美食神の超食宝(スペシャルメニュー)
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「チッ! 計器が壊れやがった!」
「ヒイッ! ――ん? ぎゃー! なんです、あれー!?」
〈グオオオッ!〉
磁場が悪いのかときどき電気が走るのが見えるし、とうとう運転席の計器が壊れたらしい。しかも横を見れば巨大な猛獣が横を飛んでいる。
「雲に住む猛獣・クラウドシャウトだ! 瑞貴ちゃん、ナビ頼む!」
「はい!」
この世界に来てからの知り合いでトムさんとは何度かハントの目的地に連れてってもらい、私たちは危険区域の道も乗り越えてきた。トムさんの長年の経験もあるけど、こういう周りが見えない所は私が誘導するパターンもある。
小松さんが窓の下を見ると同時に、私も第六感で居場所がわかった。
「下から来ます!」
「トムさん、反応が八つ!」
「了解! ふんっ!」
私が声を上げると同時にトムさんがマッハヘリを動かすと、次々とくらうように頭が八つ出てきた。あれは確か、クラウドシャウトの変種……。
「ヤマタノクラウドだ」
「なんとかかわせたし……!」
「まだ油断はできないよ!」
鉄平とリンちゃんたちに言うように私は叫んだ。第六感の危険信号はまだ出ているし、それは猛獣だけじゃない。
ピシャ――ンッ!!
「今度は雷!?」
小松さんが驚く中、運悪く雷がエンジンの一つに当たってしまい火が出てきた。
「ひひひひひ、火がー!」
「黙ってろ、舌噛んじまうぞ」
「はい~~っ!!」
「うおおぉぉおおお!!」
トリコに言われて小松さんは両手で口を閉じた。エンジンが一つ失ったせいでバランスを崩しても回転するだけになっている理由は、トムさんが懸命に操縦しているからだ。猛獣の気配はないし、あとはトムさんの運転に全てを託すだけ!
ゴオオオ――……ビュンッ!!
「抜けた~……――壁っ!?」
「ふんっ! うおおぉぉおおお!!」
やっとハングリートライアングルの竜巻から抜けたと思ったら、目の前に何故か巨大な壁があった。トムさんがマッハヘリを逸らして壁に伝うように移動し、ついに壁を乗り越えて反対側の海に不時着する。
「助かった……」
「さすがトムさん……」
「へへっ……」
「あれか!」
シートベルトを占めたはずなのに何故か逆さまになっている小松さん。私は見事な操縦っぷりをするトムさんに感謝をしていると、トリコが窓の外を見て声を上げた。
マッハヘリは横に不時着したから出口は上になっている。そこからトリコが顔を出すと鉄平や私たちも続けて顔を出す。
「よっと!」
「ああ、間違いない。――アカシアのキッチンだ!」
壁の正体は巨大なクロッシュとなって島を包んでいる。ここが旧第1ビオトープ……アカシアのキッチン!
不時着した海の上と島は少し離れているから、トムさんがモーターボードを出してくれて、私たちはそれに乗り込んだ。テリーとフィルは泳いでいくって。
「俺はマッハヘリを修理してるから、頼んだぜ! アカシアのスペシャルメニュー!」
「ああ! 腹を空かせて待ってろよ!」
「ありがとう! トムさん!」
トリコと私はトムさんに手を振って、みんなと共に島へと向かった。でも入口らしい所はないから鉄平は不思議に思う。
「で、どっから入ればいいんだろ? 入口見当たんねぇな」
「まっ! 扉がないなら作りゃあいい! ――フライングフォーク!!」
キイインッ!!
