美食屋軍団の挑戦! 上陸、極寒の地獄!
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(実力は強くても瑞貴さんだって一人の女の人なんだ……。だからこそ、僕は瑞貴さんを守り支えたい……。でも、あの料理の腕前……家庭内だけじゃなく、いろんな人に食べてもらえたら……)
決意するように小松さんはギュッと拳を握った。その隣で滝丸も同じように上を見上げる。
(優しくて可愛いだけじゃなく、トリコさんと同じくらい強いだなんて……僕ももっとがんばらなくちゃ!)
「……あんないい女を捕まえたいなら、並大抵の覚悟じゃムリだぞ」
「「なっ!?」」
マッチに思考を読まれたのかと思った小松と滝丸は、焦って頬を朱に染めて肩を跳ねた。
「とか言いつつ、マッチさんもあの嬢ちゃんを見てるよな? バーで見かけたときから」
「ああ。俺たちは常にうしろにいるから視線の先が丸わかりだ」
「ということは、これはあいつらに対する牽制か?」
コソコソとシンとラムとルイは小声で話すが、マッチの耳にはしっかり届いていたようで……。
「お~ま~え~ら~!」
「「「す、すみません!」」」
ギロッとマッチに睨まれたので三人は背筋を正して謝った。しかしその会話は滝丸にも聞こえたようだ。
「フ~ン。おじさんも隅に置けないね」
「バカを言うな。俺はあいつが知っている奴に似ている気がするんだ。……舞獣姫にな」
……最後の呟きは誰も聞き取れなかった。
この猛吹雪の中で私は凍ったり凍傷することはないけど、まだ過酷な環境に慣れていないトリコは別だ。最初も私一人で見張りするつもりだったんだけど、頑なに拒否したので一緒にいる。でもやっぱりトリコは寒そう……。
「トリコも下に行って休んでいいよ? さすがにキツくない?」
「いや、俺は大丈夫だ。それにしてもアイスヘル……これまでで最大の難関になりそうだな。この厳しい環境にまだ見ぬ屈強の猛獣たち。そして……」
「あのツンドラドラゴンのことだね……。トリコ、実は私、ツンドラドラゴンとその周辺から嫌な予感がビシバシ感じたの」
「お前の第六感か?」
「うん。だけど私たちが進む度に遠ざかっているんだ……まるで立ち止まっているみたい」
私たちより先にアイスヘルに上陸したようだけど、ここまで自然現象以外は何も起こらなかった。ということは、うしろから迫ってくる……?
☆☆☆☆☆
……第二陣がヘリから降りて棚氷を登り終えたあと、次々と奥へ進んで行くが一人のグルメSPだけが残った。その背後には例の寝転がって凍ったり人物がいる。
「いつまで寝てんだ……起きろ、バリーガモン!」
ピシッ!
グルメSPが叫んだ途端、完全に凍ったはずの氷が砕けていくと男が現れて起き上がった。
「あー。ちょっくら昼寝したら凍っちまった。なんだ? 第5支部長・ボギーウッズ。へへっ、今の『宿』はグルメSPか?」
「最初借りてた宿の大食いチャンピオンが弱過ぎてな。まだグルメSPの物件のほうが幾分マシだ。それより副料理長は? バギー」
「たぶん寝てるよ。外は寒いから『室内』でな」
ドッカ――ンッ!!
すると大きな氷が割れた音がして二人が振り向くと、ツンドラドラゴンの体内から欠伸をしながら誰かが出てきた。
「ふわあ~、よく寝た」
「トミーロッド様!」
「さっ、次はメシだ。センチュリースープの在処はわかったかい? ボギー」
決意するように小松さんはギュッと拳を握った。その隣で滝丸も同じように上を見上げる。
(優しくて可愛いだけじゃなく、トリコさんと同じくらい強いだなんて……僕ももっとがんばらなくちゃ!)
「……あんないい女を捕まえたいなら、並大抵の覚悟じゃムリだぞ」
「「なっ!?」」
マッチに思考を読まれたのかと思った小松と滝丸は、焦って頬を朱に染めて肩を跳ねた。
「とか言いつつ、マッチさんもあの嬢ちゃんを見てるよな? バーで見かけたときから」
「ああ。俺たちは常にうしろにいるから視線の先が丸わかりだ」
「ということは、これはあいつらに対する牽制か?」
コソコソとシンとラムとルイは小声で話すが、マッチの耳にはしっかり届いていたようで……。
「お~ま~え~ら~!」
「「「す、すみません!」」」
ギロッとマッチに睨まれたので三人は背筋を正して謝った。しかしその会話は滝丸にも聞こえたようだ。
「フ~ン。おじさんも隅に置けないね」
「バカを言うな。俺はあいつが知っている奴に似ている気がするんだ。……舞獣姫にな」
……最後の呟きは誰も聞き取れなかった。
この猛吹雪の中で私は凍ったり凍傷することはないけど、まだ過酷な環境に慣れていないトリコは別だ。最初も私一人で見張りするつもりだったんだけど、頑なに拒否したので一緒にいる。でもやっぱりトリコは寒そう……。
「トリコも下に行って休んでいいよ? さすがにキツくない?」
「いや、俺は大丈夫だ。それにしてもアイスヘル……これまでで最大の難関になりそうだな。この厳しい環境にまだ見ぬ屈強の猛獣たち。そして……」
「あのツンドラドラゴンのことだね……。トリコ、実は私、ツンドラドラゴンとその周辺から嫌な予感がビシバシ感じたの」
「お前の第六感か?」
「うん。だけど私たちが進む度に遠ざかっているんだ……まるで立ち止まっているみたい」
私たちより先にアイスヘルに上陸したようだけど、ここまで自然現象以外は何も起こらなかった。ということは、うしろから迫ってくる……?
☆☆☆☆☆
……第二陣がヘリから降りて棚氷を登り終えたあと、次々と奥へ進んで行くが一人のグルメSPだけが残った。その背後には例の寝転がって凍ったり人物がいる。
「いつまで寝てんだ……起きろ、バリーガモン!」
ピシッ!
グルメSPが叫んだ途端、完全に凍ったはずの氷が砕けていくと男が現れて起き上がった。
「あー。ちょっくら昼寝したら凍っちまった。なんだ? 第5支部長・ボギーウッズ。へへっ、今の『宿』はグルメSPか?」
「最初借りてた宿の大食いチャンピオンが弱過ぎてな。まだグルメSPの物件のほうが幾分マシだ。それより副料理長は? バギー」
「たぶん寝てるよ。外は寒いから『室内』でな」
ドッカ――ンッ!!
すると大きな氷が割れた音がして二人が振り向くと、ツンドラドラゴンの体内から欠伸をしながら誰かが出てきた。
「ふわあ~、よく寝た」
「トミーロッド様!」
「さっ、次はメシだ。センチュリースープの在処はわかったかい? ボギー」