最後の滴! センチュリースープは誰の手に!?
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……百年に一度姿を現すという伝説のセンチュリースープが眠る氷山。センチュリースープを巡る美食會との戦い――トリコはトミーロッドを追い詰めるが力尽き倒れる。
トリコの最大のピンチ――トリコを救ったのは駆け付けた瑞貴と再生屋・鉄平。瑞貴が秘めた力を解放し青龍となって深手を負わせ、鉄平のノッキングで勝負は決した。
トミーロッドは最後の力を振り絞り、最悪の混合獣類・パラサイトエンペラーを産み出した。時同じくして甦ったアイスヘルの支配者・ヘルボロス。戦う二体の巨大猛獣――。
その頃、小松は最後の一杯のセンチュリースープを小型GTロボに奪われた。そして、鉄平の治療で一命を取り留めたトリコたちは小松の元へ!
☆☆☆☆☆
重傷人を一人ずつ抱えて私たちが地下へ降りると、小松さんは涙を流していた。
「待たせたな、小松!」
「無事でよかった!」
「トリコさん……。瑞貴さん……」
……瑞貴は青龍となって戦っただけで特に傷はなかったが、トリコやマッチは大怪我を負い、滝丸たちはドクターアロエの包帯を全身に巻かれている。地上で激しい戦いがあったと一目瞭然だった。だからこそ小松は悔しい思いが溢れ、両膝と両拳を地に付けて泣く。
「ああ……うわあぁぁあああ!!」
〈ユーン……〉
どんどん涙が地に落ちて拳を叩く小松さんに、ユンちゃんも横で悲しそうな顔をしていた。その様子からして私たちは何かがあったと察してしまった。
「みなさんが…みなさんが……命懸けでがんばってくれたのに……! せっかく見つけた…最後の一杯のセンチュリースープ……ハエに乗ったGTロボに……奪われて……!」
「ミクロ型の、GTロボか?」
「よくわからないけど……あっという間だった」
近くにいたティナさんに鉄平が尋ねた。この地下で襲ってきた昆虫の他に、まだいたなんて気づかなかった……!
「ホントに……ホントにごめんなさい……!」
謝り続ける小松さん。トリコと私は顔を見合わせると、今まで背負っていた滝丸くんとルイさんをゆっくり地に降ろして小松さんに近づいた。
「小松。大自然へ食材の調達に向かい、失敗に終わる……」
「「よくあることだ/よ!」」
「!?」
笑顔で明るく言う私たちの言葉が予想外だったのか、小松さんはやっと顔を上げてくれた。
「俺らプロの美食屋でもよくあることだぜ。お前が恥じることじゃない」
「それよりも小松さんの命が無事でよかった。生きていればいつかきっとチャンスは来るよ!」
「ううっ……トリコさ――ん!! 瑞貴さ――ん!!」
トリコに抱きついて泣きながら何度も私たちの名前を言う小松さんに、私は労うように背中をポンポンと叩いた。任されたからこそ悔しいけど、私たちにとって小松さんが無事ならなによりだよ。
「本当に、美食會がスープを……?」
……その光景を見ながら鉄平は旅立つ前のことを思い出した。とある部屋で鉄平の師匠が何本物の葉巻樹を吸いながら告げる。
『なあ、鉄平よぉ。今回の依頼人は、あの美食人間国宝・セツ婆からの直々の依頼だ。失敗は許されんぜぇ?』
『師匠! プレッシャーかけないでくださいよ~!』
『それと、現場にトリコがいるだろうから少し気にかけてやってくれとさ』
『トリコって四天王じゃん。俺が出る幕ないでしょ』
『同行者に女もいるらしいぜ。セツ婆が言うにはカワイコちゃんとか』
『マジで!? なら行きます! いったいどんな子なのかな~』
すぐに切り替えた弟子の速さに、鉄平の師匠は呆れるように溜息を吐いた。――自分のおしゃべりにキレてぶっ飛ばそうとする子だとは知らずに。
トリコの最大のピンチ――トリコを救ったのは駆け付けた瑞貴と再生屋・鉄平。瑞貴が秘めた力を解放し青龍となって深手を負わせ、鉄平のノッキングで勝負は決した。
トミーロッドは最後の力を振り絞り、最悪の混合獣類・パラサイトエンペラーを産み出した。時同じくして甦ったアイスヘルの支配者・ヘルボロス。戦う二体の巨大猛獣――。
その頃、小松は最後の一杯のセンチュリースープを小型GTロボに奪われた。そして、鉄平の治療で一命を取り留めたトリコたちは小松の元へ!
☆☆☆☆☆
重傷人を一人ずつ抱えて私たちが地下へ降りると、小松さんは涙を流していた。
「待たせたな、小松!」
「無事でよかった!」
「トリコさん……。瑞貴さん……」
……瑞貴は青龍となって戦っただけで特に傷はなかったが、トリコやマッチは大怪我を負い、滝丸たちはドクターアロエの包帯を全身に巻かれている。地上で激しい戦いがあったと一目瞭然だった。だからこそ小松は悔しい思いが溢れ、両膝と両拳を地に付けて泣く。
「ああ……うわあぁぁあああ!!」
〈ユーン……〉
どんどん涙が地に落ちて拳を叩く小松さんに、ユンちゃんも横で悲しそうな顔をしていた。その様子からして私たちは何かがあったと察してしまった。
「みなさんが…みなさんが……命懸けでがんばってくれたのに……! せっかく見つけた…最後の一杯のセンチュリースープ……ハエに乗ったGTロボに……奪われて……!」
「ミクロ型の、GTロボか?」
「よくわからないけど……あっという間だった」
近くにいたティナさんに鉄平が尋ねた。この地下で襲ってきた昆虫の他に、まだいたなんて気づかなかった……!
「ホントに……ホントにごめんなさい……!」
謝り続ける小松さん。トリコと私は顔を見合わせると、今まで背負っていた滝丸くんとルイさんをゆっくり地に降ろして小松さんに近づいた。
「小松。大自然へ食材の調達に向かい、失敗に終わる……」
「「よくあることだ/よ!」」
「!?」
笑顔で明るく言う私たちの言葉が予想外だったのか、小松さんはやっと顔を上げてくれた。
「俺らプロの美食屋でもよくあることだぜ。お前が恥じることじゃない」
「それよりも小松さんの命が無事でよかった。生きていればいつかきっとチャンスは来るよ!」
「ううっ……トリコさ――ん!! 瑞貴さ――ん!!」
トリコに抱きついて泣きながら何度も私たちの名前を言う小松さんに、私は労うように背中をポンポンと叩いた。任されたからこそ悔しいけど、私たちにとって小松さんが無事ならなによりだよ。
「本当に、美食會がスープを……?」
……その光景を見ながら鉄平は旅立つ前のことを思い出した。とある部屋で鉄平の師匠が何本物の葉巻樹を吸いながら告げる。
『なあ、鉄平よぉ。今回の依頼人は、あの美食人間国宝・セツ婆からの直々の依頼だ。失敗は許されんぜぇ?』
『師匠! プレッシャーかけないでくださいよ~!』
『それと、現場にトリコがいるだろうから少し気にかけてやってくれとさ』
『トリコって四天王じゃん。俺が出る幕ないでしょ』
『同行者に女もいるらしいぜ。セツ婆が言うにはカワイコちゃんとか』
『マジで!? なら行きます! いったいどんな子なのかな~』
すぐに切り替えた弟子の速さに、鉄平の師匠は呆れるように溜息を吐いた。――自分のおしゃべりにキレてぶっ飛ばそうとする子だとは知らずに。