DNAに刻まれた味! トリコ、##NAME1##、BBコーンを探せ!
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経験者が言うと説得力があるのかトリコはそれ以上反論しなかった。
「……どうしても必要なら私一人で行ってくるよ」
「いや、その必要はねぇかもよ」
「「何/えっ?」」
「この前いたんだ。滅多に入荷しねぇグルメ界の食材を、ワールドキッチンに入れたのが……」
――ある日トムがいつも通りワールドキッチンで営業していたとき、一人の老人が大きな風呂敷を持ってやってきた。隙間から見えるその圧倒的な存在にトムは盛大に驚いた。
『こいついくらで買ってくれるかのう? いや~ちと酒買う金が欲しくて。ヘヘヘ……ヒック』
『こいつは!?』
『グルメ界の食材――BBコーンじゃ』
『その昔、グルメ貴族のおやつだったポップコーンができるという、あのBBコーンか!?』
『グルメ界の猛獣たちも大好物だというこの穀物が、何を間違ったか人間界で実りよってのう。ヒック』
『スッゲェ……!』
『じゃが、人間界に実ったと言ってもそんじょそこらの奴には捕獲できんだろうなぁ。まっ、あのダンナじゃわからんがね。あのお嬢ちゃんもな』
――ダンナはトリコだってわかるけど、『お嬢ちゃん』って誰だ? 結構手練れの美食屋でもいるのかな?
でも『酔っ払い』と『そんじょそこらの奴より強い』と『おじいさん』で誰かはわかった。トリコも同じことを思ったのか私と顔を見合わせ頷く。
「その酔っ払ったじいさん、間違いねぇ。――ノッキングマスター次郎だ」
「って、あの伝説の美食屋の!?」
「あのおじいさんなら捕獲してもおかしくはないね。BBコーンを」
ブルーブラッドコーン――通称BBコーンは圧倒的な香ばしさとコクがあり、たったひと粒を強力な火力でいって爆発させば、たちまち百人前のポップコーンができると言われている。
取引もひと粒が数十万単位で行われ、一本丸々なら末端相場で十億はくだらない。まさにコーンの王様だ。
「トリコ、そのBBコーンなら!」
「ああ。テリーも気に入るしかねぇな!」
「けど、もうモノはねぇよ。大手の卸売り業者が横から来て買い取っちまってよ」
「コーンが実ってる場所、わかるか?」
「ああ。遙か西へ6万5千キロ――ウール大陸のウージャングルだと言ってた。凶暴な猛獣たちも食べる食獣植物の住むジャングル……植物地獄・ヘルプラント」
「だってさ、どうする? トリコ?」
「ヘルプラントねぇ……フッ、上等じゃねぇか! ウージャングル!」
恐れるどころか立ち向かう心意気はさすがだと思う。もちろん私だって負ける気はしないけどね!
☆☆☆☆☆
……あれから二日後、小松はワールドキッチンの店舗に並んでいる食材を見ながら悩んでいた。
「ん~……」
「小松じゃねぇか! どうした? 辛気くせぇ顔して」
「トムさん!」
小松はトムに相談に乗ってもらうため、店舗の陰に移動した。
「バブリートロに合うソースねぇ……」
「はい……。いろいろ作って試してみたんですけど、バブリートロの味にソースが負けてしまうんです。まだトロは味のピークじゃないにも関わらず。何かソースにひと味足りない、ソースの決め手になる食材を探さないと、あと五日以内に……」
「――あっ、小松くん! ちょうどいいところに!」
「ティ、ティナさん!?」
小松の背後から肩をつかんできたのはティナだった。しかも振り向いた途端、クルッポー共々顔をしかめている。
「……どうしても必要なら私一人で行ってくるよ」
「いや、その必要はねぇかもよ」
「「何/えっ?」」
「この前いたんだ。滅多に入荷しねぇグルメ界の食材を、ワールドキッチンに入れたのが……」
――ある日トムがいつも通りワールドキッチンで営業していたとき、一人の老人が大きな風呂敷を持ってやってきた。隙間から見えるその圧倒的な存在にトムは盛大に驚いた。
『こいついくらで買ってくれるかのう? いや~ちと酒買う金が欲しくて。ヘヘヘ……ヒック』
『こいつは!?』
『グルメ界の食材――BBコーンじゃ』
『その昔、グルメ貴族のおやつだったポップコーンができるという、あのBBコーンか!?』
『グルメ界の猛獣たちも大好物だというこの穀物が、何を間違ったか人間界で実りよってのう。ヒック』
『スッゲェ……!』
『じゃが、人間界に実ったと言ってもそんじょそこらの奴には捕獲できんだろうなぁ。まっ、あのダンナじゃわからんがね。あのお嬢ちゃんもな』
――ダンナはトリコだってわかるけど、『お嬢ちゃん』って誰だ? 結構手練れの美食屋でもいるのかな?
でも『酔っ払い』と『そんじょそこらの奴より強い』と『おじいさん』で誰かはわかった。トリコも同じことを思ったのか私と顔を見合わせ頷く。
「その酔っ払ったじいさん、間違いねぇ。――ノッキングマスター次郎だ」
「って、あの伝説の美食屋の!?」
「あのおじいさんなら捕獲してもおかしくはないね。BBコーンを」
ブルーブラッドコーン――通称BBコーンは圧倒的な香ばしさとコクがあり、たったひと粒を強力な火力でいって爆発させば、たちまち百人前のポップコーンができると言われている。
取引もひと粒が数十万単位で行われ、一本丸々なら末端相場で十億はくだらない。まさにコーンの王様だ。
「トリコ、そのBBコーンなら!」
「ああ。テリーも気に入るしかねぇな!」
「けど、もうモノはねぇよ。大手の卸売り業者が横から来て買い取っちまってよ」
「コーンが実ってる場所、わかるか?」
「ああ。遙か西へ6万5千キロ――ウール大陸のウージャングルだと言ってた。凶暴な猛獣たちも食べる食獣植物の住むジャングル……植物地獄・ヘルプラント」
「だってさ、どうする? トリコ?」
「ヘルプラントねぇ……フッ、上等じゃねぇか! ウージャングル!」
恐れるどころか立ち向かう心意気はさすがだと思う。もちろん私だって負ける気はしないけどね!
☆☆☆☆☆
……あれから二日後、小松はワールドキッチンの店舗に並んでいる食材を見ながら悩んでいた。
「ん~……」
「小松じゃねぇか! どうした? 辛気くせぇ顔して」
「トムさん!」
小松はトムに相談に乗ってもらうため、店舗の陰に移動した。
「バブリートロに合うソースねぇ……」
「はい……。いろいろ作って試してみたんですけど、バブリートロの味にソースが負けてしまうんです。まだトロは味のピークじゃないにも関わらず。何かソースにひと味足りない、ソースの決め手になる食材を探さないと、あと五日以内に……」
「――あっ、小松くん! ちょうどいいところに!」
「ティ、ティナさん!?」
小松の背後から肩をつかんできたのはティナだった。しかも振り向いた途端、クルッポー共々顔をしかめている。