##NAME1##の最期!? 覚醒せよ、超(スーパー)トリコ!
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「うぅ……」
ドクン……ッ!!
私はずっと自分の中の力を抑えていた。この力は『私自身』しか守ろうとしない。他の者はどうでもいい存在で、守りたければ自分で使いこなすしかない。だけど今は使いこなす体力がなく抑えるのが精一杯だ。
「瑞貴!」
「瑞貴さん!」
再び私の元へ駆け寄ろうとしたリンちゃんと小松さんに、GTロボが立ち塞がった。
《ムダダ。時期ニ死ンデシマウダロウ。ソイツモトリコモ。アノトキノオ前タチノヨウニ邪魔サエシナケレバ死ナズニ済ンダノニ》
「うぅ……くっ……」
「っ、フレグランス――」
ガシッ!!
涙を流す小松さんとフレグランスバズーカを構えようとしたリンちゃん。そこへGTロボの肩に手が置かれた。
「おい……誰が死ぬって? ふんっ!」
トリコは渾身のパンチをくらわせると、GTロボは煙幕から抜けて壁まで吹き飛んだ。
「トリコ!」
「トリコさん……」
「ハァ…ハァ……瑞貴……」
トリコが吹っ飛ばした衝撃でエンドルフィンスモークも分散された。トリコはまだあいつと戦う気なんだ……。
「トリコ……戦っちゃダメ……」
「しゃべるな、瑞貴」
「私は…攻撃を受ける前に…守護壁を多少かけたから…大丈夫……。あいつも…食い止めるから……」
ドクンッ、ドクンッ……!!
エンドルフィンスモークがなくなったから、再び暴れ出した私の心臓――正解には力。理性がある内には表に出ようと暴れ続けるに違いない。逆に理性失ったらみんなが無事ではすまない。
「逃げて…トリコ……」
「瑞貴! もうしゃべるな!」
「お願い……。みんなで…逃げて……」
「瑞貴……! すまない……お前を守りきれなくて……!」
ドクンッ、ドクンッ……!!
限界が来た……。このまま起きてたら理性を失う。それを防ぐために一度意識を沈めなくちゃ。次に目を開けるに時間はかからないと思うし、そしたらGTロボと戦うんだ。
《バカナ……! トリコ……奴ノ首ハ完全ニ折レテイタハズダ……!》
「まだ動けるし!?」
「アワワワ……!」
私たちの前にいるリンちゃんと小松さんが、現れたGTロボに気づいた。殴られた顔の一部が損傷しただけで大したダメージにはなっていない。守護結界を掛けているとはいえトリコたちに早く逃げてもらわなくちゃ……。
「トリコ…なんだかんだ言って……あんたといろんな旅して…楽しかったよ……」
「ああ……!」
トリコが頷いてくれたのを確認した私は微笑むと、力を抑えるために目を閉じる。最後に左頬に手を当てられ、唇に温かいモノが触れたのを感じて意識を失った。