食事の遊園地! 満腹都市グルメタウン!
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「伝説の料理人・節乃様……」
「フッフッフッ。こらこらお主、『様』なんて付けなくてよい。『セツのん』で」
「一気に凄まじき親近感が出た!?」
見た目からしても優しそうなおばあちゃんだなぁ。旅をしている間にも節乃さんの噂はよく聞いているし。
「いえ! 美食人間国宝を同級生みたいに呼べません!」
「誰が同級生じゃ! 馴れ馴れしい!」
「「そこはダメなの!?」」
小松さんの言葉に一気に怒った節乃さん。この人の関係性定義がわからない!
「いいんだよ、小松、瑞貴。セツ婆で」
「それにしてもトリコが女子(オナゴ)を連れて来るなんて珍しいのう。恋人かい?」
「へへっ、そう見えるか?」
「違います。私はトリコな仲間です」
……節乃に勘違いされて嬉しそうに後頭部に手を当てるトリコだが、瑞貴がドキッパリと否定されたのでテンションは一気に落ちた。
「じゃ、そこのお前さんかい?」
「ええっ!? ぼ、僕ですか!?」
「違います。小松さんも同じく仲間です」
さらに節乃に勘違いされ顔を赤らめて慌てる小松だが、またもや瑞貴がドキッパリと否定したので、トリコと同じくテンションは一気に落胆した。
……その原因を自分の発言と知らず、瑞貴は二人の姿を見て不思議そうにしていた。
「トリコ。お主イマイチ決まっとらんのう」
「えっ? ちゃんとスーツで正装を……――ええっ!?」
節乃さんの早業でトリコの髪がリーゼントになった。しかも綺麗にまとめられてるし。
「これでよい」
「なんじゃこりゃ――っ!?」
「身だしなみは足元からじゃ」
「頭じゃねぇか、ここ! つか、なんだよこの髪型!」
「好みじゃ。惚れそう……」
「やめてー!」
頬を赤らめる節乃さんの言葉に、トリコはグシャグシャとセットを崩すけど……。
「衣食足りたとて礼儀を知らん奴にメシを作る気はない! 今日の予約はナシじゃ」
「すまなかったです、セツ婆。これで、いかがでしょうか?」
あっという間にトリコは髪型をリーゼントにした。しかも節乃さんがセットしたときよりも長く。
「フフッ。なかなかイケメンじゃの、トリコ」
「セツ婆こそ、ハンパない美貌でキメ細やかMAXですよ」
「「……なんだ? これ」」
ある意味お笑いのような展開に私と小松さんは呆然とした。というか、トリコってそんなに髪あったっけ?
――そのまま節乃さんが予定していた電球の買い物に付き合うことになり、レジに並ぶ節乃さんを私たちは離れた場所のベンチに座って待っている。だけど小松さんの顔は先ほどと違ってニヤけていた。
「なんだよ小松、ニヤニヤして」
「だって節乃さんでしよ? 光ウナギの繁殖に、初めてフグ鯨を毒化せずに捌いたりと、数々の偉業を成し遂げた節乃さんに会えて、しかもお店に行けるなんて~!」
「そんなスゴい人の店に同行してもよかったの? 私も予約してないし」
「別に一人で来るなんて言ってねぇしな」
「でもよく予約取れましたね?」
「四年待ったよ」
「四年ですか!?」
「『思い立ったら吉日、その日以降は全て凶日』がモットーのトリコが、よく我慢したね!」
「オイコラ、どういう意味だ。まあセツ婆は月に一回ぐらいしか店開けねぇからな」
「月一じゃないじょ。気分次第じゃ」
「「気分次第!?」」
この人の定義は関係性だけじゃなく、店開けるのもわからんな……。
☆☆☆☆☆
買い物も終了して節乃さんの店に列車で向かうことになった。私と節乃さんは椅子に座り、トリコさんと小松さんは目の前に立っている。
「そうか。お前さん料理人じゃったか」
「あっ、はい。ホテルグルメで料理長をさせていただいています」
「ンフッ、IGOのホテルか……。イチちゃんは元気かの?」
「イチちゃん?」
「IGOの会長だよ」
「えー!? か、会長ー!?」
「IGOの会長って、一龍会長のことだよね?」
「ああ。セツ婆も、あの会長(オヤジ)とは古い仲だからな」
イチちゃんとか呼べる仲だから今も関わりがあるんだろうなぁ。そんな長く付き合える友人関係っていいよね。
「若い頃はお互いヤンチャしたのう」
「あっ! 『美食屋は最高の料理人を、料理人は最強の美食屋を求め、コンビを組む』とよく聞きます。会長も若い頃は有名な美食屋でした……もしかして会長とコンビを組んでいた料理人は、節乃さんですか!?」
「全然違うよ」
「はい、違ったー……」
「まあ、今の話の流れからしてそう思っちゃうよね」
「あたしゃ組んどったのは『次郎』という男じゃ」
「じ、次郎って、まさか!」
「ノッキングマスター次郎!?」
「おや、知っとるんか」
いやいやいや、あんだけ有名な人なんだから名前を知らない人が少ないと思う。節乃さんだってこんだけ有名なんだし。
「フッフッフッ。こらこらお主、『様』なんて付けなくてよい。『セツのん』で」
「一気に凄まじき親近感が出た!?」
見た目からしても優しそうなおばあちゃんだなぁ。旅をしている間にも節乃さんの噂はよく聞いているし。
「いえ! 美食人間国宝を同級生みたいに呼べません!」
「誰が同級生じゃ! 馴れ馴れしい!」
「「そこはダメなの!?」」
小松さんの言葉に一気に怒った節乃さん。この人の関係性定義がわからない!
