さばけ猛毒フグ鯨! 四天王ココ登場!
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「トリコ、今ティナさんに選択権を与えたよね」
「ん? ああ」
「私には選択肢が与えられても『行く』という答えしか記憶がない。てか、拒否権すらなかったよね」
「さあ~行くぞ~」
「オイコラー!」
洞窟の中に向かうトリコを私は追いかけた。あからさまにスルーしたな!
「ねぇ小松くん。トリコっていつも瑞貴ちゃんに拒否権を与えず連れて行ってるのかい?」
「えっと……一応最初は『行かないのか?』と聞いているんですが、最終的にトリコさんが抱っこして無理矢理……。僕的には瑞貴さんも一緒に来てくれるのは嬉しいんですけどね」
(小松くんは初期段階ってところか。トリコはまだ気づいていないとはいえ、食べ物しか目がない食いしん坊を……瑞貴ちゃん、君は面白いね)
……無視するトリコに敢えて文句を言う瑞貴を見て、ココは面白そうに笑っていた。
「さっ、僕たちも行こう」
「はい!」
「てんこ盛りのスクープ、ゲットするわ!」
洞窟に入り、小松さんはティナさんから貸してもらったライト付きヘルメットを被っている。
「ティナさんが貸してくれたヘッドランプのおかげで、暗闇もへっちゃらですよ!」
「撮影照明でも使える高性能タイプだからね。役に立って嬉しいわ~」
ちゃっかりもしてるけどね。ライトの下に小さなカメラがあるよ。
「ああ、小松くん。僕から絶対離れないようにね」
「はい! あっ、ポキポキキノコだー!」
「マジでか!? おおー!」
早くもココさんのそばから離れた小松さんだけじゃなく、トリコまで行ってるよ……。
「このポキポキの歯応え、くぅ~! 最高だぜー!」
「ココさーん! 瑞貴さーん! ここいっぱい生えてますよー!」
「だから離れるなって……」
「言ったそばから……」
ココさんと私は呆れた。食欲や興味も含めて、食に関するとあの二人はどうしようもない……。
「私たちも行きますか?」
「そうだね……。離れたならこちらから行こう……」
私とココさんが二人の元に近づくと、そばでティナさんがポキポキキノコの撮影をしていた。
「視聴者の皆様、ポキポキキノコです!」
「――ハァー……ハァー……」
「ん? 出たぁ――っ!!」
〈クポ――ッ!!〉
「「わあ――っ!!」」
「人をオバケ扱いすんなー! てか、お前らまで驚くなー!」
現れたゾンゲにティナさんとクルッポーだけじゃなく、一緒な来たはずの白川と坂巻も抱き合って驚いていた。
「あ、あんたたち美食屋? 洞窟の奥から来たってことは……フグ鯨捕まえたわけ!?」
「あ…あ~……砂浜まで行ってきてよ……今大冒険を終えて帰るとこだ……」
「マジ!? 見せて早くフグ鯨~! てんこ盛りスクープ!」
仁王立ちで鼻息を吐く自慢気なゾンゲに、ティナさんは目を輝かせているけど……完璧・絶対・間違いなく嘘だ。
「瑞貴さんも食べませんかー?」
「うん。いただくよ」
もう私は現実逃避ならずゾンゲ逃避することに決め、ポキポキキノコを食べることにした。
「ゾ、ゾンゲ様! 奴が来ましたー!」
「「「「わあ――っ!!」」」」
悲鳴が聞こえたので振り向くと、巨大ヤスデが群で出てきてゾンゲたちを追う。
「もうキモい! キモい! この洞窟ー!」
「どこ!? フグ鯨どこー!?」
「あ? ゾンビくんじゃないか」
「俺はゾンビじゃなくゾンゲだ――っ!!」
四人は巨大ヤスデに追われながら洞窟の入口へと逃げて行った。
「元気だな~」
「逃げながらも訂正する余裕があるなんてスゴいね」
「ティナさん?」
「死相は見えなかったから、無事に戻れるだろう」
私たちは四人を見送ったあと、ココさんを先頭に進んで行く。
「ずいぶん狭くなって来ましたね……」
「ああ。でも、間違いねぇよ。わずかだが潮の香りがする」
「相変わらずスゴい鼻だね、トリコ」
「あっ。瑞貴ちゃん、足元に――」
「よっ」
「えっ!?」
ココさんが何か言おうとしたけど私はこけるのを防ぐため足元にある岩をよけた。小松さんのライトじゃ見えない範囲だけど環境適応能力で暗闇も平気だしね。
「ココさん、なんですか?」
「あっ、いや、岩があるから気をつけてって言おうとしたんだけど……瑞貴ちゃんも洞窟の内部が見えてるのかい?」
「はい。私は環境適応能力があって、どんな環境でも適応できちゃうんです。暗闇でもすぐに見えるようになるし、いざとなれば明かりも点けれますしね」
私は薙刀を取り出すと垂直に構える。守護壁以外じゃ初めてトリコと小松さんに見せるな。
「灯火」
ボッ!
「わあっ!」
薙刀の先からランプぐらいの火が現れて、小松さんは驚いている。
「へぇ、便利だな。お前魔法使いか何かか?」
「似たようなものかな。主に火、雷、風、水の力を操ることができるんだ。組み合わせ次第じゃ他の自然能力も使えるし」
「じゃあ、なんでそれを入口から使わなかったの?」
ウッ……鋭い所を突いてきますね、ココさん。
「ん? ああ」
「私には選択肢が与えられても『行く』という答えしか記憶がない。てか、拒否権すらなかったよね」
「さあ~行くぞ~」
「オイコラー!」
洞窟の中に向かうトリコを私は追いかけた。あからさまにスルーしたな!
