膳は急げ! 氷土のサバイバルレース!
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「ほ~ら、もう行ったよ」
ザバアッ!
「副料理長!」
「出すなら出すって言ってくださいよ! 虫!」
バリーガモンとボギーウッズは昆虫に攻撃される前に雪に埋もれて隠れていたのだ。
「ん? 平気さ、今のは。獲物を無差別に食い破り腸に卵を産み付ける、危険の少ない優しい寄生昆虫だから」
「充分危険ですよ!」
「副料理長!」
「危険ってのは……」
「「ヒイッ!」」
避難が遅かったら自分たちにまで被害が及ぶとボギーウッズとバリーガモンは抗議したが、再び大きく開けたトミーロッドの口の中にいる昆虫に顔を青ざめた。
「『こいつ』とかのことを言うのさ。フフフ……さっ、急ごうか」
☆☆☆☆☆
猛吹雪を凌いで私たちはついに目的の場所へ辿り着くことができた。
「着いたぜ……。ここが、アイスヘルの氷山!」
「ハァ…やった…やっと……!」
「小松!」
「小松さん! 大丈夫!?」
ここまで来れて力が抜けたのか、倒れそうになる小松さんの体をトリコが支えた。
「なんとか…生きて辿り着けました……」
「ああ、よくがんばったな! 根性あるよ、お前は!」
「スゴいよ、小松さん! 滝丸くんもがんばったね!」
「あ、ありがとうございます」
小松さんは並の人間なのに今までの経験もあってか根性が鍛えられたみたい。それにこの中で最年少の滝丸くんも実力もスゴいし根性あるし、褒めると照れるように頬を少し赤くした。
「お前らもよく耐えた。よかったぜ、無事着いて。お前らがもし大自然なんかにやられちまったら、俺は誰に敵討ちしていいのかわからねぇからよ」
「マッチさん……」
それにマッチさんもそうだけど、シンさんもラムさんもルイさんもがんばった。みんな覚悟と同時に根性がスゴいからここまで来れたんだね。環境適応能力を持つ私はその感動を一緒に味わえないから少し寂しいけど――。
ポンッ。
「えっ? トリコ?」
するとトリコが私の頭に優しく手を置いた。その行動に驚いて顔を向ける。
「瑞貴も、がんばったな。よくやった」
「だって私には環境適応能力が――」
「途中でサスツルギや猛獣にも出くわしただろ。あれは環境適応能力じゃどうにもならねぇよ。充分がんばってるさ、お前は」
「っ……!」
ポンポンとさらに優しく叩いて来るトリコの言葉に思わず涙が出そうになったけど、すぐに拭って満面の笑顔を出す。
「ありがとう! トリコも、なかなか根性あるじゃん!」
「ハハッ。伊達に美食屋四天王はやってねーよ」
……笑い合う二人に小松と滝丸とマッチたちは自然と眺めていた。中には嫉妬を交えた視線もあるが。
「トリコさん、サラリとおいしい所を……」
「瑞貴さんの共感する寂しさに気づけなかったなんて……盲点だった」
「…………」
「なんかマッチさん、眉間の皺がスゴいな」
「どう考えても嫉妬だろ」
「悔しさも入ってるけど」
ギロッ!
「「「ヒイッ!」」」
……三人の話し合いはマッチのひと睨みで終了した。
ザバアッ!
「副料理長!」
「出すなら出すって言ってくださいよ! 虫!」
バリーガモンとボギーウッズは昆虫に攻撃される前に雪に埋もれて隠れていたのだ。
「ん? 平気さ、今のは。獲物を無差別に食い破り腸に卵を産み付ける、危険の少ない優しい寄生昆虫だから」
「充分危険ですよ!」
「副料理長!」
「危険ってのは……」
「「ヒイッ!」」
避難が遅かったら自分たちにまで被害が及ぶとボギーウッズとバリーガモンは抗議したが、再び大きく開けたトミーロッドの口の中にいる昆虫に顔を青ざめた。
「『こいつ』とかのことを言うのさ。フフフ……さっ、急ごうか」
☆☆☆☆☆
猛吹雪を凌いで私たちはついに目的の場所へ辿り着くことができた。
「着いたぜ……。ここが、アイスヘルの氷山!」
「ハァ…やった…やっと……!」
「小松!」
「小松さん! 大丈夫!?」
ここまで来れて力が抜けたのか、倒れそうになる小松さんの体をトリコが支えた。
「なんとか…生きて辿り着けました……」
「ああ、よくがんばったな! 根性あるよ、お前は!」
「スゴいよ、小松さん! 滝丸くんもがんばったね!」
「あ、ありがとうございます」
小松さんは並の人間なのに今までの経験もあってか根性が鍛えられたみたい。それにこの中で最年少の滝丸くんも実力もスゴいし根性あるし、褒めると照れるように頬を少し赤くした。
「お前らもよく耐えた。よかったぜ、無事着いて。お前らがもし大自然なんかにやられちまったら、俺は誰に敵討ちしていいのかわからねぇからよ」
「マッチさん……」
それにマッチさんもそうだけど、シンさんもラムさんもルイさんもがんばった。みんな覚悟と同時に根性がスゴいからここまで来れたんだね。環境適応能力を持つ私はその感動を一緒に味わえないから少し寂しいけど――。
ポンッ。
「えっ? トリコ?」
するとトリコが私の頭に優しく手を置いた。その行動に驚いて顔を向ける。
「瑞貴も、がんばったな。よくやった」
「だって私には環境適応能力が――」
「途中でサスツルギや猛獣にも出くわしただろ。あれは環境適応能力じゃどうにもならねぇよ。充分がんばってるさ、お前は」
「っ……!」
ポンポンとさらに優しく叩いて来るトリコの言葉に思わず涙が出そうになったけど、すぐに拭って満面の笑顔を出す。
「ありがとう! トリコも、なかなか根性あるじゃん!」
「ハハッ。伊達に美食屋四天王はやってねーよ」
……笑い合う二人に小松と滝丸とマッチたちは自然と眺めていた。中には嫉妬を交えた視線もあるが。
「トリコさん、サラリとおいしい所を……」
「瑞貴さんの共感する寂しさに気づけなかったなんて……盲点だった」
「…………」
「なんかマッチさん、眉間の皺がスゴいな」
「どう考えても嫉妬だろ」
「悔しさも入ってるけど」
ギロッ!
「「「ヒイッ!」」」
……三人の話し合いはマッチのひと睨みで終了した。