膳は急げ! 氷土のサバイバルレース!
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「名前ぐらい知ってますよ。食材を寄付する美食屋兼料理人だとか」
「ああ。普段は仮面を付けて正体不明なんだが……俺は最近、そいつと似た動きをする奴を見ている」
見ている……ねぇ。過去形じゃなくて現在進行形ということは、私が舞獣姫と同一人物と疑っているに違いない。リュウさんのお墨付きの相手だし、真っ向に聞かれたら言うつもりだけど……今は黙っとこう。
「へぇ。同じ美食屋として気になります。私も会ってみたいですね」
(……さすがに言わねぇか。まあ、こっちも確信を持てないから追求するのはやめとくか)
☆☆☆☆☆
……一方、別ルートで進むゾンゲと白川と坂巻。瑞貴とトリコを見失ったティナとクルッポーも彼らに付いて行くことにした。そして一行は棚氷の横にできた通路を通っているおかげで頂上の吹雪も凌いでいる。
「フフフフ……やはりここが一番安全なルートだ」
「強風凌げて、もう楽勝ですよ!」
「順調……あまりにも順調過ぎる」
「今までの経験からして、こんなに事がうまく運ぶなんて……ありえない~!」
浮かれるゾンゲと白川だが、ティナと坂巻はゾンゲの行く所は常にトラブル三昧だったので警戒が高まっていた。
「もうスープ捕獲は確実ですねぇ!」
「まあな。よーし、安全ルート改め『ビクトリーロード』と命名しよう。ガハハハハッ! ――ああっ!」
高笑いするゾンゲが角を曲がると……なんとそこには大量のガウチが道を塞いで寝ていた。その光景にゾンゲと白川は驚き、坂巻は予想通りと首を横に振る。
「あー……」
「ゾ、ゾ、ゾンゲ様~!」
「やっぱり、こうなるよな……」
「ガウチだー!」
〈クポポー!〉
「シー! 声がデカいぞ、奴らが起きちまうじゃねぇか! 水陸両用の悪魔の異名を持つガウチだぞ!?」
思わず大声で叫ぶティナとクルッポーをゾンゲは静かにするように命じたので、二人は口を塞ぐ。
「早くも出会っちまった……この大陸のボスに!」
「ガウチがボスなんですか!?」
「当たりめーだろ! 俺の知る限りこの地球上に奴らより強い猛獣はいねぇ! 地上最強最悪の生物だ、嘘じゃねぇって!」
「いや、最初にいたデッカいドラゴンのほうが強そうでしたけど!?」
「バカかお前!? ありゃ作りモンだ! あんなんいるわけねーだろ!」
確かにガウチは水陸共に機敏に動く猛獣だが捕獲レベルは13である。坂巻のように捕獲レベル55のツンドラドラゴンには及ばない。
ティナはティナで、ガウチが襲って来ないのをいいことにカメラを構えていた。
「野生のガウチ、初めて見た! てんこ盛りスゴーい!」
〈クポッ! クーポ!〉
「声デケェよ!! 起きたらどーすんだよ!!」
ゾンゲがティナを押して止めるが時既に遅し。逆にゾンゲの大声でガウチが一斉に起き上がった。
〈〈〈〈〈ガロロロ!!〉〉〉〉〉
「「「「ぎゃ――っ!!」」」」
四人はすぐに逃げて行った。途中ティナは動くガウチをカメラで捕らえようとしたが、戦闘体勢の恐ろしさに敵わず逃げるのだった。
「ああ。普段は仮面を付けて正体不明なんだが……俺は最近、そいつと似た動きをする奴を見ている」
見ている……ねぇ。過去形じゃなくて現在進行形ということは、私が舞獣姫と同一人物と疑っているに違いない。リュウさんのお墨付きの相手だし、真っ向に聞かれたら言うつもりだけど……今は黙っとこう。
「へぇ。同じ美食屋として気になります。私も会ってみたいですね」
(……さすがに言わねぇか。まあ、こっちも確信を持てないから追求するのはやめとくか)
☆☆☆☆☆
……一方、別ルートで進むゾンゲと白川と坂巻。瑞貴とトリコを見失ったティナとクルッポーも彼らに付いて行くことにした。そして一行は棚氷の横にできた通路を通っているおかげで頂上の吹雪も凌いでいる。
「フフフフ……やはりここが一番安全なルートだ」
「強風凌げて、もう楽勝ですよ!」
「順調……あまりにも順調過ぎる」
「今までの経験からして、こんなに事がうまく運ぶなんて……ありえない~!」
浮かれるゾンゲと白川だが、ティナと坂巻はゾンゲの行く所は常にトラブル三昧だったので警戒が高まっていた。
「もうスープ捕獲は確実ですねぇ!」
「まあな。よーし、安全ルート改め『ビクトリーロード』と命名しよう。ガハハハハッ! ――ああっ!」
高笑いするゾンゲが角を曲がると……なんとそこには大量のガウチが道を塞いで寝ていた。その光景にゾンゲと白川は驚き、坂巻は予想通りと首を横に振る。
「あー……」
「ゾ、ゾ、ゾンゲ様~!」
「やっぱり、こうなるよな……」
「ガウチだー!」
〈クポポー!〉
「シー! 声がデカいぞ、奴らが起きちまうじゃねぇか! 水陸両用の悪魔の異名を持つガウチだぞ!?」
思わず大声で叫ぶティナとクルッポーをゾンゲは静かにするように命じたので、二人は口を塞ぐ。
「早くも出会っちまった……この大陸のボスに!」
「ガウチがボスなんですか!?」
「当たりめーだろ! 俺の知る限りこの地球上に奴らより強い猛獣はいねぇ! 地上最強最悪の生物だ、嘘じゃねぇって!」
「いや、最初にいたデッカいドラゴンのほうが強そうでしたけど!?」
「バカかお前!? ありゃ作りモンだ! あんなんいるわけねーだろ!」
確かにガウチは水陸共に機敏に動く猛獣だが捕獲レベルは13である。坂巻のように捕獲レベル55のツンドラドラゴンには及ばない。
ティナはティナで、ガウチが襲って来ないのをいいことにカメラを構えていた。
「野生のガウチ、初めて見た! てんこ盛りスゴーい!」
〈クポッ! クーポ!〉
「声デケェよ!! 起きたらどーすんだよ!!」
ゾンゲがティナを押して止めるが時既に遅し。逆にゾンゲの大声でガウチが一斉に起き上がった。
〈〈〈〈〈ガロロロ!!〉〉〉〉〉
「「「「ぎゃ――っ!!」」」」
四人はすぐに逃げて行った。途中ティナは動くガウチをカメラで捕らえようとしたが、戦闘体勢の恐ろしさに敵わず逃げるのだった。