氷山を揺るがす爆炎! 覆面男の正体!
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「フッ、俺たちは勝手にやってるだけだよ。それに今は昔と違って協力者もいるしな」
「協力者?」
ギクリ。シンさんの言葉に小松さんは首を傾げるけど、なんか嫌な予感……。
「舞獣姫……さすがにこの名前は知ってるだろ?」
「あっ! 各地の貧しい人たちに食材と料理を配る、美食屋兼料理人ですよね! グルメ騎士(ナイト)の間でも噂になって、スカウトしたいってリーダーも言ってました」
ゲッ。滝丸くんだけじゃなく、グルメ騎士(ナイト)のメンバーや愛丸さんまで知ってるの!? しかもスカウトって……。
「あの人のおかげで子供たちに分ける食料が増えたんだ。不定期だがそれでも大量に持って来てくれる」
「『直接会って礼を言いてぇ』ってマッチさんも言ってるんだが、会う前に組長の元へ一直線だから俺たちも会話すらできねぇ」
「だけど感謝しているし、だからと言って俺たちが食材調達を怠るわけにはいかねぇしな」
ラムさんとルイさんまで……。私は『絶対バラすなよ』という意味を込めてトリコと小松さんを見ると、二人はコクコクと首を縦に振ってくれた。
「でも、ここまで捕獲レベルの高い食材をわざわざ危険を冒してまで……」
「お前はどうなんだよ、滝丸?」
「えっ?」
「今回の仕事、グルメ騎士(ナイト)のメンバーは知ってんのか?」
「…………」
トリコ、ナイス話題の切り替え! それにしても黙ってるってことは滝丸くんは仲間に何も言わずここに来たんだ。
「センチュリースープだぞ? 粗食の勧めもあるグルメ騎士(ナイト)の教えとは、ずいぶんかけ離れた高級食材と思うが?」
「……今回の仕事は、他のメンバーは知りません」
「やっぱりな。そもそもこの仕事は若い新入りに任せておけるものじゃないしな。ひょっとして愛丸(アイ)の奴にも伝えてねぇのか?」
「お、お金がいるんです……大金が……。『癒しの国・ライフ』――そこで売っている薬を買うために。どんな病も治ると言われている薬です」
「詰まる所、人助けか」
「人のために危険を冒してんのは、俺らと一緒じゃねぇか」
シンさんもラムさんもルイさんも、滝丸くんの事情に親近感を持ったみたい。
「でも、グルメ騎士(ナイト)は確か薬を……」
「はい。我々には『自然のままに命を委ねる』という教えがあります。人工的な薬品の投与はそれに背く行為……」
ということは、病気になっても自力で治すかもしくは……なんにしても完全に寿命と大自然の意のままにってわけか。
「でも、癒しの国・ライフなら、天然の薬品や治癒食材が多くそろう……それなら教えに背かない! 必ず手に入れます…どれだけ高額でも……必ず! 愛丸さん…もう少し待っててください……必ず……!」
「滝丸さん……」
滝丸くんが流す涙に小松さんも眉を下げて呟く。彼の涙は決意と覚悟も含まれているに違いない。私はユンちゃんを降ろして滝丸くんに近づくと優しく頭を撫でた。
「瑞貴…さん……?」
「詳しいことは聞かないけど、その涙はセンチュリースープに負けない価値だよ、滝丸くん」
「安心したよ。泣くほどの理由がお前にあって」
トリコも滝丸くんにそう言うと、立ち上がって次にシンさんたちを見渡す。
「お前らもな。誰かを思って行動するとき、人は最も力を発揮する……必ず全員で手に入れようぜ! センチュリースープ! 大丈夫、きっと見つかるさ!」
「トリコさん……」
「トリコさん……」
「トリコさん……!」
トリコの言葉にラムさんやルイさんも滝丸くんも微笑んで彼の名前を呼ぶ。私と小松さんとユンちゃんは顔を見合わせて笑った。
「協力者?」
ギクリ。シンさんの言葉に小松さんは首を傾げるけど、なんか嫌な予感……。
「舞獣姫……さすがにこの名前は知ってるだろ?」
「あっ! 各地の貧しい人たちに食材と料理を配る、美食屋兼料理人ですよね! グルメ騎士(ナイト)の間でも噂になって、スカウトしたいってリーダーも言ってました」
ゲッ。滝丸くんだけじゃなく、グルメ騎士(ナイト)のメンバーや愛丸さんまで知ってるの!? しかもスカウトって……。
「あの人のおかげで子供たちに分ける食料が増えたんだ。不定期だがそれでも大量に持って来てくれる」
「『直接会って礼を言いてぇ』ってマッチさんも言ってるんだが、会う前に組長の元へ一直線だから俺たちも会話すらできねぇ」
「だけど感謝しているし、だからと言って俺たちが食材調達を怠るわけにはいかねぇしな」
ラムさんとルイさんまで……。私は『絶対バラすなよ』という意味を込めてトリコと小松さんを見ると、二人はコクコクと首を縦に振ってくれた。
「でも、ここまで捕獲レベルの高い食材をわざわざ危険を冒してまで……」
「お前はどうなんだよ、滝丸?」
「えっ?」
「今回の仕事、グルメ騎士(ナイト)のメンバーは知ってんのか?」
「…………」
トリコ、ナイス話題の切り替え! それにしても黙ってるってことは滝丸くんは仲間に何も言わずここに来たんだ。
「センチュリースープだぞ? 粗食の勧めもあるグルメ騎士(ナイト)の教えとは、ずいぶんかけ離れた高級食材と思うが?」
「……今回の仕事は、他のメンバーは知りません」
「やっぱりな。そもそもこの仕事は若い新入りに任せておけるものじゃないしな。ひょっとして愛丸(アイ)の奴にも伝えてねぇのか?」
「お、お金がいるんです……大金が……。『癒しの国・ライフ』――そこで売っている薬を買うために。どんな病も治ると言われている薬です」
「詰まる所、人助けか」
「人のために危険を冒してんのは、俺らと一緒じゃねぇか」
シンさんもラムさんもルイさんも、滝丸くんの事情に親近感を持ったみたい。
「でも、グルメ騎士(ナイト)は確か薬を……」
「はい。我々には『自然のままに命を委ねる』という教えがあります。人工的な薬品の投与はそれに背く行為……」
ということは、病気になっても自力で治すかもしくは……なんにしても完全に寿命と大自然の意のままにってわけか。
「でも、癒しの国・ライフなら、天然の薬品や治癒食材が多くそろう……それなら教えに背かない! 必ず手に入れます…どれだけ高額でも……必ず! 愛丸さん…もう少し待っててください……必ず……!」
「滝丸さん……」
滝丸くんが流す涙に小松さんも眉を下げて呟く。彼の涙は決意と覚悟も含まれているに違いない。私はユンちゃんを降ろして滝丸くんに近づくと優しく頭を撫でた。
「瑞貴…さん……?」
「詳しいことは聞かないけど、その涙はセンチュリースープに負けない価値だよ、滝丸くん」
「安心したよ。泣くほどの理由がお前にあって」
トリコも滝丸くんにそう言うと、立ち上がって次にシンさんたちを見渡す。
「お前らもな。誰かを思って行動するとき、人は最も力を発揮する……必ず全員で手に入れようぜ! センチュリースープ! 大丈夫、きっと見つかるさ!」
「トリコさん……」
「トリコさん……」
「トリコさん……!」
トリコの言葉にラムさんやルイさんも滝丸くんも微笑んで彼の名前を呼ぶ。私と小松さんとユンちゃんは顔を見合わせて笑った。