驚異の力! 謎の龍と再生屋鉄平参戦!
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「埋葬するつもりはない」
「!」
「埋葬する必要はない。無法共め……グルメショーウィンドーより輝いて見えるよ」
鉄平が一瞬で伸びた右親指の爪が刃物となり、マッチを凍らせた左足の氷を一瞬にして粉々にした。次にトリコの元へ。
「これだけのダメージでもちゃんと息があるな……。シバリングが止まり、体温調節が効かなくなっているくらいか。体はしっかり機能している。恐るべき生命力だな、トリコ」
プロテクトツリーにある葉を何枚か採った鉄平は、それを握り潰してできた液を右人差し指の爪に当て、またしても一瞬で伸びた。
「ネイル注射」
そのままトリコの腕に注射代わりに刺すと、今まで動かなかったトリコが反応して顔に汗が流れ出した。
〈何をした?〉
「プロテクトツリーの葉には、心臓を刺激して活力を与える強心作用が含まれている。強力だが、トリコなら耐えられるだろう。一気に血圧が上がり、体温を取り戻すはずだ」
その言葉通りトリコの細胞が活動を始め、体が少しずつ動き始めると目を開いた。だがやはり反動が強いためか何度か咳をする。
「やあ、目覚めはどうだ、トリコ? 最悪か?」
「あんたは……?」
「詳しいことはあとだ。さあ、小松くんがスープを見つけて待ってるぞ」
「っ、小松! 瑞貴は……――っ!」
〈…………〉
微かながらトリコが目を見開いた視線の先に青龍がいた。一時何かを思ったが体の痛みが先だったのですぐにそちらへ意識を向ける。
すると鉄平は胸ポケットからケースを取り出すと、その一つから丸い種を手の平に転がしてトリコの口元へ持って行く。
「一時的に心肺機能は回復したが、体には相当なダメージが残っている。『肥沃の種』……苦いけど噛まずに飲み込めば大丈夫?これを飲め、トリコ」
「そいつは……グルメ八法で使用制限のある……!」
「いいから飲め!」
ためらうトリコに、鉄平は無理矢理と言わんばかりに肥沃の種を口の中に入れて飲み込ませた。
「その種にはわずかに毒が入っている。細胞を少し死滅させるけど、そのあとに超回復が待っているぞ」
「うっ……うわあぁぁあああ!」
「もともと体が持つ治癒力を最大限に増殖させる薬さ」
〈助かるんだろうな〉
「トリコほどの生命力なら大丈夫さ。……だから今にも攻撃すると言わんばかりの構えはやめてくれない?」
青龍は万が一にトリコを危険な状況にすれば、鉄平を氷漬けにしようと口を開いて冷気を溜めていた。
「さて、彼らのほうが深刻か」
「何故助ける? その龍の命令ってわけでもないだろ」
「……長年食材の再生に携わっていると、わかるんだよ。その食材の寿命って奴がね。朽ちゆく食材…どうやっても再生が不可能な命が……グルメショーウィンドーは死んでいる。もう再生もできない」
「なんだと……!?」
「逆に再生する命もわかる。君たちは、今死ぬ命じゃない。まっ、トリコを助けた理由はそれだけじゃないけどね」
失われた命は倒れた滝丸たちではなく、グルメショーウィンドー。そして滝丸たちはまだ助かるのだと鉄平はマッチと青龍に告げた。
「!」
「埋葬する必要はない。無法共め……グルメショーウィンドーより輝いて見えるよ」
鉄平が一瞬で伸びた右親指の爪が刃物となり、マッチを凍らせた左足の氷を一瞬にして粉々にした。次にトリコの元へ。
「これだけのダメージでもちゃんと息があるな……。シバリングが止まり、体温調節が効かなくなっているくらいか。体はしっかり機能している。恐るべき生命力だな、トリコ」
プロテクトツリーにある葉を何枚か採った鉄平は、それを握り潰してできた液を右人差し指の爪に当て、またしても一瞬で伸びた。
「ネイル注射」
そのままトリコの腕に注射代わりに刺すと、今まで動かなかったトリコが反応して顔に汗が流れ出した。
〈何をした?〉
「プロテクトツリーの葉には、心臓を刺激して活力を与える強心作用が含まれている。強力だが、トリコなら耐えられるだろう。一気に血圧が上がり、体温を取り戻すはずだ」
その言葉通りトリコの細胞が活動を始め、体が少しずつ動き始めると目を開いた。だがやはり反動が強いためか何度か咳をする。
「やあ、目覚めはどうだ、トリコ? 最悪か?」
「あんたは……?」
「詳しいことはあとだ。さあ、小松くんがスープを見つけて待ってるぞ」
「っ、小松! 瑞貴は……――っ!」
〈…………〉
微かながらトリコが目を見開いた視線の先に青龍がいた。一時何かを思ったが体の痛みが先だったのですぐにそちらへ意識を向ける。
すると鉄平は胸ポケットからケースを取り出すと、その一つから丸い種を手の平に転がしてトリコの口元へ持って行く。
「一時的に心肺機能は回復したが、体には相当なダメージが残っている。『肥沃の種』……苦いけど噛まずに飲み込めば大丈夫?これを飲め、トリコ」
「そいつは……グルメ八法で使用制限のある……!」
「いいから飲め!」
ためらうトリコに、鉄平は無理矢理と言わんばかりに肥沃の種を口の中に入れて飲み込ませた。
「その種にはわずかに毒が入っている。細胞を少し死滅させるけど、そのあとに超回復が待っているぞ」
「うっ……うわあぁぁあああ!」
「もともと体が持つ治癒力を最大限に増殖させる薬さ」
〈助かるんだろうな〉
「トリコほどの生命力なら大丈夫さ。……だから今にも攻撃すると言わんばかりの構えはやめてくれない?」
青龍は万が一にトリコを危険な状況にすれば、鉄平を氷漬けにしようと口を開いて冷気を溜めていた。
「さて、彼らのほうが深刻か」
「何故助ける? その龍の命令ってわけでもないだろ」
「……長年食材の再生に携わっていると、わかるんだよ。その食材の寿命って奴がね。朽ちゆく食材…どうやっても再生が不可能な命が……グルメショーウィンドーは死んでいる。もう再生もできない」
「なんだと……!?」
「逆に再生する命もわかる。君たちは、今死ぬ命じゃない。まっ、トリコを助けた理由はそれだけじゃないけどね」
失われた命は倒れた滝丸たちではなく、グルメショーウィンドー。そして滝丸たちはまだ助かるのだと鉄平はマッチと青龍に告げた。