秘境の巨獣! トリコ、ガララワニを捕獲せよ!
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「うわ~! って、トリコさん! ヨダレヨダレ!」
「ああ~」
トリコの口からヨダレが滝のように出たので、小松さんがツッコミを入れる。私は相棒の包丁で肉を切り分けた。
「そ、その包丁!」
「はい?」
急に小松さんが声を上げたから驚いた。なんか目を大きく見開いているし……。
「み、見せてもらってもいいですか!?」
「どうぞ……と言いたいところですけど、そこで『包丁はいいから早く食わせろ』って目をしている人がいるので先に食べてもらっていいですか?」
「なんでわかった!?」
まさかの予想が大当たり! っていうか、あんなにヨダレ垂らされたら嫌でも考え付くし。小松さんも「そ、そうですね」と言って食べることを優先することにした。
「どうぞ」
「「いただきます!」」
さっきと同じくトリコと小松さんは手で食べて、私はフォークでひと口食べる。
「香草が肉の香りをよくしただけじゃなく……!」
「うまみを最大限に引き出して……!」
「まさにバロン諸島のおいしさを詰め込んだ味……!」
「「うめぇ――っ!!」」
「おいしい――っ!!」
またも私たちは雄叫びを上げてしまった。思いつきでやったにしてはおいしいもん。このバロン諸島の香草、帰りにいくつか持って行こう!
「しかし、これだけのものを作るお前が、何故わざわざバロン諸島に?」
「僕の夢は一流の料理人になることなんです」
トリコが尋ねると小松さんは肉を見て、何かを思い出すように語り始めた。
「食材本来の姿を知らなければ、きっと最高の料理は作れない……トリコさんの狩りを初めて見たときに気が付いたんです」
「ん?」
「だから危険でもガララワニの生きている姿、その命を見ておきたいと思ったんです」
「うまいモンを食うと体に力がみなぎってくる。何かを食べる……料理するってのは、命をいただくということ。『いただきます』とは、そういうことだ」
私も昔は食事ができるありがたさしか思ってなかったけど、美食屋になってハントをしていたら命の大切さをさらに思い知った。トリコも『食べる』という意味を知って大切にしてたんだ。
「あの、瑞貴さん……先ほどの包丁を見せてもらってもよろしいですか?」
「ええ。どうぞ」
布巾で拭いた包丁を小松さんに渡す。元の世界ではどこにでもある市販のなんだけどな……。
「手入れがとてもよく行き届いています……。それに包丁を見たときも美しい霞仕上げになってました……こんな包丁見たことありません!」
園長先生は元料理人だから手入れにも厳しく指導してもらったんだよな……。今じゃ日課にもなって欠かしていない。
「普通に手入れしていただけですけど……ありがとうございます」
「もしかして瑞貴さんは料理人ですか!?」
「そうだな。あれほどの腕があるんなら店でもやっていけるぜ」
「最初にも言いましたが私は美食屋です。料理は趣味でやっているだけですから」
「趣味でこのレベル……! スゴいです!」
「ありがとうございます」
小松さんが包丁を返してくれたので私はそれを仕舞うと、小松さんは次にトリコを見る。
「トリコさん……! トリコさんの夢ってなんですか!?」
「俺の夢は『人生のフルコースメニュー』を作ること」
「人生のフルコースメニュー?」
「ああ。オードブルから始まって、スープ、魚、肉料理、サラダ、デザート、ドリンク……その内の一つは決まってるんだがな」
トリコのフルコースメニューの一つ……全ての食材の頂点に立つ食材だね。
「俺のメニューは空白だらけだが、いつか必ず完成させる。世界には誰も知らないうまいモンがまだまだたくさんある。俺はそのうまいモン――その様々な命に出会いたいんだ」
「トリコさんのフルコース……!」
「きっと、誰もが食べたいって思うステキなメニューになりますね」
すると小松さんは姿勢を正してトリコに向ける。トリコは夜空に顔を向けたまま。
「トリコさん! またこういう機会があったら――トリコさんに付いて行ってもいいですか!?」
「勝手にしろよ」
「!」
勝手にしろと言うことは、付いて行っても文句はないってことだ。了承とは言い難いけど反対はしないみたい。
「思い立ったが吉日――」
「「その日以降は全て凶日、ですよね!」」
トリコの名台詞の一つの後半を、私と小松さんは同時に言った。さっきまで真顔だったトリコもフッと笑って顔を輝かせながらこっちを向いた。
「ああ~」
トリコの口からヨダレが滝のように出たので、小松さんがツッコミを入れる。私は相棒の包丁で肉を切り分けた。
「そ、その包丁!」
「はい?」
急に小松さんが声を上げたから驚いた。なんか目を大きく見開いているし……。
「み、見せてもらってもいいですか!?」
「どうぞ……と言いたいところですけど、そこで『包丁はいいから早く食わせろ』って目をしている人がいるので先に食べてもらっていいですか?」
「なんでわかった!?」
まさかの予想が大当たり! っていうか、あんなにヨダレ垂らされたら嫌でも考え付くし。小松さんも「そ、そうですね」と言って食べることを優先することにした。
「どうぞ」
「「いただきます!」」
さっきと同じくトリコと小松さんは手で食べて、私はフォークでひと口食べる。
「香草が肉の香りをよくしただけじゃなく……!」
「うまみを最大限に引き出して……!」
「まさにバロン諸島のおいしさを詰め込んだ味……!」
「「うめぇ――っ!!」」
「おいしい――っ!!」
またも私たちは雄叫びを上げてしまった。思いつきでやったにしてはおいしいもん。このバロン諸島の香草、帰りにいくつか持って行こう!