「いいんだよ、小松、瑞貴。セツ婆で」
「それにしてもトリコが女子(オナゴ)を連れて来るなんて珍しいのう。恋人かい?」
「へへっ、そう見えるか?」
「違います。私はトリコな仲間です」
……節乃に勘違いされて嬉しそうに後頭部に手を当てるトリコだが、瑞貴がドキッパリと否定されたのでテンションは一気に落ちた。
「じゃ、そこのお前さんかい?」
「ええっ!? ぼ、僕ですか!?」
「違います。小松さんも同じく仲間です」
さらに節乃に勘違いされ顔を赤らめて慌てる小松だが、またもや瑞貴がドキッパリと否定したので、トリコと同じくテンションは一気に落胆した。
……その原因を自分の発言と知らず、瑞貴は二人の姿を見て不思議そうにしていた。
「トリコ。お主イマイチ決まっとらんのう」
「えっ? ちゃんとスーツで正装を……――ええっ!?」
節乃さんの早業でトリコの髪がリーゼントになった。しかも綺麗にまとめられてるし。
「これでよい」
「なんじゃこりゃ――っ!?」
「身だしなみは足元からじゃ」
「頭じゃねぇか、ここ! つか、なんだよこの髪型!」
「好みじゃ。惚れそう……」
「やめてー!」
頬を赤らめる節乃さんの言葉に、トリコはグシャグシャとセットを崩すけど……。
「衣食足りたとて礼儀を知らん奴にメシを作る気はない! 今日の予約はナシじゃ」
「すまなかったです、セツ婆。これで、いかがでしょうか?」
あっという間にトリコは髪型をリーゼントにした。しかも節乃さんがセットしたときよりも長く。
「フフッ。なかなかイケメンじゃの、トリコ」
「セツ婆こそ、ハンパない美貌でキメ細やかMAXですよ」
「「……なんだ? これ」」
ある意味お笑いのような展開に私と小松さんは呆然とした。というか、トリコってそんなに髪あったっけ?
――そのまま節乃さんが予定していた電球の買い物に付き合うことになり、レジに並ぶ節乃さんを私たちは離れた場所のベンチに座って待っている。だけど小松さんの顔は先ほどと違ってニヤけていた。
「なんだよ小松、ニヤニヤして」
「だって節乃さんでしよ? 光ウナギの繁殖に、初めてフグ鯨を毒化せずに捌いたりと、数々の偉業を成し遂げた節乃さんに会えて、しかもお店に行けるなんて~!」
「そんなスゴい人の店に同行してもよかったの? 私も予約してないし」
「別に一人で来るなんて言ってねぇしな」
「でもよく予約取れましたね?」
「四年待ったよ」
「四年ですか!?」
「『思い立ったら吉日、その日以降は全て凶日』がモットーのトリコが、よく我慢したね!」
「オイコラ、どういう意味だ。まあセツ婆は月に一回ぐらいしか店開けねぇからな」
「月一じゃないじょ。気分次第じゃ」
「「気分次第!?」」
この人の定義は関係性だけじゃなく、店開けるのもわからんな……。
☆☆☆☆☆
買い物も終了して節乃さんの店に列車で向かうことになった。私と節乃さんは椅子に座り、トリコさんと小松さんは目の前に立っている。
「そうか。お前さん料理人じゃったか」
「あっ、はい。ホテルグルメで料理長をさせていただいています」
「ンフッ、IGOのホテルか……。イチちゃんは元気かの?」
「イチちゃん?」
「IGOの会長だよ」
「えー!? か、会長ー!?」
「IGOの会長って、一龍会長のことだよね?」
「ああ。セツ婆も、あの会長(オヤジ)とは古い仲だからな」
イチちゃんとか呼べる仲だから今も関わりがあるんだろうなぁ。そんな長く付き合える友人関係っていいよね。
「若い頃はお互いヤンチャしたのう」
「あっ! 『美食屋は最高の料理人を、料理人は最強の美食屋を求め、コンビを組む』とよく聞きます。会長も若い頃は有名な美食屋でした……もしかして会長とコンビを組んでいた料理人は、節乃さんですか!?」
「全然違うよ」
「はい、違ったー……」
「まあ、今の話の流れからしてそう思っちゃうよね」
「あたしゃ組んどったのは『次郎』という男じゃ」
「じ、次郎って、まさか!」
「ノッキングマスター次郎!?」
「おや、知っとるんか」
いやいやいや、あんだけ有名な人なんだから名前を知らない人が少ないと思う。節乃さんだってこんだけ有名なんだし。