闘いの才能! 見せろ、テリー! 王者の素質!
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私が指差すとトリコの肩からなんと植物が生えてきた。それもハンパないスピードで成長していく。
「何っ!? フンの中に植物の種が!? 俺の肩に根を下ろしたのか……なんて生命力だ!」
「風だけじゃなく鳥も利用してジャングルができたってわけね……!」
「ナイフ!!」
完全に育った食獣植物をトリコはナイフで服ごと切り落とした。
「気をつけろ瑞貴! テリー! このフンの雨に当たるんじゃねぇぞ!」
「言われなくても! 守護壁!!」
「「っ!」」
次々と落としてくる二鉤鳥のフンに対し私は守護壁を張る。すると別の方向から気配を感じたのと同時に、トリコもピースフルフラワーの花びらが二枚半も散ったのを確認した。
〈ウォン!!〉
「「テリー!?」」
ドンッ!
テリーがトリコの背中を思いっきり押したため、私を巻き込む形でその場からズレてしまった。こればかりは不可抗力だったのかトリコはちゃんと支えてくれた。
「何すんだ、お前!」
「あれは!」
なんとテリーは巨大な食獣植物の幹に絡みつかれてしまった。
「なんだこいつは!?」
「あれは確かゾンビウッド! 捕獲レベル33の植物獣類だよ! ほら、周りを見て!」
私が指差すと、トリコも木だと思っていたのが実はこの植物の足だったのだと気づいた。
「歩く植物だと!? いや……凄まじいスピードで地面に根を下ろし、幹全体が移動していく様がまるで木が歩いているように錯覚して見えるってわけか」
「ここはあいつの縄張りだったみたいね……」
〈ウォーン……!〉
私たちをかばったから代わりにテリーがゾンビウッドに捕まって……いや、かばった『せい』でと言ったほうが正しいね。並の力じゃないからテリーも幹から抜け出せないでいる。
「テリー、何故俺たちを助けた? こいつが背後から近づいて来ることぐらい俺も瑞貴も気づいていた!」
「ジャングルに入る前にトリコが言ったでしょ、『自分の命を第一に考えろ』って!」
「わかるか? お前は俺たちを助けたつもりかもしれねぇが……」
〈!?〉
「「邪魔をしただけだ」」
私たちの気迫にテリーは怯えた上にトリコが持っていたピースフルフラワーは茎ごと枯れてしまった。先ほどの二鉤鳥も大慌てで逃げ、ゾンビウッドも警戒するとその隙に拘束していた幹が緩んだのでテリーは脱出した。
確かに私はテリーが大好きだけど約束した以上話は別。それに数年以上も美食屋として数々の修羅場を乗り越えた私たちが、ゾンビウッドに気づかないと思われていたのは心外だ。
「テリー、助け合いはナシと約束したはずよ」
「もともとお前の獲物を得るための旅だ……自分の力で戦ってみろ!」
〈グルルルル……!〉
〈ブグアァァアアア!!〉
ゾンビウッドに対しやっとテリーも戦闘態勢に入った。襲いかかる枝をジャンプでよけると幹を走り登って行くが、他の枝に阻まれて吹っ飛ばされた。
「さすが捕獲レベル33。強いね……」
「テリー……。今のお前は、いったいどこまでやれるのか……?」
〈ウォン!! ウォン!!〉
テリーは次々とゾンビウッドの枝や幹を噛み千切っていくけど、よく見たらそこら中こいつのエサだらけだ。猛獣を養分にして回復している。
「幹をかじり取ったぐらいじゃダメージにならない。むしろそこから新しい根を生やして増えるだけだよ」
「テリー! 強い相手だぞ、よーく考えろ!」
〈…………〉
戦いは必ずしも力が優勢するとは限らない……隙を突いた知恵も戦いの一部となり勝利に導くのだ。テリーなら力と知恵、両方を兼ね備えることができるはず。周りにはサカバルーンのように食獣植物以外のもたくさんあるしね。
「何っ!? フンの中に植物の種が!? 俺の肩に根を下ろしたのか……なんて生命力だ!」
「風だけじゃなく鳥も利用してジャングルができたってわけね……!」
「ナイフ!!」
完全に育った食獣植物をトリコはナイフで服ごと切り落とした。
「気をつけろ瑞貴! テリー! このフンの雨に当たるんじゃねぇぞ!」
「言われなくても! 守護壁!!」
「「っ!」」
次々と落としてくる二鉤鳥のフンに対し私は守護壁を張る。すると別の方向から気配を感じたのと同時に、トリコもピースフルフラワーの花びらが二枚半も散ったのを確認した。
〈ウォン!!〉
「「テリー!?」」
ドンッ!