「「「「お~!」」」」
「あ?」
強行突破あるのみとトリコが凄まじい威力でフライングフォークを放ったけど……穴が開くどころかヒビすら入ってなかった。
「ビクともしねぇ!?」
「てかビオトープだぞ!? 穴開けて中の生き物出たらどーすんだよ!」
「――ん?」
「――どうしたんですか? ……あれ?」
「出てきたら捕まえて食えばいいし!」
「そういうことじゃないでしょーが!」
トリコと鉄平が言い争っている中、私はふと視界に入った何かに気づいて声を上げると小松さんも顔を向けた。何かの赤い線が一直線にアカシアのキッチンに吸い込まれていくのを目撃し、私と小松さんは顔を見合わせて頷いた。
モーターボードを停めて島に上陸した。小松さんと私はさっきの光が入った壁を調べながらトリコたちに説明する。
「ホントか?」
「はい」
「おかしいな? 確かこの辺りに……――わみゃ!?」
「瑞貴さん!?」
「っ!」
……突然中に吸い込まれた瑞貴に小松が声を上げ、トリコも手を伸ばすと吸い込まれることはなかったが腕が入ったのだ。それを見た鉄平は目を見開く。
「隠し扉か……」
「ああ」
「瑞貴さーん! 無事ですかー!?」
「大丈夫! それよりここ、通路になってるよ!」
小松さんの声が聞こえて私が返事をすると、トリコを始め次々とみんなも中に入ってきた。
廊下を進む中で周りを観察してみると、表面は水面のように見えるけど所々に空気を通すための穴が開いている。
「どんだけ厚い壁だ? まるでトンネルみてぇだな」
「穴も開かないわけだ。こいつはオリハル貝の殻でできている」
「オリハル貝?」
「グルメ界に住む貝でね、殻はダイヤモンドよりも硬いと言われている」
「それにその殻の固さに匹敵する物質は人間界には存在しないとも言われている。アンモナイトのような殻をして外敵に襲われたときには殻の中に閉じこもって身を守り、殻の中から外の敵の様子を伺うために、殻はマジックミラーのように透けているみたいだよ」
「へぇ~。瑞貴ちゃん、俺より詳しいな」
「ちょっとキッカケがあってね、調べてみたの」
鉄平に続いて私も説明したら感心された。その理由は全麺を作るため金色小麦を捕獲したとき現れたGTロボが、オリハル貝を素材として使っていたからね。あの素材で作ったマッハヘリなら、さっきのハングリートライアングルの中に入っても無事に竜巻を抜けることができたかもしれない。
「キレー……――ん?」
「出口だ」
周りに感動していたリンちゃんが前を向くと同時に、私たちの目の前にも外からの光が差し込んで来た。
「「「「「…………!」」」」」
廊下を出て目の前に広がった光景に私たちは息を呑んだ。崖下の水面にはジンベエガメが泳いで、水中にはフグ鯨やバーベキュークラブがいて、次々と花が咲いて実がなる木々の山のそばにはマウンティラノが歩いている。ひと際目を引いたのは謎の文字が書かれている遺跡の場所の奥には、雲を突き抜けてそびえ立つ塔のようなのがある。
「空が見えます……!」
「オリハル貝のマジックミラーの効果だね」
「あれは! リーガルマンモスが群れで!?」
ドドドドド――……!!
小松さんに空が見える理由を私が告げたら、トリコが声を上げたので見ると、宝石の肉(ジュエルミート)を持つ食宝と呼ばれるリーガルマンモスが群れで走っていた。
「なんなんだ、ここは……! 珍しい食材ばっかじゃねぇか!」
「BBコーンも虹の実の木も、あんなにたくさん……!」
「これが……アカシアのキッチン!」
人間界では滅多にお目にかかれない食材がある、美食屋にとっても料理人にとっても楽園のような桃源郷とも呼べる光景に、私とトリコは目を見開いた。
☆☆☆☆☆
……ティナとクルッポーはグルメタウンにある節乃食堂へやってきた。幸い節乃もそこにおり、仕込み中の『し~ん』と書かれた札が立て掛けられても、ティナは顔見知りだし写真を見せたら節乃が中に入れてくれた。
「いや~んもぉ~ん! こんな昔の写真やめとくれよ恥ずかし~! やだ~!」
「いや、今とほとんど変わってない気が……」
〈ポル……〉
「やんもう恥ずかし~やだ~!」
赤くなった両頬に手を当てて照れくさそうにクネクネと動く節乃。しかし『昔』と言う割には写真の姿と現在の姿に大差ないのでティナとクルッポーは苦笑した。
「しかし懐かしいの~」
「節乃さんと一緒に写ってる方って、どなたですか?」
「料理人でな、若い頃は一緒に料理の腕を磨いたもんじゃ」
「美食人間国宝と料理の腕を!? 今、そのお方は――」
ガラッ!
