夢の時間! 節乃のセンチュリースープ!
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「でも確かに、あのスープには酸味が入ってましたね。あれは柚子というよりレモン……白金(プラチナ)レモンが入ってるんじゃないですか?」
「ホォ、そこまでわかっておったか。お主の味覚、なかなかじゃの」
「エヘヘ。ありがとうございます」
また節乃さんに褒められちゃった! メインは美食屋で料理人とは言い難い私なんだけどな。
先頭の節乃さんを追って歩きながら下の厨房を見てみるけど、高級食材や特殊調理食材もあった。
「よく見るとスゴい食材ばっかりですね。あっ、桃イモだ! 皮がヌルヌル過ぎて桃イモ一個剥く間に里芋一万個剥けるくらい扱いが大変だという」
「小松さん、あそこにあるのゴリニラだよ! 切り口に粘着作用があって、何百回も切らないとバラバラにならないってやつ」
「なるほど。節乃さんが月に一度しかお店を開かない理由は、あまりにも仕込みに時間が掛かるからだったのか」
「――それは違うじょ、小松くん!」
「わあっ!」
節乃さんがいきなりアップで言ったから小松さんが少し引いてしまった。おちゃめな人だな~。
すると節乃さんが天井に垂れ流しているロープを取り、そして――。
「アアアァァアアア~~ッ!!」
ターザンのような叫びをして反対側の入口へ渡ってしまった。
「ほれこっちじゃ。早よ来い!」
「その渡り方、意味あるんです!?」
「しかもそれ言う決まりなんですか!?」
「アアアァァアアア~~ッ!!」
「って、トリコまで!?」
振り子の要領で戻って来たロープをつかんだトリコも、叫びながら節乃さんの元へ渡って行った。やむを得ず私も叫びながら渡って到着し、次に小松さんもやったけど着地できそうになかったからトリコが助けてくれた。
入口に入るとまた階段が下に続いていた。壁が岩でロウソクが灯りだからまるで洞窟のようになっている。節乃さんに続いて今度は小松さんが先に追って行き、私とトリコもあとに続く。
「あ、あの、節乃さん。開店が月一なのは何故なんですか?」
「気分じゃと言ったろ。気分と言ってもあたしゃの気分じゃないじょ。――食材の気分じゃ」
「食材の気分?」
「小松くん。お主、料理人が食材を選び調理しておると思っとらんか? ウッフッフッフッ、おこがましいの。そう思っとる内はまだまだ半人前じゃ」
「えっ?」
「逆じゃよ。食材が客や料理人を選んどるんじゃ」
「食材が……」
「あたしゃ、ただ日々の食材にその日の気分を尋ねておるだけ。店を開けるも閉めるも全ては食材次第というわけじゃよ」
「そんな……あれだけ完璧な仕込みをしてるのに……」
「ウッフッフッフッ、小松くんならいつか理解できるじゃろう。いつかきっとな……」
食材の声か……こうして聞くと何か思う所がいろいろあるかも。どんなに完璧な仕込みや調理をしても食材の声が聞こえないんじゃ半人前というわけなんだ。
「瑞貴ちゃん」
「あっ、は、はい!」
「お主も、いつかわかるときが来るはずじゃ。そうすれば寄付する食材も心から喜んでくれるじょ」
「そうか……。それに今よりもっとおいしい料理を食べさせることも――って、節乃さん!? 今、なんと!?」
「ウッフッフッフッ」
絶対この人、私が舞獣姫だって知ってる! 今まで会ったことないのに誰情報だ!?
「ホォ、そこまでわかっておったか。お主の味覚、なかなかじゃの」
「エヘヘ。ありがとうございます」
また節乃さんに褒められちゃった! メインは美食屋で料理人とは言い難い私なんだけどな。
先頭の節乃さんを追って歩きながら下の厨房を見てみるけど、高級食材や特殊調理食材もあった。
「よく見るとスゴい食材ばっかりですね。あっ、桃イモだ! 皮がヌルヌル過ぎて桃イモ一個剥く間に里芋一万個剥けるくらい扱いが大変だという」
「小松さん、あそこにあるのゴリニラだよ! 切り口に粘着作用があって、何百回も切らないとバラバラにならないってやつ」
「なるほど。節乃さんが月に一度しかお店を開かない理由は、あまりにも仕込みに時間が掛かるからだったのか」
「――それは違うじょ、小松くん!」
「わあっ!」
節乃さんがいきなりアップで言ったから小松さんが少し引いてしまった。おちゃめな人だな~。
すると節乃さんが天井に垂れ流しているロープを取り、そして――。
「アアアァァアアア~~ッ!!」
ターザンのような叫びをして反対側の入口へ渡ってしまった。
「ほれこっちじゃ。早よ来い!」
「その渡り方、意味あるんです!?」
「しかもそれ言う決まりなんですか!?」
「アアアァァアアア~~ッ!!」
「って、トリコまで!?」
振り子の要領で戻って来たロープをつかんだトリコも、叫びながら節乃さんの元へ渡って行った。やむを得ず私も叫びながら渡って到着し、次に小松さんもやったけど着地できそうになかったからトリコが助けてくれた。
入口に入るとまた階段が下に続いていた。壁が岩でロウソクが灯りだからまるで洞窟のようになっている。節乃さんに続いて今度は小松さんが先に追って行き、私とトリコもあとに続く。
「あ、あの、節乃さん。開店が月一なのは何故なんですか?」
「気分じゃと言ったろ。気分と言ってもあたしゃの気分じゃないじょ。――食材の気分じゃ」
「食材の気分?」
「小松くん。お主、料理人が食材を選び調理しておると思っとらんか? ウッフッフッフッ、おこがましいの。そう思っとる内はまだまだ半人前じゃ」
「えっ?」
「逆じゃよ。食材が客や料理人を選んどるんじゃ」
「食材が……」
「あたしゃ、ただ日々の食材にその日の気分を尋ねておるだけ。店を開けるも閉めるも全ては食材次第というわけじゃよ」
「そんな……あれだけ完璧な仕込みをしてるのに……」
「ウッフッフッフッ、小松くんならいつか理解できるじゃろう。いつかきっとな……」
食材の声か……こうして聞くと何か思う所がいろいろあるかも。どんなに完璧な仕込みや調理をしても食材の声が聞こえないんじゃ半人前というわけなんだ。
「瑞貴ちゃん」
「あっ、は、はい!」
「お主も、いつかわかるときが来るはずじゃ。そうすれば寄付する食材も心から喜んでくれるじょ」
「そうか……。それに今よりもっとおいしい料理を食べさせることも――って、節乃さん!? 今、なんと!?」
「ウッフッフッフッ」
絶対この人、私が舞獣姫だって知ってる! 今まで会ったことないのに誰情報だ!?