芳醇なる七色の果汁! 虹の実をとれ!
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しばらくは猛獣も出ないから普通に歩いて行くけど、トリコも小松さんもさっきからヨダレが垂れている。
「……二人共、ヨダレ仕舞ってください」
「だって瑞貴さん! なんとも言えない甘い匂いがするんですよ!?」
「ああ。虹の実は近いみてぇだな。虹の実の甘い香りは動物の理性を失わせて引き寄せると言う。肉食のトロルコングは虹の実は食わねぇが、実の香りに誘われてやってくる動物を食うために虹の樹に巣を作ってるんだ」
「でも、トロルコングはさっきノッキングしたから、安心して実は取れちゃいますね」
「ああ? 何言ってんだ。あいつは群れの一番下っ端。偵察だ」
「えっ? む、群れって……」
「トリコさん、小松さん、見えてきましたよ」
「え――っ!?」
小松さんがトリコに聞き返す前に辿り着いた。虹の樹を中心に私たちを出迎えるトロルコングの群れを――。
「参ったなぁ。こんだけの数をどうすっか。俺には下っ端の匂いが染み付いてっから、本気で威嚇してもムダかもな。虹の実は目の前だってのに……」
私でもこの数は厄介だな……。群れを相手するのって苦手なんだよね。
「瑞貴、お前も手伝ってくれ。ノッキングガンは持ってるか?」
「はい。トリコさんのと同じタイプです。場合によっては薙刀で気絶させます」
「お…終わった……。今……僕…三途の川が…ハッキリ見えます……」
「まだ生きてます! しっかりしてください!」
青ざめる小松さんに私は正気を保つように言うと、そんなのお構いなしにトロルコングが大量に襲い掛かってきた。
「小松! 俺の背中にしがみつけ! 全身全霊でしがみつけよ! 百分の1秒でも力を緩めたら命はねぇと思え!」
「はい! っていうか、生きて戻れるんですかねぇ!?」
「知らん! 祈ってろ! いくぞ瑞貴!」
「はい!」
トロルコングの猛攻を次々とかわしていき、私たちはノッキングをしていく。
「ノッキング!!」
「ノッキング!!」
ノッキングの針も限度があるから隙あらば補充もしなくちゃ。
「トリコさん! 瑞貴さん! ノッキングってそんな場合じゃないですよ!?」
「言ったじゃないですか小松さん。私たちの目的は虹の実だけだって」
「で、でも!」
「それに――トロルコングの肉は筋っぽくて食えたモンじゃねぇ」
「えっ?」
「俺は食う目的以外で獲物の命は奪わねぇ。食わねぇなら命を奪わねぇし、命を奪ったんなら食う! それが俺のルールだ!」
「私も同じです。どんな動植物だって限りある命がある。私たちはその命をもらって生きていますから、もらえない命を奪ったって意味ないです」
「…………!」
雨が降って来たけど、トロルコングにとってはそんなの関係ない。また次々と拳が襲い掛かって来る。
「ノッキング!!」
「ノッキング!!」
「キリがねぇな。奴らは完全な縦社会……ボスを倒さない限り決着はつかねぇ!」
〈グルアァァアアア!!〉
「少しは遠慮してよ! ノッキング!!」
飛びかかるトロルコングに私はジャンプしてノッキングすると、トリコのうしろにトロルコングが見えた。しかもトリコも小松さんも気づいていない。
「トリコさん! 小松さん! うしろ!」
「なっ!? ぐっ!」
遅かった。トロルコングに右手を取られたトリコはノッキングガンを落としてしまい、宙ぶらりんになってしまう。
「トリコさん! っ、邪魔しないで!」
助けに行こうにも他のトロルコングが私を狙ってくる。トロルコングの握力は1トンも超える。さすがにトリコだって潰されてしまう!