「この店なら大丈夫だろう!」
「のんべ!?」
「確かに俺はイケる口だが……違う! 俺の名はゾンゲだ!」
突然扉が開いたかと思うと、現れたのは美食屋・ゾンゲと子分・白川と坂巻だ。相変わらず名前を間違われてばかりだが、それでも乗ってくれるのが彼のいい所かもしれない。
「ヒイッ! ――ん? ぎゃー! なんです、あれー!?」
〈グオオオッ!〉
磁場が悪いのかときどき電気が走るのが見えるし、とうとう運転席の計器が壊れたらしい。しかも横を見れば巨大な猛獣が横を飛んでいる。
「雲に住む猛獣・クラウドシャウトだ! 瑞貴ちゃん、ナビ頼む!」
「はい!」
この世界に来てからの知り合いでトムさんとは何度かハントの目的地に連れてってもらい、私たちは危険区域の道も乗り越えてきた。トムさんの長年の経験もあるけど、こういう周りが見えない所は私が誘導するパターンもある。
小松さんが窓の下を見ると同時に、私も第六感で居場所がわかった。
「下から来ます!」
「トムさん、反応が八つ!」
「了解! ふんっ!」
私が声を上げると同時にトムさんがマッハヘリを動かすと、次々とくらうように頭が八つ出てきた。あれは確か、クラウドシャウトの変種……。
「ヤマタノクラウドだ」
「なんとかかわせたし……!」
「まだ油断はできないよ!」
鉄平とリンちゃんたちに言うように私は叫んだ。第六感の危険信号はまだ出ているし、それは猛獣だけじゃない。
ピシャ――ンッ!!
「今度は雷!?」
小松さんが驚く中、運悪く雷がエンジンの一つに当たってしまい火が出てきた。
「ひひひひひ、火がー!」
「黙ってろ、舌噛んじまうぞ」
「はい~~っ!!」
「うおおぉぉおおお!!」
トリコに言われて小松さんは両手で口を閉じた。エンジンが一つ失ったせいでバランスを崩しても回転するだけになっている理由は、トムさんが懸命に操縦しているからだ。猛獣の気配はないし、あとはトムさんの運転に全てを託すだけ!
ゴオオオ――……ビュンッ!!
「抜けた~……――壁っ!?」
「ふんっ! うおおぉぉおおお!!」
やっとハングリートライアングルの竜巻から抜けたと思ったら、目の前に何故か巨大な壁があった。トムさんがマッハヘリを逸らして壁に伝うように移動し、ついに壁を乗り越えて反対側の海に不時着する。
「助かった……」
「さすがトムさん……」
「へへっ……」
「あれか!」
シートベルトを占めたはずなのに何故か逆さまになっている小松さん。私は見事な操縦っぷりをするトムさんに感謝をしていると、トリコが窓の外を見て声を上げた。
マッハヘリは横に不時着したから出口は上になっている。そこからトリコが顔を出すと鉄平や私たちも続けて顔を出す。
「よっと!」
「ああ、間違いない。――アカシアのキッチンだ!」
壁の正体は巨大なクロッシュとなって島を包んでいる。ここが旧第1ビオトープ……アカシアのキッチン!
不時着した海の上と島は少し離れているから、トムさんがモーターボードを出してくれて、私たちはそれに乗り込んだ。テリーとフィルは泳いでいくって。
「俺はマッハヘリを修理してるから、頼んだぜ! アカシアのスペシャルメニュー!」
「ああ! 腹を空かせて待ってろよ!」
「ありがとう! トムさん!」
トリコと私はトムさんに手を振って、みんなと共に島へと向かった。でも入口らしい所はないから鉄平は不思議に思う。
「で、どっから入ればいいんだろ? 入口見当たんねぇな」
「まっ! 扉がないなら作りゃあいい! ――フライングフォーク!!」
キイインッ!!
