最後の滴! センチュリースープは誰の手に!?
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「お願いします! トリコさん!」
「……ダメだ、俺が飲む」
「ト、トリコさん……」
ゆっくり近づいて手を伸ばすトリコ。しかしその方向はスープではなく、私の肩に置いて小松さんとまとめて引き寄せた。
「ただし――これっぽっちじゃダメだ! もっとたらふく飲みてぇ! だから俺が飲むスープは小松、瑞貴、お前らが作れ!」
「「えっ!?」」
「今それを飲んで、ちゃんと味を覚えるんだぞ」
「トリコさん……」
「でも私より小松さんのほうが適任で……」
「僕は最初から瑞貴さんと作るつもりでしたよ」
「ええっ!?」
「言ったじゃないですか。僕『たち』って。一緒に飲んで味を覚えて、センチュリースープを完成させましょう!」
「頼んだぜ、瑞貴!」
「小松さん…トリコ……。――うん! わかった!」
やっぱりあの言葉の意味はそういうことだったんだ……。自惚れているかもしれないけど、小松さんもトリコも私の調理の実力を認めてくれるって感じで嬉しい。だったら期待に応えなくちゃね!
「いいよな、鉄平?」
「…………」
「ん?」
「口は災いの元だが、ここはハッキリ言おう。――超賛成だ!」
「災いあるのかよ、その言葉」
「最初っから答えは出ていた。スープはお嬢ちゃんと小松くんに落ちて来たんだ。俺たちが二人を選ぶんじゃない……スープがお嬢ちゃんと小松くんを選んだんだ。最後の客としてね」
鉄平の言うようにこれでセンチュリースープが終わり? そんなの冗談じゃないよ!
「さ、最後じゃありませんよ!」
「私たちで終わりにはしない!」
「「絶対に作ってみせる/ます! センチュリースープ!」」
パアアァァアアア――!
私たちの叫びに呼応するように、手の平に乗っているセンチュリースープがオーロラではなく光を放つように輝き出した。
「こ、これは……! 食材の終わりじゃない、誕生だ! 新たなセンチュリースープの!」
「「この世の全ての食材に感謝を込めて、いただきます!」」
目を閉じたまま私たちはセンチュリースープを口の中に入れると……。
「わあ――っ!!」
「ぐうっ!」
小松さんが周りに響くくらいの叫び声を上げてふらつき、私は誰もいない方向へ体を向けて両手で顔を隠す。
「小松! 瑞貴!」
「小松くん!? 瑞貴!?」
「にひ~~」
「ううっ……!」
……ふらついた小松をトリコが支えると彼は目を輝かせて鼻の下は伸びて口角は上がって、しまりのない表情をしていた。背を向いている瑞貴はわからないが何かを我慢するように肩を震わせている。
「な、なんだ。この顔は……」
「お嬢ちゃん? なんで背を向けて……」
「見たら問答無用で風舞を使って吹き飛ばすから!」
「あっ、ハイ」
鉄平には悪いけど、今この顔を見せたら私にとって一生の恥になるに違いない!
「……ダメだ、俺が飲む」
「ト、トリコさん……」
ゆっくり近づいて手を伸ばすトリコ。しかしその方向はスープではなく、私の肩に置いて小松さんとまとめて引き寄せた。
「ただし――これっぽっちじゃダメだ! もっとたらふく飲みてぇ! だから俺が飲むスープは小松、瑞貴、お前らが作れ!」
「「えっ!?」」
「今それを飲んで、ちゃんと味を覚えるんだぞ」
「トリコさん……」
「でも私より小松さんのほうが適任で……」
「僕は最初から瑞貴さんと作るつもりでしたよ」
「ええっ!?」
「言ったじゃないですか。僕『たち』って。一緒に飲んで味を覚えて、センチュリースープを完成させましょう!」
「頼んだぜ、瑞貴!」
「小松さん…トリコ……。――うん! わかった!」
やっぱりあの言葉の意味はそういうことだったんだ……。自惚れているかもしれないけど、小松さんもトリコも私の調理の実力を認めてくれるって感じで嬉しい。だったら期待に応えなくちゃね!
「いいよな、鉄平?」
「…………」
「ん?」
「口は災いの元だが、ここはハッキリ言おう。――超賛成だ!」
「災いあるのかよ、その言葉」
「最初っから答えは出ていた。スープはお嬢ちゃんと小松くんに落ちて来たんだ。俺たちが二人を選ぶんじゃない……スープがお嬢ちゃんと小松くんを選んだんだ。最後の客としてね」
鉄平の言うようにこれでセンチュリースープが終わり? そんなの冗談じゃないよ!
「さ、最後じゃありませんよ!」
「私たちで終わりにはしない!」
「「絶対に作ってみせる/ます! センチュリースープ!」」
パアアァァアアア――!
私たちの叫びに呼応するように、手の平に乗っているセンチュリースープがオーロラではなく光を放つように輝き出した。
「こ、これは……! 食材の終わりじゃない、誕生だ! 新たなセンチュリースープの!」
「「この世の全ての食材に感謝を込めて、いただきます!」」
目を閉じたまま私たちはセンチュリースープを口の中に入れると……。
「わあ――っ!!」
「ぐうっ!」
小松さんが周りに響くくらいの叫び声を上げてふらつき、私は誰もいない方向へ体を向けて両手で顔を隠す。
「小松! 瑞貴!」
「小松くん!? 瑞貴!?」
「にひ~~」
「ううっ……!」
……ふらついた小松をトリコが支えると彼は目を輝かせて鼻の下は伸びて口角は上がって、しまりのない表情をしていた。背を向いている瑞貴はわからないが何かを我慢するように肩を震わせている。
「な、なんだ。この顔は……」
「お嬢ちゃん? なんで背を向けて……」
「見たら問答無用で風舞を使って吹き飛ばすから!」
「あっ、ハイ」
鉄平には悪いけど、今この顔を見せたら私にとって一生の恥になるに違いない!