「しかし、これだけのものを作るお前が、何故わざわざバロン諸島に?」
「僕の夢は一流の料理人になることなんです」
トリコが尋ねると小松さんは肉を見て、何かを思い出すように語り始めた。
「食材本来の姿を知らなければ、きっと最高の料理は作れない……トリコさんの狩りを初めて見たときに気が付いたんです」
「ん?」
「だから危険でもガララワニの生きている姿、その命を見ておきたいと思ったんです」
「うまいモンを食うと体に力がみなぎってくる。何かを食べる……料理するってのは、命をいただくということ。『いただきます』とは、そういうことだ」
私も昔は食事ができるありがたさしか思ってなかったけど、美食屋になってハントをしていたら命の大切さをさらに思い知った。トリコも『食べる』という意味を知って大切にしてたんだ。
「あの、瑞貴さん……先ほどの包丁を見せてもらってもよろしいですか?」
「ええ。どうぞ」
布巾で拭いた包丁を小松さんに渡す。元の世界ではどこにでもある市販のなんだけどな……。
「手入れがとてもよく行き届いています……。それに包丁を見たときも美しい霞仕上げになってました……こんな包丁見たことありません!」
園長先生は元料理人だから手入れにも厳しく指導してもらったんだよな……。今じゃ日課にもなって欠かしていない。
「普通に手入れしていただけですけど……ありがとうございます」
「もしかして瑞貴さんは料理人ですか!?」
「そうだな。あれほどの腕があるんなら店でもやっていけるぜ」
「最初にも言いましたが私は美食屋です。料理は趣味でやっているだけですから」
「趣味でこのレベル……! スゴいです!」
「ありがとうございます」
小松さんが包丁を返してくれたので私はそれを仕舞うと、小松さんは次にトリコを見る。
「トリコさん……! トリコさんの夢ってなんですか!?」
「俺の夢は『人生のフルコースメニュー』を作ること」
「人生のフルコースメニュー?」
「ああ。オードブルから始まって、スープ、魚、肉料理、サラダ、デザート、ドリンク……その内の一つは決まってるんだがな」
トリコのフルコースメニューの一つ……全ての食材の頂点に立つ食材だね。
「俺のメニューは空白だらけだが、いつか必ず完成させる。世界には誰も知らないうまいモンがまだまだたくさんある。俺はそのうまいモン――その様々な命に出会いたいんだ」
「トリコさんのフルコース……!」
「きっと、誰もが食べたいって思うステキなメニューになりますね」
すると小松さんは姿勢を正してトリコに向ける。トリコは夜空に顔を向けたまま。
「トリコさん! またこういう機会があったら――トリコさんに付いて行ってもいいですか!?」
「勝手にしろよ」
「!」
勝手にしろと言うことは、付いて行っても文句はないってことだ。了承とは言い難いけど反対はしないみたい。
「思い立ったが吉日――」
「「その日以降は全て凶日、ですよね!」」
トリコの名台詞の一つの後半を、私と小松さんは同時に言った。さっきまで真顔だったトリコもフッと笑って顔を輝かせながらこっちを向いた。