超(スーパー)トリコ、怒りの拳! これが最強の釘パンチ!
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「嬢ちゃんの名前……瑞貴と言ったが、それは本名か?」
「っ!」
「どういうことだ!?」
マンサム所長の発言にトリコたちも驚いて立ち上がる。やっぱりここに来て治療してもらった以上は調べられたな。
「私生活に影響しないように『舞獣姫』を名乗って寄付していたのはわかるが、嬢ちゃんの戸籍がないのだ。それに治療の際に気づいたのだが彼女は複数のグルメ細胞を持っておる」
「「「「なっ!?」」」」
同じくグルメ細胞を持つトリコとココさんとサニーとリンちゃんが一番驚いた。小松さんとティナさんも顔を見合わせているし、そろそろ潮時かな……。
「わかりました。お話します」
「ずいぶんアッサリしているな」
「はい。もともと訊かれたら答えるつもりでした。それに電磁波が見えるココさんや、触覚が使えるサニー、嗅覚に優れたトリコ、彼らがいる限り私には嘘は付けませんし、証明になると思います」
私は全員が注目しているのを確認すると、一度目を閉じて深呼吸して話す。
「これから言うのは何もかも本当のことです。――私はこの世界の人間ではありません……別の世界から来ました」
「別の世界? グルメ界のことか?」
「人間界でもグルメ界でもない、この世ではない全然別の世界です。私は十三歳のときにグルメ界へトリップしました」
「グルメ界にぃ!?」
小松さんが盛大に驚いた。そりゃあグルメ界は未知の場所で一般人にとっては恐怖の対象だもんね。
「とは言っても、生活をしていた一部の場所だけですけど。……グルメ界にいても生きられたのは、この世界に来て身に付いた環境適応能力と、私の中に宿ったグルメ細胞……これが私をこの世界に導きました」
他にもわからないことがあって謎だらけの力だ。正直今回彼らと会ったのもトリップして以来だ。
「じゃあ瑞貴はグルメIDを持ってないってこと?」
「はい。人間界に来てから独断で寄付をし続けましたから。IGO非加盟国は基本グルメIDも必要ないですし。グルメIDが不要な一般乗り物に乗ったり、懐いてくれた猛獣の力を借りてきたんです」
本当にごく一部の猛獣にだけどね。銀行に口座を作れないから、報酬も現金限定にしてきた。
「とまあ、こんな感じで今まで生活してきました」
「「「「「…………」」」」」
ある程度必要な説明を終えると、全員話の大きさに付いていけないのか呆然したり戸惑っている。トリコとココさんとサニーなら、信じられないような話でも嘘がないことに気づいているだろう。
「私が話したのはここにいるみなさんのことを信用しているからです。みなさんにとっては得体がしれませんけど敵になることは誓ってありません。今まで黙っていたとはいえ、こんな私と接してくれてありがとうございます。それじゃあ……」
「おい待てよ」
リュックを持った私にトリコが制止の声を上げた。
「どこ行く気だ?」
「さあ、どこだろう? でもみんなの前に二度と現れないのは確かだよ。もうあの家には帰れないし、トムさんとも会うことはない」
「だからなんでだよ!」
「だって私は異世界人だし、みんなにとっちゃ得体がしれないから――」
「異世界から来たからって、それがどうした! 関係ねぇだろ、そんなの! お前はお前だ!」
「えっ」
トリコの叫びに思わず私は目を丸くした。よく見れば他のみんなも微笑んでいる。
「瑞貴さんがどこから来ても、僕らの仲間です!」
「そうだし! ウチの大切な友達でもあるし!」
「僕たちを信用して話してくれたなら、君を拒絶しないという心も信じてくれないかな?」
「そんなんで差別するなんて、美(ツク)しくねーし」
「0.1ミリグラムも瑞貴と友達やめるつもりないから!」
「小松さん…リンちゃん…ココさん…サニー…ティナさん……」
「グルメIDなら会長に相談してわしが発行してやる。今回の報酬も兼ねてな!」
「マンサム所長……」
「ハンサム?」
「言ってない!」
今まで激しく危険な場所にいたから、敵意の気配だって養っている。でもみんなにはそんなのは一切なかった。
〈クルッポー!〉
〈ウォン!〉
〈ア゙ァ゙ー!〉
〈ゴルバァ!〉
「クルッポー…テリー…キッス…オブサウルス……」
クルッポーが肩に乗って、テリーとキッスが両隣に来て、オブサウルスがうしろに来て、全員私に擦り寄ってきた。まるで『自分たちもだよ』って言ってくれるみたいに。
「というわけだ! お前は――瑞貴はこれからも俺らの仲間だ! 勝手にいなくなるんじゃねぇぞ!」
「トリコ……」
