膳は急げ! 氷土のサバイバルレース!
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「スッゲェ……!」
「やっぱ、あいつらは敵に回したくねぇな。――っ!」
群れで現れたから、当然まだ他にもフリーザバイソンはいる。仲間を倒されて戦闘体勢が強い。
「まだ来るか……――なっ!?」
刀を抜こうとしたマッチさんの手を、私は重ねて制したのでマッチさんは驚いた。
「もう大丈夫ですよ」
「何を……――っ!」
「はああぁぁあああ……!!」
マッチさんも感じている。トリコが私たちの背後でグルメ細胞の赤鬼を出現させていることを。威嚇されたフリーザバイソンはそれに恐れて逃げていった。同時に私も薙刀からブレスレットな戻す。
「四頭で充分だろ。これ以上ムダに命を奪う必要はない」
(トリコ……。『一匹残らず、絶滅させてやろう』……か。同じ四天王でも、こうも違うのか)
「ありがと。竜巻乱舞で遠くへ吹っ飛ばす手間が省けたよ」
「ああ」
(それに瑞貴……。トリコがこの手を使うことをわかって俺を止めたのか)
「トリコさーん! 瑞貴さーん!」
「今、毛皮用意してやっからな!」
「貴重な凍土の食料もゲットしたしね!」
「……命に優しい奴らだぜ」
……トリコと瑞貴を見ながら呟くマッチの言葉は、誰にも聞こえなかった。
フリーザバイソンをトリコと私がそれぞれ毛皮と肉を分けて捌いた。その毛皮を着たのは小松さんと滝丸くんとシンさんとラムさんとルイさんだけ。トリコとマッチさんはまだ平気だと遠慮しちゃった。
「どうだ、小松? バイソンの毛皮は」
「ぬくい~! ありがとうございます!」
「これで寒さが和らぎますね」
「助かった」
滝丸くんもラムさんたちも限界が近づいていたみたい。ちょうどよく出会えたのも食運のおかげかな。この環境の中じゃマトモな調理ができないから焼くだけだった。
「フリーザバイソンの肉が焼けたよ。どうぞ」
「サンキュ。この世の全ての食材に感謝を込めて、いただきます!」
「「いただきます!」」
「うめっ! クセがなくて淡泊!」
「火を通すと醤油のような風味も加わって、よりおいしくなりますね! ここじゃすぐに冷えちゃいますけど」
「ギガシャキレタスで巻いて一緒に食べたらいいかも。いや待て、何かひと味加えたソースも……」
「この吹雪の中、この状況で、しっかりと味わったり調理法を模索している。あいつら……」
……フリーザバイソンの肉に夢中になる三人を、マッチは感心するような呆れるような顔をしていた。
すると一気に吹雪が強くなり全員飛ばされそうになる体を踏ん張っている。食事するのもここまでで、私は切り分けた肉をグルメケースに入れた。
「先を急ごう。氷山に入れば、この風も治まるはずだ」
「はい!」
私たちが目指す氷山はあと少し。このまま順調にセンチュリースープを手に入れればいいんだけど……あいつらがいつやってくるか、心のどこかでずっと不安があった。
☆☆☆☆☆
……全滅したと思った第二陣な一人だけ平然と進む手練れの者の正体を突き止めるため、トミーロッドは攻撃を仕掛けることにした。
大きく開けたトミーロッドの口の中から、捕獲レベル39・ゲロゾウムシ、捕獲レベル35・アーマーホイホイ、捕獲レベル37・ロックビー、捕獲レベル40・ジャムグラスホッパー、強力な昆虫獣類が現れた。
「フゥ……こんなところか。さあ、獲物を食い漁ってきな。寄生昆虫共よ!」
トミーロッドが合図をすると同時に四匹の昆虫たちは飛び立ち、あっという間に見えなくなった。それを確認したトミーロッドは横を振り向く。
「やっぱ、あいつらは敵に回したくねぇな。――っ!」
群れで現れたから、当然まだ他にもフリーザバイソンはいる。仲間を倒されて戦闘体勢が強い。
「まだ来るか……――なっ!?」
刀を抜こうとしたマッチさんの手を、私は重ねて制したのでマッチさんは驚いた。
「もう大丈夫ですよ」
「何を……――っ!」
「はああぁぁあああ……!!」
マッチさんも感じている。トリコが私たちの背後でグルメ細胞の赤鬼を出現させていることを。威嚇されたフリーザバイソンはそれに恐れて逃げていった。同時に私も薙刀からブレスレットな戻す。
「四頭で充分だろ。これ以上ムダに命を奪う必要はない」
(トリコ……。『一匹残らず、絶滅させてやろう』……か。同じ四天王でも、こうも違うのか)
「ありがと。竜巻乱舞で遠くへ吹っ飛ばす手間が省けたよ」
「ああ」
(それに瑞貴……。トリコがこの手を使うことをわかって俺を止めたのか)
「トリコさーん! 瑞貴さーん!」
「今、毛皮用意してやっからな!」
「貴重な凍土の食料もゲットしたしね!」
「……命に優しい奴らだぜ」
……トリコと瑞貴を見ながら呟くマッチの言葉は、誰にも聞こえなかった。
フリーザバイソンをトリコと私がそれぞれ毛皮と肉を分けて捌いた。その毛皮を着たのは小松さんと滝丸くんとシンさんとラムさんとルイさんだけ。トリコとマッチさんはまだ平気だと遠慮しちゃった。
「どうだ、小松? バイソンの毛皮は」
「ぬくい~! ありがとうございます!」
「これで寒さが和らぎますね」
「助かった」
滝丸くんもラムさんたちも限界が近づいていたみたい。ちょうどよく出会えたのも食運のおかげかな。この環境の中じゃマトモな調理ができないから焼くだけだった。
「フリーザバイソンの肉が焼けたよ。どうぞ」
「サンキュ。この世の全ての食材に感謝を込めて、いただきます!」
「「いただきます!」」
「うめっ! クセがなくて淡泊!」
「火を通すと醤油のような風味も加わって、よりおいしくなりますね! ここじゃすぐに冷えちゃいますけど」
「ギガシャキレタスで巻いて一緒に食べたらいいかも。いや待て、何かひと味加えたソースも……」
「この吹雪の中、この状況で、しっかりと味わったり調理法を模索している。あいつら……」
……フリーザバイソンの肉に夢中になる三人を、マッチは感心するような呆れるような顔をしていた。
すると一気に吹雪が強くなり全員飛ばされそうになる体を踏ん張っている。食事するのもここまでで、私は切り分けた肉をグルメケースに入れた。
「先を急ごう。氷山に入れば、この風も治まるはずだ」
「はい!」
私たちが目指す氷山はあと少し。このまま順調にセンチュリースープを手に入れればいいんだけど……あいつらがいつやってくるか、心のどこかでずっと不安があった。
☆☆☆☆☆
……全滅したと思った第二陣な一人だけ平然と進む手練れの者の正体を突き止めるため、トミーロッドは攻撃を仕掛けることにした。
大きく開けたトミーロッドの口の中から、捕獲レベル39・ゲロゾウムシ、捕獲レベル35・アーマーホイホイ、捕獲レベル37・ロックビー、捕獲レベル40・ジャムグラスホッパー、強力な昆虫獣類が現れた。
「フゥ……こんなところか。さあ、獲物を食い漁ってきな。寄生昆虫共よ!」
トミーロッドが合図をすると同時に四匹の昆虫たちは飛び立ち、あっという間に見えなくなった。それを確認したトミーロッドは横を振り向く。