膳は急げ! 氷土のサバイバルレース!
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……百年に一度姿を現すという伝説のスープ・センチュリースープ。瑞貴とトリコたちはスープが溶け出す氷の大陸・アイスヘルへ向かった。アイスヘルに上陸した瑞貴たちは、スープが眠る氷山へそれぞれ突き進む。
さらに、美食會副料理長・トミーロッドも参戦。センチュリースープの争奪戦はますます加熱する!
☆☆☆☆☆
小松さんたちがくり抜いた地面の中にいる間、私とトリコは地上で見張りを続いている。猛獣もそうだけど、一番気になることがあるからだ。
「氷の世界の番人……奴の命を奪うなんて、只者じゃねぇ」
「捕獲レベル55のツンドラドラゴン……アレがいい証拠だね」
棚氷を上がって来たとき真っ先に現れたのは凍ったツンドラドラゴン。氷の世界の番人と呼ばれるから現れるのは想定内だけど、命はなかった。仕留めた者の正体が気になるんだけど誰だっけ……?
あーもう! どうしてこんなときに原作を思い出せないのよ! アイスヘル編で一番覚えているのは可愛い天使の存在だけなんだよね。
「ハァ……」
「なんだ、溜息なんかついて。不安か?」
「んー……まあ、いろいろと」
「一緒にいるから、安心しろ」
ポンポンとトリコは私の頭を優しく叩いてくれた。BBコーンのときに『私はここにいる』ってハッキリ教えてくれたから、蓄積された不安が少し消えた。でもよく考えてみたら聞く人によれば告白紛いだよね。リンちゃんが聞いたらエラいことになりそう。
「トリコ」
「ん?」
「私はもう大丈夫。だから、その言葉はちゃんと相手を決めて言ってね。ヘタに誤解されやすいから」
「いや、俺は――」
「コホン」
「「!?」」
トリコが何か言おうとしたら咳払いが聞こえたので振り向くと、マッチさんが下から上がって来た。
「邪魔したか?」
「い、いや、別に」
「どうしたんですか? 何か下に異常でも?」
「いや、大丈夫だ。見張りを代わろう」
「ああ?」
なんかトリコが不機嫌? 声音でなんとなくそんな感じがした。でもマッチさんは気にしてないみたい。
「ありがとよ、昼間は俺の部下を助けてくれて」
「フッ、礼のつもりか? 律儀なマフィアだぜ」
「俺の名はマッチだ。よろしくな」
「トリコだ。まっ、力を合わせていこうぜ」
「とりあえずな」
握手を交わす二人だけど。このときは一時休戦にしか過ぎない。全員の狙いはどれくらいあるかもわからない、センチュリースープだから……。
「ん」
「えっ?」
するとマッチさんが私に手を差し出してきた。私にも来ると思わなかったので、その手とマッチさんの顔を交互に見てしまう。
「お前も、よろしくな」
「あっ、瑞貴です。こちらこそ、マッチさん」
手を握り返すとマッチさんが微笑んでくれた。
今は特に悪い気配もないし彼の実力なら大丈夫だろうと、トリコは言葉に甘えて下に降りた。私も誘われたけど遠慮したので今はマッチさんと一緒にいる。
「……なあ、瑞貴」
「はい?」
「お前、舞獣姫って知ってるか?」
マッチさんの言葉に内心驚いた。彼のいるグルメマフィアの組長・リュウさんにしか会わないようにしていたとはいえ、やっぱり何かしらで見たことがあるんだろう。
さらに、美食會副料理長・トミーロッドも参戦。センチュリースープの争奪戦はますます加熱する!
☆☆☆☆☆
小松さんたちがくり抜いた地面の中にいる間、私とトリコは地上で見張りを続いている。猛獣もそうだけど、一番気になることがあるからだ。
「氷の世界の番人……奴の命を奪うなんて、只者じゃねぇ」
「捕獲レベル55のツンドラドラゴン……アレがいい証拠だね」
棚氷を上がって来たとき真っ先に現れたのは凍ったツンドラドラゴン。氷の世界の番人と呼ばれるから現れるのは想定内だけど、命はなかった。仕留めた者の正体が気になるんだけど誰だっけ……?
あーもう! どうしてこんなときに原作を思い出せないのよ! アイスヘル編で一番覚えているのは可愛い天使の存在だけなんだよね。
「ハァ……」
「なんだ、溜息なんかついて。不安か?」
「んー……まあ、いろいろと」
「一緒にいるから、安心しろ」
ポンポンとトリコは私の頭を優しく叩いてくれた。BBコーンのときに『私はここにいる』ってハッキリ教えてくれたから、蓄積された不安が少し消えた。でもよく考えてみたら聞く人によれば告白紛いだよね。リンちゃんが聞いたらエラいことになりそう。
「トリコ」
「ん?」
「私はもう大丈夫。だから、その言葉はちゃんと相手を決めて言ってね。ヘタに誤解されやすいから」
「いや、俺は――」
「コホン」
「「!?」」
トリコが何か言おうとしたら咳払いが聞こえたので振り向くと、マッチさんが下から上がって来た。
「邪魔したか?」
「い、いや、別に」
「どうしたんですか? 何か下に異常でも?」
「いや、大丈夫だ。見張りを代わろう」
「ああ?」
なんかトリコが不機嫌? 声音でなんとなくそんな感じがした。でもマッチさんは気にしてないみたい。
「ありがとよ、昼間は俺の部下を助けてくれて」
「フッ、礼のつもりか? 律儀なマフィアだぜ」
「俺の名はマッチだ。よろしくな」
「トリコだ。まっ、力を合わせていこうぜ」
「とりあえずな」
握手を交わす二人だけど。このときは一時休戦にしか過ぎない。全員の狙いはどれくらいあるかもわからない、センチュリースープだから……。
「ん」
「えっ?」
するとマッチさんが私に手を差し出してきた。私にも来ると思わなかったので、その手とマッチさんの顔を交互に見てしまう。
「お前も、よろしくな」
「あっ、瑞貴です。こちらこそ、マッチさん」
手を握り返すとマッチさんが微笑んでくれた。
今は特に悪い気配もないし彼の実力なら大丈夫だろうと、トリコは言葉に甘えて下に降りた。私も誘われたけど遠慮したので今はマッチさんと一緒にいる。
「……なあ、瑞貴」
「はい?」
「お前、舞獣姫って知ってるか?」
マッチさんの言葉に内心驚いた。彼のいるグルメマフィアの組長・リュウさんにしか会わないようにしていたとはいえ、やっぱり何かしらで見たことがあるんだろう。