驚異の力! 謎の龍と再生屋鉄平参戦!
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「心肺停止、完全にコチコチだ。こいつは少し時間がかかるが、復活できるかどうかも彼ら次第か……」
鉄平はケースがない胸ポケットから一つの種を取り出し、氷の大地に落とすとあっという間に一部が緑の大地になり、そこから芽が出てすぐに大きな葉へと成長していく。
「『ドクターアロエ』……この葉は凍傷や火傷に効く。体温も維持できる。ねぇ君、彼らの凍ってない部分を適度に凍らせてくれない?」
〈何故、我が〉
「早くしないと体の一部が危ないよ。凍らせて保存しとかないと」
〈……姫の命令だからな〉
腕のブレスレットが光っていることにより、青龍は鉄平の指示通り滝丸たちの体の冷凍保存ができていない部分を適度に凍らせる。続いて鉄平がドクターアロエを千切って包帯のように体中を巻いていく。もちろん一時凍ったマッチの左足も。
ミシミシ……――ドッカン!!
するとプロテクトツリーに絡まれたトリコが出てきた。ゆっくり右手を握ると問題なく動いている。
「瑞貴……。小松……」
パラサイトエンペラーとヘルボロスが空けた穴から外の光が差し込んでいる。どうやらもう朝のようだ。
全員の手当てが済んだ青龍はトリコに近づくと、彼も気づいて自分の何倍モノの大きさの青龍を見上げた。
「お前は……瑞貴か?」
〈ホォ、我を見ただけで姫のことを感じるか。確かに我は姫の体を借りて表に出ている〉
青龍はトリコに顔を近づけ、強く圧倒的な瞳をトリコの目線と合わせる。
〈お前のことは姫を通じて我ら全員が知っている。姫に安らぎを与え、この世界で生きる道を与えた。――ならばそれを裏切るな。我らは姫の障害となるなら相手が誰であろうと容赦ない〉
「……ああ!」
力強く頷いたトリコを確認した青龍は顔を離し、朝日が差し込む穴に顔を上げると光に包まれた。
パアアァァアアア――……!!
強い光に全員が腕を顔に覆うと、光は宙に浮かんで青龍から瑞貴へと姿を変えていった。光が治まると同時にトリコたちも覆っていた腕をのけると、目を閉じている瑞貴がゆっくり降りてくるのでトリコは片腕でキャッチする。
「う…ううっ……」
「瑞貴。しっかりしろ!」
「トリ…コ……?」
「ああ!」
ゆっくり開いた瞳がトリコを認知すると、瑞貴は青龍に変わった反動か力なく優しく微笑む。
「よかった……生きててくれて……」
「お前もな。生きててくれてありがとう」
トリコも微笑んだ。支えている腕で抱きしめると、お互いの体温を感じて、二人は相手がしっかり生きていると実感した。
(……あんな顔もするんだな)
今まで鉄平は怒ったり呆れたり切羽詰まった瑞貴の顔しか見たことがなかったため、弱々しく笑う瑞貴の意外な表情を見て、何かを思うように目を見開いた。
鉄平はケースがない胸ポケットから一つの種を取り出し、氷の大地に落とすとあっという間に一部が緑の大地になり、そこから芽が出てすぐに大きな葉へと成長していく。
「『ドクターアロエ』……この葉は凍傷や火傷に効く。体温も維持できる。ねぇ君、彼らの凍ってない部分を適度に凍らせてくれない?」
〈何故、我が〉
「早くしないと体の一部が危ないよ。凍らせて保存しとかないと」
〈……姫の命令だからな〉
腕のブレスレットが光っていることにより、青龍は鉄平の指示通り滝丸たちの体の冷凍保存ができていない部分を適度に凍らせる。続いて鉄平がドクターアロエを千切って包帯のように体中を巻いていく。もちろん一時凍ったマッチの左足も。
ミシミシ……――ドッカン!!
するとプロテクトツリーに絡まれたトリコが出てきた。ゆっくり右手を握ると問題なく動いている。
「瑞貴……。小松……」
パラサイトエンペラーとヘルボロスが空けた穴から外の光が差し込んでいる。どうやらもう朝のようだ。
全員の手当てが済んだ青龍はトリコに近づくと、彼も気づいて自分の何倍モノの大きさの青龍を見上げた。
「お前は……瑞貴か?」
〈ホォ、我を見ただけで姫のことを感じるか。確かに我は姫の体を借りて表に出ている〉
青龍はトリコに顔を近づけ、強く圧倒的な瞳をトリコの目線と合わせる。
〈お前のことは姫を通じて我ら全員が知っている。姫に安らぎを与え、この世界で生きる道を与えた。――ならばそれを裏切るな。我らは姫の障害となるなら相手が誰であろうと容赦ない〉
「……ああ!」
力強く頷いたトリコを確認した青龍は顔を離し、朝日が差し込む穴に顔を上げると光に包まれた。
パアアァァアアア――……!!
強い光に全員が腕を顔に覆うと、光は宙に浮かんで青龍から瑞貴へと姿を変えていった。光が治まると同時にトリコたちも覆っていた腕をのけると、目を閉じている瑞貴がゆっくり降りてくるのでトリコは片腕でキャッチする。
「う…ううっ……」
「瑞貴。しっかりしろ!」
「トリ…コ……?」
「ああ!」
ゆっくり開いた瞳がトリコを認知すると、瑞貴は青龍に変わった反動か力なく優しく微笑む。
「よかった……生きててくれて……」
「お前もな。生きててくれてありがとう」
トリコも微笑んだ。支えている腕で抱きしめると、お互いの体温を感じて、二人は相手がしっかり生きていると実感した。
(……あんな顔もするんだな)
今まで鉄平は怒ったり呆れたり切羽詰まった瑞貴の顔しか見たことがなかったため、弱々しく笑う瑞貴の意外な表情を見て、何かを思うように目を見開いた。