〈グオッ!?〉
「うわっ!」
するとトロルコングが焦ってトリコの腕を離し、私のうしろにトリコが着地した。
「腕は大丈夫ですか!?」
「ああ。にしても、俺の脅威を感じ取った!?」
「雨のおかげで、下っ端の匂いが流れ落ちているみたいですね!」
「そうか! よーしいいぞ!」
本気の威嚇を出したトリコにより、トロルコングは震えて襲い掛からなくなった。おかげで小松さんも落ち着いてきたようだ。
すると奥にいた白いトロルコング……シルバーバックが何かを感じ取って隠れた。同時に私も空からの異変を感じる。
「……二人共、ヨダレ仕舞ってください」
「だって瑞貴さん! なんとも言えない甘い匂いがするんですよ!?」
「ああ。虹の実は近いみてぇだな。虹の実の甘い香りは動物の理性を失わせて引き寄せると言う。肉食のトロルコングは虹の実は食わねぇが、実の香りに誘われてやってくる動物を食うために虹の樹に巣を作ってるんだ」
「でも、トロルコングはさっきノッキングしたから、安心して実は取れちゃいますね」
「ああ? 何言ってんだ。あいつは群れの一番下っ端。偵察だ」
「えっ? む、群れって……」
「トリコさん、小松さん、見えてきましたよ」
「え――っ!?」
小松さんがトリコに聞き返す前に辿り着いた。虹の樹を中心に私たちを出迎えるトロルコングの群れを――。
「参ったなぁ。こんだけの数をどうすっか。俺には下っ端の匂いが染み付いてっから、本気で威嚇してもムダかもな。虹の実は目の前だってのに……」
私でもこの数は厄介だな……。群れを相手するのって苦手なんだよね。
「瑞貴、お前も手伝ってくれ。ノッキングガンは持ってるか?」
「はい。トリコさんのと同じタイプです。場合によっては薙刀で気絶させます」
「お…終わった……。今……僕…三途の川が…ハッキリ見えます……」
「まだ生きてます! しっかりしてください!」
青ざめる小松さんに私は正気を保つように言うと、そんなのお構いなしにトロルコングが大量に襲い掛かってきた。
「小松! 俺の背中にしがみつけ! 全身全霊でしがみつけよ! 百分の1秒でも力を緩めたら命はねぇと思え!」
「はい! っていうか、生きて戻れるんですかねぇ!?」
「知らん! 祈ってろ! いくぞ瑞貴!」
「はい!」
トロルコングの猛攻を次々とかわしていき、私たちはノッキングをしていく。
「ノッキング!!」
「ノッキング!!」
ノッキングの針も限度があるから隙あらば補充もしなくちゃ。
「トリコさん! 瑞貴さん! ノッキングってそんな場合じゃないですよ!?」
「言ったじゃないですか小松さん。私たちの目的は虹の実だけだって」
「で、でも!」
「それに――トロルコングの肉は筋っぽくて食えたモンじゃねぇ」
「えっ?」
「俺は食う目的以外で獲物の命は奪わねぇ。食わねぇなら命を奪わねぇし、命を奪ったんなら食う! それが俺のルールだ!」
「私も同じです。どんな動植物だって限りある命がある。私たちはその命をもらって生きていますから、もらえない命を奪ったって意味ないです」
「…………!」
雨が降って来たけど、トロルコングにとってはそんなの関係ない。また次々と拳が襲い掛かって来る。
「ノッキング!!」
「ノッキング!!」
「キリがねぇな。奴らは完全な縦社会……ボスを倒さない限り決着はつかねぇ!」
〈グルアァァアアア!!〉
「少しは遠慮してよ! ノッキング!!」
飛びかかるトロルコングに私はジャンプしてノッキングすると、トリコのうしろにトロルコングが見えた。しかもトリコも小松さんも気づいていない。
「トリコさん! 小松さん! うしろ!」
「なっ!? ぐっ!」
遅かった。トロルコングに右手を取られたトリコはノッキングガンを落としてしまい、宙ぶらりんになってしまう。
「トリコさん! っ、邪魔しないで!」
助けに行こうにも他のトロルコングが私を狙ってくる。トロルコングの握力は1トンも超える。さすがにトリコだって潰されてしまう!
〈グオッ!?〉
「うわっ!」
するとトロルコングが焦ってトリコの腕を離し、私のうしろにトリコが着地した。
「腕は大丈夫ですか!?」
「ああ。にしても、俺の脅威を感じ取った!?」
「雨のおかげで、下っ端の匂いが流れ落ちているみたいですね!」
「そうか! よーしいいぞ!」
本気の威嚇を出したトリコにより、トロルコングは震えて襲い掛からなくなった。おかげで小松さんも落ち着いてきたようだ。
すると奥にいた白いトロルコング……シルバーバックが何かを感じ取って隠れた。同時に私も空からの異変を感じる。