「「「「お~!」」」」
「あ?」
強行突破あるのみとトリコが凄まじい威力でフライングフォークを放ったけど……穴が開くどころかヒビすら入ってなかった。
「ビクともしねぇ!?」
「てかビオトープだぞ!? 穴開けて中の生き物出たらどーすんだよ!」
「――ん?」
「――どうしたんですか? ……あれ?」
「出てきたら捕まえて食えばいいし!」
「そういうことじゃないでしょーが!」
トリコと鉄平が言い争っている中、私はふと視界に入った何かに気づいて声を上げると小松さんも顔を向けた。何かの赤い線が一直線にアカシアのキッチンに吸い込まれていくのを目撃し、私と小松さんは顔を見合わせて頷いた。
モーターボードを停めて島に上陸した。小松さんと私はさっきの光が入った壁を調べながらトリコたちに説明する。
「ホントか?」
「はい」
「おかしいな? 確かこの辺りに……――わみゃ!?」
「瑞貴さん!?」
「っ!」
……突然中に吸い込まれた瑞貴に小松が声を上げ、トリコも手を伸ばすと吸い込まれることはなかったが腕が入ったのだ。それを見た鉄平は目を見開く。
「隠し扉か……」
「ああ」
「瑞貴さーん! 無事ですかー!?」
「大丈夫! それよりここ、通路になってるよ!」
小松さんの声が聞こえて私が返事をすると、トリコを始め次々とみんなも中に入ってきた。
廊下を進む中で周りを観察してみると、表面は水面のように見えるけど所々に空気を通すための穴が開いている。
「どんだけ厚い壁だ? まるでトンネルみてぇだな」
「穴も開かないわけだ。こいつはオリハル貝の殻でできている」
「オリハル貝?」
「グルメ界に住む貝でね、殻はダイヤモンドよりも硬いと言われている」
「それにその殻の固さに匹敵する物質は人間界には存在しないとも言われている。アンモナイトのような殻をして外敵に襲われたときには殻の中に閉じこもって身を守り、殻の中から外の敵の様子を伺うために、殻はマジックミラーのように透けているみたいだよ」
「へぇ~。瑞貴ちゃん、俺より詳しいな」
「ちょっとキッカケがあってね、調べてみたの」
鉄平に続いて私も説明したら感心された。その理由は全麺を作るため金色小麦を捕獲したとき現れたGTロボが、オリハル貝を素材として使っていたからね。あの素材で作ったマッハヘリなら、さっきのハングリートライアングルの中に入っても無事に竜巻を抜けることができたかもしれない。
「キレー……――ん?」
「出口だ」
周りに感動していたリンちゃんが前を向くと同時に、私たちの目の前にも外からの光が差し込んで来た。
「「「「「…………!」」」」」
廊下を出て目の前に広がった光景に私たちは息を呑んだ。崖下の水面にはジンベエガメが泳いで、水中にはフグ鯨やバーベキュークラブがいて、次々と花が咲いて実がなる木々の山のそばにはマウンティラノが歩いている。ひと際目を引いたのは謎の文字が書かれている遺跡の場所の奥には、雲を突き抜けてそびえ立つ塔のようなのがある。
「空が見えます……!」
「オリハル貝のマジックミラーの効果だね」
「あれは! リーガルマンモスが群れで!?」
ドドドドド――……!!
小松さんに空が見える理由を私が告げたら、トリコが声を上げたので見ると、宝石の肉(ジュエルミート)を持つ食宝と呼ばれるリーガルマンモスが群れで走っていた。
「なんなんだ、ここは……! 珍しい食材ばっかじゃねぇか!」
「BBコーンも虹の実の木も、あんなにたくさん……!」
「これが……アカシアのキッチン!」
人間界では滅多にお目にかかれない食材がある、美食屋にとっても料理人にとっても楽園のような桃源郷とも呼べる光景に、私とトリコは目を見開いた。
☆☆☆☆☆
……ティナとクルッポーはグルメタウンにある節乃食堂へやってきた。幸い節乃もそこにおり、仕込み中の『し~ん』と書かれた札が立て掛けられても、ティナは顔見知りだし写真を見せたら節乃が中に入れてくれた。
「いや~んもぉ~ん! こんな昔の写真やめとくれよ恥ずかし~! やだ~!」
「いや、今とほとんど変わってない気が……」
〈ポル……〉
「やんもう恥ずかし~やだ~!」
赤くなった両頬に手を当てて照れくさそうにクネクネと動く節乃。しかし『昔』と言う割には写真の姿と現在の姿に大差ないのでティナとクルッポーは苦笑した。
「しかし懐かしいの~」
「節乃さんと一緒に写ってる方って、どなたですか?」
「料理人でな、若い頃は一緒に料理の腕を磨いたもんじゃ」
「美食人間国宝と料理の腕を!? 今、そのお方は――」
ガラッ!
「この店なら大丈夫だろう!」
「のんべ!?」
「確かに俺はイケる口だが……違う! 俺の名はゾンゲだ!」
突然扉が開いたかと思うと、現れたのは美食屋・ゾンゲと子分・白川と坂巻だ。相変わらず名前を間違われてばかりだが、それでも乗ってくれるのが彼のいい所かもしれない。