビル大蛇だった!