美食會の刺客! トリコの技、進化の瞬間!
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
百年続いた戦争を美食神・アカシアがもたらした食材・GODが終わらせた……GODの発見はグルメ時代の始まりを告げたとも言われている。
『うまいモノを食べたときの喜びや感動は決して奪い合うものではない……分け合い、共感するものなのだ。世界に平和をもたらした食材――GOD。今にこの名は伝説となり、これからは食を中心とする時代が幕を開けるだろう……』
GODは人間だけでなく、世界中全ての食材を呼び寄せる、魔力にも似た力がある。GODを手に入れたとき、この世の全ての食材を独占することができる。
『私のGODをメインディッシュにしたフルコースも、封印したほうがいいな……』
数百年後、また日食が訪れたとき『分け合う心を持つ者』がGODを手にしてくれることを、アカシアは祈った……。
「――っていうのが、古くから伝わる伝説。まあ、あくまで伝説だけど……私はね、てんこ盛りで信じてる! グルメな食材が、おいしいモノが、みんなの心を満たしたっていうのを」
「……フッ」
全員が同じ場所にいるので必然的に伝説を聞いていたサニーも、ティナの言葉に密かに微笑んでいた。
「おいしいモノが、心を満たす……」
「うん! おいしいモノが、平和を運んだっていうのをね」
「っ!」
戦争とサミット……状況は少し違うかもしれないが、この仕事は似たような現状だ。目を開いた小松は手にしているウールスターソースの実を何かを思うように見つめた。
☆☆☆☆☆
美食神・アカシアのGODの伝説をトリコの口から伝えられて、私は改めてグルメ時代の本質がわかった。そして食の価値も。
「なあトリコ、こんな噂を聞いたことあるか?」
「ああ?」
「GODの活動が始まるときだと言われる日食――『グルメ日食』がここ一、二年の間に起こる可能性が高いらしい」
「なんだと!?」
「グルメ日食が、近い内に……」
グリンパーチから告げられた事実は、私たちにとって衝撃的だった。
「ヒッヒッヒッ。まあ、巷にはまだ漏れてねぇ情報さ。けど一部のグルメ研究家や名のある美食屋共は、すでに動き出していると聞く。中には引退した実力派も何人かいるらしい……」
グルメ研究家や引退した美食屋か……マンサム所長たちや次郎さんも気づいてるってことかな。
「ヒッヒッヒッ、近頃俺らのボスも異様に食欲が増してる……それは日食が近いことを察しているからかもしれねぇ。そのせいでメシを作る俺らも大変でよぉ、調理も追いつかねぇが――わかるか? 数百年前に産声を上げたグルメ時代が、今再び躍動して本格的に歩み始めたってことだぜ。ヒッヒッヒッ」
「グルメ時代の本格的な歩みか……やっぱふさわしいな! 俺のフルコースに!」
「トリコ?」
「あ?」
「前から決めてたんだよ。GODは俺のフルコースの――『メインディッシュ』にするってな! GOD……食ってみてぇ!」
トリコがフルコースを埋める前から決めていた項目……メインディッシュがGODだ。それは昔から決めていたからこそ、ココさんもサニーも知っていたんだろう。
『うまいモノを食べたときの喜びや感動は決して奪い合うものではない……分け合い、共感するものなのだ。世界に平和をもたらした食材――GOD。今にこの名は伝説となり、これからは食を中心とする時代が幕を開けるだろう……』
GODは人間だけでなく、世界中全ての食材を呼び寄せる、魔力にも似た力がある。GODを手に入れたとき、この世の全ての食材を独占することができる。
『私のGODをメインディッシュにしたフルコースも、封印したほうがいいな……』
数百年後、また日食が訪れたとき『分け合う心を持つ者』がGODを手にしてくれることを、アカシアは祈った……。
「――っていうのが、古くから伝わる伝説。まあ、あくまで伝説だけど……私はね、てんこ盛りで信じてる! グルメな食材が、おいしいモノが、みんなの心を満たしたっていうのを」
「……フッ」
全員が同じ場所にいるので必然的に伝説を聞いていたサニーも、ティナの言葉に密かに微笑んでいた。
「おいしいモノが、心を満たす……」
「うん! おいしいモノが、平和を運んだっていうのをね」
「っ!」
戦争とサミット……状況は少し違うかもしれないが、この仕事は似たような現状だ。目を開いた小松は手にしているウールスターソースの実を何かを思うように見つめた。
☆☆☆☆☆
美食神・アカシアのGODの伝説をトリコの口から伝えられて、私は改めてグルメ時代の本質がわかった。そして食の価値も。
「なあトリコ、こんな噂を聞いたことあるか?」
「ああ?」
「GODの活動が始まるときだと言われる日食――『グルメ日食』がここ一、二年の間に起こる可能性が高いらしい」
「なんだと!?」
「グルメ日食が、近い内に……」
グリンパーチから告げられた事実は、私たちにとって衝撃的だった。
「ヒッヒッヒッ。まあ、巷にはまだ漏れてねぇ情報さ。けど一部のグルメ研究家や名のある美食屋共は、すでに動き出していると聞く。中には引退した実力派も何人かいるらしい……」
グルメ研究家や引退した美食屋か……マンサム所長たちや次郎さんも気づいてるってことかな。
「ヒッヒッヒッ、近頃俺らのボスも異様に食欲が増してる……それは日食が近いことを察しているからかもしれねぇ。そのせいでメシを作る俺らも大変でよぉ、調理も追いつかねぇが――わかるか? 数百年前に産声を上げたグルメ時代が、今再び躍動して本格的に歩み始めたってことだぜ。ヒッヒッヒッ」
「グルメ時代の本格的な歩みか……やっぱふさわしいな! 俺のフルコースに!」
「トリコ?」
「あ?」
「前から決めてたんだよ。GODは俺のフルコースの――『メインディッシュ』にするってな! GOD……食ってみてぇ!」
トリコがフルコースを埋める前から決めていた項目……メインディッシュがGODだ。それは昔から決めていたからこそ、ココさんもサニーも知っていたんだろう。