「ねぇ小松くん。トリコっていつも瑞貴ちゃんに拒否権を与えず連れて行ってるのかい?」
「えっと……一応最初は『行かないのか?』と聞いているんですが、最終的にトリコさんが抱っこして無理矢理……。僕的には瑞貴さんも一緒に来てくれるのは嬉しいんですけどね」
(小松くんは初期段階ってところか。トリコはまだ気づいていないとはいえ、食べ物しか目がない食いしん坊を……瑞貴ちゃん、君は面白いね)
……無視するトリコに敢えて文句を言う瑞貴を見て、ココは面白そうに笑っていた。
「さっ、僕たちも行こう」
「はい!」
「てんこ盛りのスクープ、ゲットするわ!」
洞窟に入り、小松さんはティナさんから貸してもらったライト付きヘルメットを被っている。
「ティナさんが貸してくれたヘッドランプのおかげで、暗闇もへっちゃらですよ!」
「撮影照明でも使える高性能タイプだからね。役に立って嬉しいわ~」
ちゃっかりもしてるけどね。ライトの下に小さなカメラがあるよ。
「ああ、小松くん。僕から絶対離れないようにね」
「はい! あっ、ポキポキキノコだー!」
「マジでか!? おおー!」
早くもココさんのそばから離れた小松さんだけじゃなく、トリコまで行ってるよ……。
「このポキポキの歯応え、くぅ~! 最高だぜー!」
「ココさーん! 瑞貴さーん! ここいっぱい生えてますよー!」
「だから離れるなって……」
「言ったそばから……」
ココさんと私は呆れた。食欲や興味も含めて、食に関するとあの二人はどうしようもない……。
「私たちも行きますか?」
「そうだね……。離れたならこちらから行こう……」
私とココさんが二人の元に近づくと、そばでティナさんがポキポキキノコの撮影をしていた。
「視聴者の皆様、ポキポキキノコです!」
「――ハァー……ハァー……」
「ん? 出たぁ――っ!!」
〈クポ――ッ!!〉
「「わあ――っ!!」」
「人をオバケ扱いすんなー! てか、お前らまで驚くなー!」
現れたゾンゲにティナさんとクルッポーだけじゃなく、一緒な来たはずの白川と坂巻も抱き合って驚いていた。
「あ、あんたたち美食屋? 洞窟の奥から来たってことは……フグ鯨捕まえたわけ!?」
「あ…あ~……砂浜まで行ってきてよ……今大冒険を終えて帰るとこだ……」
「マジ!? 見せて早くフグ鯨~! てんこ盛りスクープ!」
仁王立ちで鼻息を吐く自慢気なゾンゲに、ティナさんは目を輝かせているけど……完璧・絶対・間違いなく嘘だ。
「瑞貴さんも食べませんかー?」
「うん。いただくよ」
もう私は現実逃避ならずゾンゲ逃避することに決め、ポキポキキノコを食べることにした。
「ゾ、ゾンゲ様! 奴が来ましたー!」
「「「「わあ――っ!!」」」」
悲鳴が聞こえたので振り向くと、巨大ヤスデが群で出てきてゾンゲたちを追う。
「もうキモい! キモい! この洞窟ー!」
「どこ!? フグ鯨どこー!?」
「あ? ゾンビくんじゃないか」
「俺はゾンビじゃなくゾンゲだ――っ!!」
四人は巨大ヤスデに追われながら洞窟の入口へと逃げて行った。
「元気だな~」
「逃げながらも訂正する余裕があるなんてスゴいね」
「ティナさん?」
「死相は見えなかったから、無事に戻れるだろう」
私たちは四人を見送ったあと、ココさんを先頭に進んで行く。
「ずいぶん狭くなって来ましたね……」
「ああ。でも、間違いねぇよ。わずかだが潮の香りがする」
「相変わらずスゴい鼻だね、トリコ」
「あっ。瑞貴ちゃん、足元に――」
「よっ」
「えっ!?」
ココさんが何か言おうとしたけど私はこけるのを防ぐため足元にある岩をよけた。小松さんのライトじゃ見えない範囲だけど環境適応能力で暗闇も平気だしね。
「ココさん、なんですか?」
「あっ、いや、岩があるから気をつけてって言おうとしたんだけど……瑞貴ちゃんも洞窟の内部が見えてるのかい?」
「はい。私は環境適応能力があって、どんな環境でも適応できちゃうんです。暗闇でもすぐに見えるようになるし、いざとなれば明かりも点けれますしね」
私は薙刀を取り出すと垂直に構える。守護壁以外じゃ初めてトリコと小松さんに見せるな。
「灯火」
ボッ!
「わあっ!」
薙刀の先からランプぐらいの火が現れて、小松さんは驚いている。
「へぇ、便利だな。お前魔法使いか何かか?」
「似たようなものかな。主に火、雷、風、水の力を操ることができるんだ。組み合わせ次第じゃ他の自然能力も使えるし」
「じゃあ、なんでそれを入口から使わなかったの?」
ウッ……鋭い所を突いてきますね、ココさん。