決着! マッチと滝丸捨て身の大技!

夢小説設定

この小説の夢小説設定
名前
名前の最初の一文字

――そして滝丸はボギーウッズの強烈な一撃に動けなかった。


「フンッ。ずいぶんと手間取らせてくれたが、お前なんぞがいくら足掻いてもムダなんだよ」

「……ムダじゃない!」

「!?」


ボギーウッズは驚いた。トドメを刺したと思ったのに滝丸はまだ力強い目をしていた。いわく付きと呼ばれた左目も……。


「間に合った…プリショットルーティーン……!」

「バカな……致命傷のはず……!?」

「ハァ…ハァ……。今やったおまじないは…技を強力にするものではない……!」

「ん!?」

「どんな苦痛にも決して怯まず……集中力を持続するための…プリショットルーティーン……!」

『お前は集中力がすぐに乱れるからな。技の前にまずはそっちだ』


滝丸の脳裏に浮かんだ愛丸のアドバイスのおかげで、彼は今もこうして立っていられる。


「ハァ…ハァ…感謝します…愛丸さん……! これが…僕の…最後の攻撃だ!」

「へっ、何が最後の攻撃だ。ムダな攻撃しても効かねぇって学んでねぇのか!」

「学ぶのはお前さ!」

「あ!?」

「お前はさっきこう言った……!」

『多くの骨や関節がより複雑な体の動きを可能にしているのさ。大概の生物の中には入れるぜ』

「『大概』……」

「ああん?」

「それほど自由に動かせる骨や関節を持ちながら大概とは……中に入れないときもあるってことだ! もしかして…動かせない骨があるんじゃないか……!?」

「…………!」


滝丸の言葉にボギーウッズの顔が歪んだ。それは図星を差しているということだ。たったあれだけの言葉で滝丸はボギーウッズの弱点に気づいていた。そして何度も技を放ちながら確実に命中するポイントを狙っていたのだ。


「僕が何度か栓抜きショットを放ったのは…お前が微妙にヒットするポイントをズラしていることに気づいたからだ……! そこに何があるのか……たとえば……――外されたくない骨とか!」

「っ! アイアンブロー!!」


攻撃される前に始末しようと顔を殴ったボギーウッズだが、先ほどのプリショットルーティーンの効果もあって滝丸は怯むことはなく、両拳をボギーウッズの体に当てる。


「見つけたよ! ここだ!!」

「なっ!」

「栓抜きショット奥義・コルクスクリュー!! 抜けろおぉぉおおお!!」


ワインのコルクを抜けるスクリューのように拳を当てながら回し、その衝撃でボギーウッズの体から何かが抜けた。


「ぎゃあぁぁあああ!!」

「よしっ!」


ボギーウッズの体から抜けた何かとは、なんと一部の骨だ。それが少し離れた場所へと転がり、ボギーウッズの体からはバキボキと嫌な音が聞こえる。
2/8ページ
スキ