食の再生屋と伝説のスープの行方!
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……グルメタウンの節乃食堂ではココが節乃に会いにやって来た。節乃は中に招き入れてお茶を出すとコック帽を被って調理を始めたので、ココは本題に入る。
「トリコたちにセンチュリースープを捕りに行かせたんですってね」
「ホォ、もう耳にしたんか」
「ええ。それに関して気になることもありまして……」
「なんじゃ? 回りくどい言い方するの」
「すみません……単刀直入に訊きます。センチュリースープ――もう存在してないんじゃないですか?」
ココが占いの結果を伝えると、トリコたちに依頼した本人であるのに節乃は動じず調理をしていた。
「得意の占いじゃな」
「ええ。その上、美食會もスープ獲得に動いているとの情報もあります。それもかなりの手練れを差し向けたと」
「…………」
「僕の占いでも、今までにない危機が迫っていると――」
「じゃからこそ行く価値があるのじゃ」
ココの言葉の先をわかっている節乃は声を上げて遮り、煮込んでいる料理の味見をした。
「食材が人を選ぶ――手に入れられなかったとしても、それは仕方のないこと」
「それはそうですが……」
「あの子らも覚悟を持って行った……。美食會のことは知らんかったが、周りが騒ぐことではないじょ」
「セツ婆……」
節乃は鍋のシチューを皿に淹れるとココの前に置く。
「実はな、手は打ってあるんじゃ。どうなるかはわからんがの。――鍵は小松くんと瑞貴ちゃんじゃな」
「……やっぱり、瑞貴ちゃんも一緒に行ってるんですね」
「おや、知っとたんか。さては瑞貴ちゃんの恋人はお主かの?」
「そうなってくれたら、どれほど嬉しいか……」
「ウッフッフッ。モテモテじゃの、瑞貴ちゃんは」
「瑞貴ちゃんに、不思議な占いが出たんです。『彼女の身に大きな変化が訪れる』……それがどういう変化はわかりませんが、美食會は瑞貴ちゃんを狙っています。なんとしても阻止せねば……!」
「変化、のぅ……」
自分が手を打ったことか、はたまた別のことか、節乃も占いの意味を悩んだ。
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どうせ知られてしまったことだし、小松さんと私はティナさんたちに事情を話した。
「〈えー! 何それー/クポー! クポポー!?〉」
当然こんな反応よね。
「じゃあ私たちも、この大陸から帰れないってこと!?」
〈クルッポー!〉
「まあ、そういうことらしいです……」
「〈ええっ/クポッ!?〉」
「ここにいるバカ男のせいでね!」
ギロリと隣を睨みつければ、鉄平が片手を上げて申し訳なさそうに『すまん』と書いたノートを見せた。
「いや、もうしゃべってもらっていいんじゃ……」
「やっぱ一発ぶちのめすか」
「瑞貴、やっちゃって!」
「やめてください瑞貴さん! ティナさんも煽らないでください!」
だってこいつの態度を見ているとどうしてもやりたくなるんだよね。
「ゾンゲ様ー! まさかのバッドエンディングですよー!」
「やっぱ実家の豆腐屋継いどきゃよかったー!」
えっ、ここまでRPGのやり方で進んで来たの? てか、坂巻の実家って豆腐屋だったの?