最後の滴! センチュリースープは誰の手に!?
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『最後のひと滴は、センチュリースープの赴くままに』
「見届けなければ……再生屋として。見届けなければ……食材の終わりを」
……今までの出来事を見ていた鉄平は、師匠の言葉を思い出し、グルメショーウィンドーを見ながら耳に付けたピアスの飾りの一つわ取って歩き出す。
「何それ?」
「『休眠エキス』だ。植物の機能を停止させる」
……鉄平はティナの質問に答えながら吊されたプロテクトツリーの蔓をつかむ。そこに一滴だけ休眠エキスを垂らすと、プロテクトツリーは一気に緑から茶色に変わって枯れていった。
「みんな、この氷山は直(ジキ)に崩れる! その前にショーウィンドーを限界まで絞り上げるぞ! 運が良ければまだ数滴……スープが出るかもしれない!」
「えっ!?」
「スープが……!」
「まさか!」
「「「!」」」
鉄平の言葉にトリコや私や小松さんたちは目を見開いた。まだスープが残っている……ということは、彼の手に渡るんだ。
体全体を使うため蔓を両腕な巻き付けた鉄平は、強度を確認してもう一度叫ぶ。
「祈れ! そして見るがいい! グルメショーウィンドーの――最期だぁ!!」
鉄平が蔓を引っ張ると、蔓と繋がっているプロテクトツリーが氷にヒビを入れていく。中に入っていた食材も皿に凝縮されて一つになっていく。
「さらばだ! グルメショーウィンドー!!」
ついにグルメショーウィンドーが砕けた。爆風と共に氷の破片が散らばる中……輝くオーロラの中に滴が現れた。
「で、出た……! センチュリースープ!!」
「出やがったぜ、センチュリースープ!」
「オーロラの輝きと共に現れたスープ……こんなに近くで見れるなんて……!」
感激のあまり叫ぶ小松さんとトリコの隣で、私も感動してしまう。
「鉄平さーん! スープですよー! スープが出ましたよー!」
「動かないで!」
「「「「「えっ?」」」」」
カメラを構えるティナさんと共に小松さんが駆け寄ろうとすると、鉄平はそれを制した。顔はオーロラのほうを向いたまま。
「みんなその場でそのまま! 最後のひと滴は……スープの赴くままに。量はほんのひと滴…いや、ふた滴だ。自分の所へ来たら大切に受け止めるんだ」
ふた滴? 確か小松さんの元にしか来ないんじゃ……って! マジでさっき見たスープのあとから別のスープが滴になってる! そして二つのスープは小松さんと……私の元に来た。
「「「「「おおぉぉおおお!!」」」」」
手の平にある少しのスープなのに、そこからオーロラが輝いて広がっていく。その光景にトリコもマッチさんもティナさんも私たちと共に感嘆の声を上げていた。
(ありがとう、グルメショーウィンドー……。数百年もの間、夢のスープを…奇跡の味を……どうか、安らかに)
……プロテクトツリーの中で砕け散って倒れるグルメショーウィンドーを見上げながら、鉄平は感謝の意を告げた。
「これが…センチュリースープ……!」
〈クルッポー! クーポ! クーポ! クーポクーポ! クポッポ! クポー……〉
さっきまでの叫びはどこに行ったのやら、全員目の前にあるセンチュリースープに感動していた。ティナさんもそうみたいだけど…さっきからクルッポーがカメラを構えろって叫んでるよ?
「あ~! 全神経…全ての細胞を刺激するようなこの匂い! 近くで嗅ぐとまたスゲー! この、本能に直接訴えかけて来やがるような食欲を注ぐ香り!」
「あ……」
ヨダレ垂らしまくりのトリコに、センチュリースープに顔を近づけて来るマッチさん……嫌な予感がビシバシする。
「見届けなければ……再生屋として。見届けなければ……食材の終わりを」
……今までの出来事を見ていた鉄平は、師匠の言葉を思い出し、グルメショーウィンドーを見ながら耳に付けたピアスの飾りの一つわ取って歩き出す。
「何それ?」
「『休眠エキス』だ。植物の機能を停止させる」
……鉄平はティナの質問に答えながら吊されたプロテクトツリーの蔓をつかむ。そこに一滴だけ休眠エキスを垂らすと、プロテクトツリーは一気に緑から茶色に変わって枯れていった。
「みんな、この氷山は直(ジキ)に崩れる! その前にショーウィンドーを限界まで絞り上げるぞ! 運が良ければまだ数滴……スープが出るかもしれない!」
「えっ!?」
「スープが……!」
「まさか!」
「「「!」」」
鉄平の言葉にトリコや私や小松さんたちは目を見開いた。まだスープが残っている……ということは、彼の手に渡るんだ。
体全体を使うため蔓を両腕な巻き付けた鉄平は、強度を確認してもう一度叫ぶ。
「祈れ! そして見るがいい! グルメショーウィンドーの――最期だぁ!!」
鉄平が蔓を引っ張ると、蔓と繋がっているプロテクトツリーが氷にヒビを入れていく。中に入っていた食材も皿に凝縮されて一つになっていく。
「さらばだ! グルメショーウィンドー!!」
ついにグルメショーウィンドーが砕けた。爆風と共に氷の破片が散らばる中……輝くオーロラの中に滴が現れた。
「で、出た……! センチュリースープ!!」
「出やがったぜ、センチュリースープ!」
「オーロラの輝きと共に現れたスープ……こんなに近くで見れるなんて……!」
感激のあまり叫ぶ小松さんとトリコの隣で、私も感動してしまう。
「鉄平さーん! スープですよー! スープが出ましたよー!」
「動かないで!」
「「「「「えっ?」」」」」
カメラを構えるティナさんと共に小松さんが駆け寄ろうとすると、鉄平はそれを制した。顔はオーロラのほうを向いたまま。
「みんなその場でそのまま! 最後のひと滴は……スープの赴くままに。量はほんのひと滴…いや、ふた滴だ。自分の所へ来たら大切に受け止めるんだ」
ふた滴? 確か小松さんの元にしか来ないんじゃ……って! マジでさっき見たスープのあとから別のスープが滴になってる! そして二つのスープは小松さんと……私の元に来た。
「「「「「おおぉぉおおお!!」」」」」
手の平にある少しのスープなのに、そこからオーロラが輝いて広がっていく。その光景にトリコもマッチさんもティナさんも私たちと共に感嘆の声を上げていた。
(ありがとう、グルメショーウィンドー……。数百年もの間、夢のスープを…奇跡の味を……どうか、安らかに)
……プロテクトツリーの中で砕け散って倒れるグルメショーウィンドーを見上げながら、鉄平は感謝の意を告げた。
「これが…センチュリースープ……!」
〈クルッポー! クーポ! クーポ! クーポクーポ! クポッポ! クポー……〉
さっきまでの叫びはどこに行ったのやら、全員目の前にあるセンチュリースープに感動していた。ティナさんもそうみたいだけど…さっきからクルッポーがカメラを構えろって叫んでるよ?
「あ~! 全神経…全ての細胞を刺激するようなこの匂い! 近くで嗅ぐとまたスゲー! この、本能に直接訴えかけて来やがるような食欲を注ぐ香り!」
「あ……」
ヨダレ垂らしまくりのトリコに、センチュリースープに顔を近づけて来るマッチさん……嫌な予感がビシバシする。