膳は急げ! 氷土のサバイバルレース!
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「か…か……ああ――っ!! トリコさん! 一気に口に入れたがら辛っ! 舌、焼けます!!」
「あっ、ワリィ」
「ドアホ!」
「そっちの涙かよ……」
小松さんを優先させたとはいえホットマッシュルームの辛さのことは頭になかったみたい。頬をかくトリコの頭を私はペシッと叩いた。ラムさんたちは小松さんの涙が感動のものではなく辛さのものだとわかって呆れていたけど。
〈ブルルル……〉
「「「「「!」」」」」
猛獣の声が聞こえて振り向くと、そこには捕獲レベル11の哺乳獣類・フリーザバイソンの群れがいた。あからさまに攻撃体勢の彼らを見てマッチさんも滝丸くんたちも顔をしかめる。
「フリーザバイソン……!」
「急いでいるのに……!」
「いや、運がいいぜ。フリーザバイソンの肉はうまいらしいからな」
「それに、あの毛皮は防寒服の足しにもなるしね。食材と防寒着を一度に調達できるなんて、まさに一石二鳥!」
「なるほど」
「動けば体も温まるだろうしな」
滝丸くんとマッチさんが、それぞれ一頭のフリーザバイソンの前に出た。
「ここは任せて。いざ!」
滝丸くんが砕氷船のときみたいに目を閉じて集中すると少しずつ腕を動かす。
ホットマッシュルームのおかげで少し正気に戻った小松さんが、滝丸さんの動きを見て不思議そうに思う。
「滝丸さんの、あの動きは?」
「あれが滝丸くんの『プリショットルーティーン』だよ」
「プリショットルーティーン?」
「ああ。技を出す前に、ある一定の動作をして集中力を高める。集中力を高めて、技が成功するイメージを固めるのさ。ほら、俺がフォークとナイフを使うときに両手を擦り合わせるのも同じだ」
「なるほど」
「プリショットルーティーンは誰にでもあるの。その質が高けりゃ高いほど、より高いパフォーマンスが期待できるってわけ」
フリーザバイソンが突進しようとしたとき、滝丸くんのプリショットルーティーンも終わったようだ。両手をフリーザバイソンの体に当てる。
「栓抜きショット!!」
嫌な音と同時にフリーザバイソンは吹っ飛んだ。
「フゥ……なんとか少しズラせた……」
成功してホッとしたのか滝丸くんは体勢を崩した。
「スゴい!」
「見事な集中力だな。プリショットルーティーンの質を上げれば、技の威力はまだ上がるだろう」
「まだまだ滝丸くんは成長できるってわけだね!」
さて、マッチさんのほうは……目の前にフリーザバイソンが来たのに目を閉じてリラックスしていた。
「出る! マッチさんの『脱力』!」
「「あ/えっ?」」
「脱力って体の力を抜くことですよね?」
「ああ。脱力……体の力を抜けば抜くほど、マッチさんの居合のスピード、破壊力は増すのさ!」
ラムさんの言葉に反応してトリコと小松さんは不思議に思う。私も問いかけると説明してくれた。
そして迫り来るフリーザバイソンに、目を開けたマッチさんは猛スピードで刀を振って倒した。
「フゥ……」
「さすがマッチさんだ!」
〈〈ブルルル!!〉〉
ラムさんたちが喜ぶのは束の間、二頭のフリーザバイソンが突進して襲い掛かって来るので、グルメ細胞のオーラを出すトリコと、ブレスレットを薙刀にした私は構える。
「3連釘パンチ!!」
「疾風乱舞!!」
それぞれのフリーザバイソンに技が命中し、その衝撃で遠くへ飛ばした。
「あっ、ワリィ」
「ドアホ!」
「そっちの涙かよ……」
小松さんを優先させたとはいえホットマッシュルームの辛さのことは頭になかったみたい。頬をかくトリコの頭を私はペシッと叩いた。ラムさんたちは小松さんの涙が感動のものではなく辛さのものだとわかって呆れていたけど。
〈ブルルル……〉
「「「「「!」」」」」
猛獣の声が聞こえて振り向くと、そこには捕獲レベル11の哺乳獣類・フリーザバイソンの群れがいた。あからさまに攻撃体勢の彼らを見てマッチさんも滝丸くんたちも顔をしかめる。
「フリーザバイソン……!」
「急いでいるのに……!」
「いや、運がいいぜ。フリーザバイソンの肉はうまいらしいからな」
「それに、あの毛皮は防寒服の足しにもなるしね。食材と防寒着を一度に調達できるなんて、まさに一石二鳥!」
「なるほど」
「動けば体も温まるだろうしな」
滝丸くんとマッチさんが、それぞれ一頭のフリーザバイソンの前に出た。
「ここは任せて。いざ!」
滝丸くんが砕氷船のときみたいに目を閉じて集中すると少しずつ腕を動かす。
ホットマッシュルームのおかげで少し正気に戻った小松さんが、滝丸さんの動きを見て不思議そうに思う。
「滝丸さんの、あの動きは?」
「あれが滝丸くんの『プリショットルーティーン』だよ」
「プリショットルーティーン?」
「ああ。技を出す前に、ある一定の動作をして集中力を高める。集中力を高めて、技が成功するイメージを固めるのさ。ほら、俺がフォークとナイフを使うときに両手を擦り合わせるのも同じだ」
「なるほど」
「プリショットルーティーンは誰にでもあるの。その質が高けりゃ高いほど、より高いパフォーマンスが期待できるってわけ」
フリーザバイソンが突進しようとしたとき、滝丸くんのプリショットルーティーンも終わったようだ。両手をフリーザバイソンの体に当てる。
「栓抜きショット!!」
嫌な音と同時にフリーザバイソンは吹っ飛んだ。
「フゥ……なんとか少しズラせた……」
成功してホッとしたのか滝丸くんは体勢を崩した。
「スゴい!」
「見事な集中力だな。プリショットルーティーンの質を上げれば、技の威力はまだ上がるだろう」
「まだまだ滝丸くんは成長できるってわけだね!」
さて、マッチさんのほうは……目の前にフリーザバイソンが来たのに目を閉じてリラックスしていた。
「出る! マッチさんの『脱力』!」
「「あ/えっ?」」
「脱力って体の力を抜くことですよね?」
「ああ。脱力……体の力を抜けば抜くほど、マッチさんの居合のスピード、破壊力は増すのさ!」
ラムさんの言葉に反応してトリコと小松さんは不思議に思う。私も問いかけると説明してくれた。
そして迫り来るフリーザバイソンに、目を開けたマッチさんは猛スピードで刀を振って倒した。
「フゥ……」
「さすがマッチさんだ!」
〈〈ブルルル!!〉〉
ラムさんたちが喜ぶのは束の間、二頭のフリーザバイソンが突進して襲い掛かって来るので、グルメ細胞のオーラを出すトリコと、ブレスレットを薙刀にした私は構える。
「3連釘パンチ!!」
「疾風乱舞!!」
それぞれのフリーザバイソンに技が命中し、その衝撃で遠くへ飛ばした。