……百年に一度姿を現すという伝説のセンチュリースープを求め、極寒の大陸・アイスヘルに上陸した瑞貴とトリコと小松、滝丸やマッチらと共に行動する。同じく、スープ捕獲を狙う美食會の副料理長・トミーロッドらが、瑞貴やトリコたちの行く手を阻む。

一方、ティナとゾンゲらもまた別ルートで先を急いでいた。洞窟の一番下に辿り着いた鉄平は、目を疑う光景に唖然とする。その頃、マンサムの命を受けたココはある場所へと急いでいた。

瑞貴たちの前に子供を探す親ペンギンが降り立ち氷山が崩壊。地下にスープが眠ると言われる伝説のグルメショーウィンドーが出現した。トリコは瑞貴と小松にスープ捕獲を託すのであった。そして今―美食會との決戦が幕を開ける！



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……戦闘が始まるそばで、再会を分かち合っているウォールペンギンの家族がいた。


〈〈ピギャー！　ピギャー！〉〉

〈ユーンユンユン！〉


親は大きな体もしているせいもあり、喜び踊る中でも地響きが起こる。


「うるさいなぁ……」


微笑ましい光景でも、顔を向けたトミーロッドにとっては鬱陶しいことこの上なかった。



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地下へと続く階段を降りたら次に一本道の通路があった。私と小松さんは真っ直ぐ走って行くけど、脳裏にトリコの言葉が甦る。


『小松！　瑞貴！　頼んだぞ！』

「トリコ……」

「瑞貴さん、僕、初めてなんです……」

「えっ？」

「初めてなんです……！　トリコさんがあんなに真剣に僕にお願いしてくれるなんて……！」


そういえば、トリコが小松さんに頼んだのは調理とかばかり。こんな大事なことをお願いすることはなかったかも。


「……だったら、尚更期待に応えないとね！」

「はい！　初めて、僕を頼りにしてくれてる……！　必ず手に入れなきゃ――センチュリースープ！」


通路の奥から光が差し込んでいたので、グルメショーウィンドーの光だと思った私たちは顔を見合わせて頷く。


「あそこか！」

「行こう！」