元の世界からずっと憧れていたこの世界……理想と現実は違うことは多かったけど、みんなの人柄と優しさは同じだった。いい仲間に巡り会えたな……。
「ありがとう!」
「っ!」
「どういうことだ!?」
マンサム所長の発言にトリコたちも驚いて立ち上がる。やっぱりここに来て治療してもらった以上は調べられたな。
「私生活に影響しないように『舞獣姫』を名乗って寄付していたのはわかるが、嬢ちゃんの戸籍がないのだ。それに治療の際に気づいたのだが彼女は複数のグルメ細胞を持っておる」
「「「「なっ!?」」」」
同じくグルメ細胞を持つトリコとココさんとサニーとリンちゃんが一番驚いた。小松さんとティナさんも顔を見合わせているし、そろそろ潮時かな……。
「わかりました。お話します」
「ずいぶんアッサリしているな」
「はい。もともと訊かれたら答えるつもりでした。それに電磁波が見えるココさんや、触覚が使えるサニー、嗅覚に優れたトリコ、彼らがいる限り私には嘘は付けませんし、証明になると思います」
私は全員が注目しているのを確認すると、一度目を閉じて深呼吸して話す。
「これから言うのは何もかも本当のことです。――私はこの世界の人間ではありません……別の世界から来ました」
「別の世界? グルメ界のことか?」
「人間界でもグルメ界でもない、この世ではない全然別の世界です。私は十三歳のときにグルメ界へトリップしました」
「グルメ界にぃ!?」
小松さんが盛大に驚いた。そりゃあグルメ界は未知の場所で一般人にとっては恐怖の対象だもんね。
「とは言っても、生活をしていた一部の場所だけですけど。……グルメ界にいても生きられたのは、この世界に来て身に付いた環境適応能力と、私の中に宿ったグルメ細胞……これが私をこの世界に導きました」
他にもわからないことがあって謎だらけの力だ。正直今回彼らと会ったのもトリップして以来だ。
「じゃあ瑞貴はグルメIDを持ってないってこと?」
「はい。人間界に来てから独断で寄付をし続けましたから。IGO非加盟国は基本グルメIDも必要ないですし。グルメIDが不要な一般乗り物に乗ったり、懐いてくれた猛獣の力を借りてきたんです」
本当にごく一部の猛獣にだけどね。銀行に口座を作れないから、報酬も現金限定にしてきた。
「とまあ、こんな感じで今まで生活してきました」
「「「「「…………」」」」」
ある程度必要な説明を終えると、全員話の大きさに付いていけないのか呆然したり戸惑っている。トリコとココさんとサニーなら、信じられないような話でも嘘がないことに気づいているだろう。
「私が話したのはここにいるみなさんのことを信用しているからです。みなさんにとっては得体がしれませんけど敵になることは誓ってありません。今まで黙っていたとはいえ、こんな私と接してくれてありがとうございます。それじゃあ……」
「おい待てよ」
リュックを持った私にトリコが制止の声を上げた。
「どこ行く気だ?」
「さあ、どこだろう? でもみんなの前に二度と現れないのは確かだよ。もうあの家には帰れないし、トムさんとも会うことはない」
「だからなんでだよ!」
「だって私は異世界人だし、みんなにとっちゃ得体がしれないから――」
「異世界から来たからって、それがどうした! 関係ねぇだろ、そんなの! お前はお前だ!」
「えっ」
トリコの叫びに思わず私は目を丸くした。よく見れば他のみんなも微笑んでいる。
「瑞貴さんがどこから来ても、僕らの仲間です!」
「そうだし! ウチの大切な友達でもあるし!」
「僕たちを信用して話してくれたなら、君を拒絶しないという心も信じてくれないかな?」
「そんなんで差別するなんて、美(ツク)しくねーし」
「0.1ミリグラムも瑞貴と友達やめるつもりないから!」
「小松さん…リンちゃん…ココさん…サニー…ティナさん……」
「グルメIDなら会長に相談してわしが発行してやる。今回の報酬も兼ねてな!」
「マンサム所長……」
「ハンサム?」
「言ってない!」
今まで激しく危険な場所にいたから、敵意の気配だって養っている。でもみんなにはそんなのは一切なかった。
〈クルッポー!〉
〈ウォン!〉
〈ア゙ァ゙ー!〉
〈ゴルバァ!〉
「クルッポー…テリー…キッス…オブサウルス……」
クルッポーが肩に乗って、テリーとキッスが両隣に来て、オブサウルスがうしろに来て、全員私に擦り寄ってきた。まるで『自分たちもだよ』って言ってくれるみたいに。
「というわけだ! お前は――瑞貴はこれからも俺らの仲間だ! 勝手にいなくなるんじゃねぇぞ!」
「トリコ……」
元の世界からずっと憧れていたこの世界……理想と現実は違うことは多かったけど、みんなの人柄と優しさは同じだった。いい仲間に巡り会えたな……。
「ありがとう!」