夢の時間! 節乃のセンチュリースープ!
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……TV局では、収録を終えたティナが今までの失敗で始末書を何枚も書くことになっていた。
「カメラ壊すわ…スクープ逃すわ……ここんとこ1グラムもツいてない……」
「〈ハア~/クポ~……〉」
ティナの肩に乗っているクルッポーも落ち込みながら同時に溜息を吐いた。
提出するため部長の部屋に来たのはいいが、部屋の主がいない。とりあえず机の上に始末書を置くと開いたままのパソコンから『関タングルメの日記』というタイトルのブログが表示されていた。
「部長、私用でネット見てる! 人に始末書書かせといて、自分だって……――ん?」
ティナが目を移したのはつい先ほどアップされた記事だ。『わ゙ーっ』と書かれた立て札が掛けてある店に、ブログを書いた人が部下と共に映っている……そう、この場所は節乃食堂だ。
「節乃食堂が営業中!? スクープよ!」
〈クポッ!〉
滅多に営業されない節乃食堂が開いているのだ。ティナは即座に向かうためにパソコンの隣に置いてあるカメラをつかんで飛び出した。
「部長! てんこ盛りグッジョーブ!」
「そうか~? って、そのカメラどっかで……って、俺のじゃねぇか! 待てー!」
なんのことかわからずも照れる部長だが、ティナの持っているカメラに気づき我に返る。しかし時既に遅し、ティナとクルッポーはTV局を飛び出していた。
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節乃さんは鍋で炊いた極楽米をドンブリに乗せ、高級食材の味付けマリモを両手で潰して極楽米にかけると、焼き上がったにんにく鳥をタマネギとダシが煮込んであるフライパンに入れ、一つの卵を入れた。それも普通の卵じゃなく……。
「あれって、十個の黄身が入っている十黄卵!」
「トリコさん、スゴいですね……――って!」
「「ええっ!?」」
「あ~~……」
同意を求めようと小松さん共々トリコを見たら、彼は顔を緩めてヨダレを滝のように流していた。どこにそんだけのヨダレがあるんだよ!
しばらくフライパンの様子を見ていた節乃さんは、全体が絡み合ったのを確認すると先ほどの極楽米の入ったドンブリに流し込んで私たちに出した。
「よし。――ほりゃ、できたじょ。にんにく鳥の親子丼!」
「「「いただきます!」」」
箸を取って親子丼わひと口食べると、あまりのおいしさが口いっぱいに広がってきた!
「ハァ~……にんにく鳥のガーリック味と十黄卵の甘味がしっかり極楽米に絡んで、なんとも言えないおいしさ~!」
「しかも味付けマリモが全ての食材の味を繋げているし、まるで一つのメロディーが口の中で奏でているみたい!」
「セツ婆、おかわり!」
「「食べるの早っ!」」
「四年も待ったくせに瞬殺だな!」
「もっと味わって食べましょうよ!」
美食人間国宝の料理なんて滅多に食べれるモノじゃないぞ!