絶体絶命都市! トミーロッド、本気モード炸裂!
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……本気を出したトミーロッドの攻撃をトリコは受け続け、死を直感していた。そのとき――。
(ヤベェ……死ぬ! ――ん?)
トミーロッドの首近くの腕には他とは比べ物にならない怪我をしていた。トミーロッドはトリコの攻撃しか受けていないので、トリコ自身がやったとしか考えられないが本人は覚えがない。
(なんだ……あの傷は……? 何したんだっけ…俺……?)
薄れる意識の中、暗闇から現れたように思い出したのはグルメショーウィンドーを脱出する際、トミーロッドを蹴ったこと。その攻撃の位置はトミーロッドの傷と一致している。
「ふんっ!」
「っ!?」
トリコがグルメ細胞のオーラをまとった右足を大きく蹴り上げると、筋肉が膨れ上がっているにも関わらずトミーロッドの右腕が一直線に失われた。その威力は離れた場所にいるマッチまで届くほどの爆風で伝わっていた。
「足は……手の三、四倍のパワーがあると言うが、それも頷ける威力だ。『レッグナイフ』とでも名付けるか」
「クッ! き、貴様ー!」
「ふんっ!」
襲い掛かろうとするトミーロッドを、トリコは続けて左足を前に出した。その衝撃でトミーロッドの体にフォークのような四つの穴が開く。
「『レッグフォーク』……!!」
トミーロッドは重傷を負うが、トリコはもうこれが精一杯だったようでグルメショーウィンドーに背を当てた。
「……最後の最後に…スゲー技ができたぜ……。もう…動けねぇがな……」
そう笑って呟いたトリコは目を閉じて気を失ってしまった。だが、トミーロッドはまだ立っている。
「ト…リ…コ……トリコ――ッ!!」
「――流星守護壁!!」
走り出してトドメを刺そうとトミーロッドは拳を繰り出すが、トリコの前に光の壁が現れた。しかもトミーロッドの攻撃にビクともしない。
……声がした方向をトミーロッドが振り向くと、そこには薙刀を構える瑞貴がいた。しかし、その瞳は揺らいで体も微かに震えていた。流星守護壁を出したのも咄嗟の反応とも言える。
「トリコ……」
片腕を失って意識がないトリコ……周りを見渡せば傷だらけのマッチさん…倒れている滝丸くん…シンさんとラムさんとルイさん……。目の前には最初に見たときと違って、筋肉が膨れ上がって片腕を無くして重傷のトミーロッドがいた。
「なんだお前かぁ……。僕の邪魔をしないでくれる?」
「トリコ……みんな……」