テリーがトリコの背中を思いっきり押したため、私を巻き込む形でその場からズレてしまった。こればかりは不可抗力だったのかトリコはちゃんと支えてくれた。
「何すんだ、お前!」
「あれは!」
なんとテリーは巨大な食獣植物の幹に絡みつかれてしまった。
「なんだこいつは!?」
「あれは確かゾンビウッド! 捕獲レベル33の植物獣類だよ! ほら、周りを見て!」
私が指差すと、トリコも木だと思っていたのが実はこの植物の足だったのだと気づいた。
「歩く植物だと!? いや……凄まじいスピードで地面に根を下ろし、幹全体が移動していく様がまるで木が歩いているように錯覚して見えるってわけか」
「ここはあいつの縄張りだったみたいね……」
〈ウォーン……!〉
私たちをかばったから代わりにテリーがゾンビウッドに捕まって……いや、かばった『せい』でと言ったほうが正しいね。並の力じゃないからテリーも幹から抜け出せないでいる。
「テリー、何故俺たちを助けた? こいつが背後から近づいて来ることぐらい俺も瑞貴も気づいていた!」
「ジャングルに入る前にトリコが言ったでしょ、『自分の命を第一に考えろ』って!」
「わかるか? お前は俺たちを助けたつもりかもしれねぇが……」
〈!?〉
「「邪魔をしただけだ」」
私たちの気迫にテリーは怯えた上にトリコが持っていたピースフルフラワーは茎ごと枯れてしまった。先ほどの二鉤鳥も大慌てで逃げ、ゾンビウッドも警戒するとその隙に拘束していた幹が緩んだのでテリーは脱出した。
確かに私はテリーが大好きだけど約束した以上話は別。それに数年以上も美食屋として数々の修羅場を乗り越えた私たちが、ゾンビウッドに気づかないと思われていたのは心外だ。
「テリー、助け合いはナシと約束したはずよ」
「もともとお前の獲物を得るための旅だ……自分の力で戦ってみろ!」
〈グルルルル……!〉
〈ブグアァァアアア!!〉
ゾンビウッドに対しやっとテリーも戦闘態勢に入った。襲いかかる枝をジャンプでよけると幹を走り登って行くが、他の枝に阻まれて吹っ飛ばされた。
「さすが捕獲レベル33。強いね……」
「テリー……。今のお前は、いったいどこまでやれるのか……?」
〈ウォン!! ウォン!!〉
テリーは次々とゾンビウッドの枝や幹を噛み千切っていくけど、よく見たらそこら中こいつのエサだらけだ。猛獣を養分にして回復している。
「幹をかじり取ったぐらいじゃダメージにならない。むしろそこから新しい根を生やして増えるだけだよ」
「テリー! 強い相手だぞ、よーく考えろ!」
〈…………〉
戦いは必ずしも力が優勢するとは限らない……隙を突いた知恵も戦いの一部となり勝利に導くのだ。テリーなら力と知恵、両方を兼ね備えることができるはず。周りにはサカバルーンのように食獣植物以外のもたくさんあるしね。