DNAに刻まれた味! トリコ、##NAME1##、BBコーンを探せ!
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……本日も各国の権力者で満員のグルメコロシアム。猛獣を檻に入れて管理している部屋では、サニーが触覚を使い頭上に大きな風呂敷を運んでいると、ガウチが檻を破って出てきてしまった。
サニーの近くではガウチを背後に携帯を耳に当てながらイライラしているリンがいる。しかも大きな音がしたのにも関わらず、全く気づいていないようだ。
「もぉ~! なんで出ないし!?」
「お前! ガウチ、ガチで来てるってーの! パネェぐれぇ興奮してんぞ!」
「えっ? うわあ! エンドルフィンスモーク!!」
サニーが声をかけてやっと気づいたリンは、エンドルフィンスモークでガウチに向けて発射した。そのおかげで煙が晴れるとガウチは興奮が治まってうつぶせになり、リンは優しく撫でる。
「もぉ~。大人しくしてるし」
「てか、お前(マ)、何やってんだ。勤務中だろ」
「だ~って。瑞貴がグルメIDもらったから携帯を買ってせっかく番号交換したのに、全然出ないんだし。……あの言葉通り、本当にいなくなるんじゃないかって心配で」
「…………」
リンの言うことにサニーはもちろん心当たりがある。瑞貴は異世界から来たと教えたあと、自分たちの前から姿を消そうとしていた。もちろんそのあと全員が言葉をかけて思い留まってくれた。
だが、グルメ界で生活していたと言うし、そこに行って永遠に帰って来ないこともあり得る。自分たちはまだ行ったことがない未知の場所で迎えに行くことなど不可能に等しい。
「……ダイジョブだろ。たぶんハントにでも行ってんだ。そういう場所では音が出る連絡手段は電源を切ることが多いし。それに、黙っていなくなるような美(ツク)しくねーことを、瑞貴は絶対にしねぇ。友達のお前(マ)が信じなくてどうすんだ」
「お兄ちゃん……」
サニーの言葉にリンは瑞貴が舞獣姫として寄付活動をしていることを思い出した。それに励んでいるのだと考えれば連絡がつかないのも納得できるし、勝手にいなくなると疑っていた自分が恥ずかしくなる。
「そうだね。ありがとう、お兄ちゃ――」
「もう俺ここ出てくかんな」
「ええっ!?」
アッサリ話題を変えたサニーにリンは先ほどまでの感謝が吹っ飛んだ。
「完美大理石の元になるロックドラムの殻、全部回収したし、ここに用ねーし」
「あっ! って、お兄ちゃん、どこ行くし?」
「美容にいい食材や設備がわんさかある癒しの国だ。美食會との戦いでキューティクルにパネェダメージ受けたかんな。しゃーねーから、この殻ぜーんぶ売ってヘアのトリートメントにつぎ込む」
「人が仕事してんのに、ノンキだし!」
「いや、仕事になってなかっただろ」
さっきまで瑞貴が電話に出なくてイライラして、ガウチが檻から出たなど全く気づかなかったリンが言うことかとサニーは思った。
「ったく、所長も茂松副会長とノンキにお酒飲んでるし!」
リンが言った通りマンサムはIGO副会長である茂松と丸二年漬け込んだガララウナギの酒を飲んでいたが、本来の目的は自爆していない巨大GTロボを回収に来るであろう美食會との戦いに備えていたのだ。
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予定していた国の寄付が終了して携帯を確認するとリンちゃんからの履歴がいっぱいだった。慌てて折り返しかけて謝ったけど「こっちこそ急に何度も電話してごめんだし」と謝り返された。何故だ?
そのあと海で鰐鮫を一匹捕獲し、トムさんに卸してもらうためワールドキッチンに来た。
「え~っと、トムさんは……――あっ、いたいた!」
卸売り商や各地の業者で賑わっている中、私は鰐鮫を抱えて人混みの隙間からダンボールを二箱抱えたトムさんを発見した。
「トムさーん! ――ゲッ!」
「おっ、瑞貴ちゃん。卸しに来てくれたのか!」
「おおっ! 久しぶりだな!」
「なんでトリコがいんの!?」
宝石の肉(ジュエルミート)の一件から全然誰にも会わないから油断していた……。トリコたちがいると何か原作が起こる気がするんだよね。