なんとか無事に着地をしたらユンちゃんがいないことに気づいた。一緒に着地したはずなのに。


〈ユーンユーン！　ユーン！〉


あっ、嬉しそうに親の元へ行って可愛い……――って！


ピシッ、ガッシャ――ンッ!!


｢｢｢｢｢わああぁぁあああ!!｣｣｣｣｣


親ウォールペンギンが暴れた衝撃で、地面が崩れて私たちは地下へ落ちていく。しかも深い！


「クッ！　竜巻乱舞!!」


私が竜巻乱舞を広げてトリコたちを安全な場所へゆっくり降ろした。美食會は知らん、なんとかするだろ。


「フゥ……。助かりました、瑞貴さん」

「ありがとな」

「どういたしまして……って、あれ？」

「あっ……」


滝丸くんとマッチさんに返事をしたら、食材が氷漬けになって高くそびえ立つ氷の柱だった。



☆☆☆☆☆


……マンサムの命を受けたココは、夕焼け空の中で飛ぶキッスに乗っていた。


「キッス！　急いでくれ！」

〈アﾞアﾞーッ！〉

「美食會に先を越されてはマズい。スープを手に入れれば奴らはグルメ界へ侵入するだろう。そうすれば、ＧＯＤも奪われてしまう……。しかし、僕の占いによるとセンチュリースープは今はもう……占いが外れてくれるといいが……！」

〈アﾞアﾞー！〉


センチュリースープの件もそうだが、ココにはもう一つ気がかりがあった。


「それに瑞貴ちゃん……。『彼女の身に大きな変化が訪れる』と占いが出た。いったい何が……!?」