トリコ×ONE PIECE1
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
☆☆☆☆☆
……所変わってサニー号。ルフィたちが瑞貴やトリコたちと会っているなど露知らず留守番をしていた。特にウソップは先ほどから空腹のあまり力が出ず、大の字で倒れている。
「腹…減った……。ルフィはまだか~……?」
「ずいぶん遅いわね」
「道にでも迷ってんじゃねぇか? しょうがねぇな。探しに行ってやるか」
ロビンも不思議に思うと、和道一文字の手入れをしていたゾロが鞘にしまって立ち上がった。しかしその足をうつぶせになったウソップがつかむ。
「ゾロ、お前は行くな! 余計ややこしくなる!」
「えっ」
迷子常習犯のゾロが探しに行ったら逆に彼を探しに行く羽目になる、だからこそウソップは止めるのだがゾロ本人は自覚していない。それが余計タチ悪いのだが。
☆☆☆☆☆
「「「「「いただきます!」」」」」
大きな葉を皿代わりに用意し、マルヤキブタを食べやすいように切り分けて中心に集めた。サンジと小松さんは料理をしているから私も手伝おうとしたんだけど……。
『レディの手を煩わせるわけにはいかないよ』
頑なに拒むサンジだったので小松さんも苦笑し、せっかくだからお言葉に甘えてナミちゃんとチョッパーの間で食事をしている。
それにしてもトリコとルフィという大食漢が二人もそろうと、いろんな意味で食いっぷりに迫力あるな~。
「「うめー!」」
「マルヤキブタ……甘くしたたる上質の油、食欲をそそるこの香草の香り、たまらねぇ~!」
「こんなうめーモン食えるのもトリコのおかげだ。ありがとな!」
「トリコとルフィ、すっかり意気投合しちゃったね」
「まっ、戦う前からマルヤキブタを食べる気でいたんだもの。当然よね。あむ……うん! 本当においしい!」
私とナミちゃんは肉を別の葉に乗せて座った太腿の上に置き、フォークとナイフで食べている。
〈お前、テリークロスっていうのか。俺はチョッパーだ。よろしくな!〉
〈ウォン〉
〈ハハッ、そっか〉
どうやらテリーもチョッパーと仲良しになったみたい。ペロッとチョッパーの頬を舐めている。
「おっ。テリーが心を開くとは……お前、面白い奴だな。そいつはバトルウルフって言って、滅多なことじゃ人に懐かないんだ。さっきは食おうとして悪かった」
〈もういいよ。こいつとも友達になれたしな!〉
ていうかトリコ、チョッパーを食おうとしてたんかい。『ONE PIECE』を知る私はともかく、初めて会うからトナカイのチョッパーなんてトリコにとっては食材としか見れないよね。
「それにしても丸焼きの豚が襲って来るなんて、いったいどこまでシュールな島なの?」
「ここはハングリラ島ですからね」
「ハングリラ…島?」
私たちと違ってナミちゃんたちは知らず内に到着したんだろう。不思議そうにするナミちゃんに追加の肉を持って来た小松さんは説明する。
「豊富な食材で溢れ返ると言うハングリラ島。その存在は伝説とされていましたが……」
「それがここ?」
「はい」
「広い海でこんな小さな島を、どうやって見つけたの?」
「いや、海を進んでたら食い物のいい匂いがしてな。で、見つけた」
「あんた、どんな鼻してんのよ!?」
会話に参加したトリコの言葉に、ナミちゃんは半目になって驚いていた。
「ナミちゃんたちは?」
「……嵐で知らない海流に流されて、さらには食糧が尽きたから補給するために上陸したのよ」
「ありゃりゃ……」
今目の前でトリコと一緒に次々食べるルフィに加えて、他のメンバーの分も考えると嫌でも底を尽くわな。
「でもここは食材の宝庫だし、持って帰ればみんな喜ぶよ、きっと」
「そうね、こんなにおいしいんだもの。ロビンたちにも食べさせてあげたいわ」
「――ナミすわ~ん! 瑞貴ちゅわ~ん! マルヤキブタをアレンジしてみたよ~!」
「「わあっ!」」
目をハートにして私たちに肉を差し出すサンジ。マルヤキブタの肉にソースが掛かって小さな香草まで乗ってるなんて、オシャレだしおいしそう! サンジの料理を食べられるなんて憧れていたから感激!
「ポイントは豊富な森の食材で作ったサンジ特製ソース。上品な香りがマルヤキブタを引き立てて――」
「よっ。あむあむ……うめー!」
なんとルフィが腕を伸ばしてソースが掛かっているにも関わらず、サンジ特製のマルヤキブタ料理を食べてしまった。横取りされてナミちゃんもムッと眉をしかめている。
「ルフィ! それは俺がわざわざナミさんのために!」
「ナミちゃん、私の分を半分こしようか」
「ホント!? ありがとう!」
「瑞貴ちゃんはなんて優しいんだ……! さあ、召し上がれ――」
サンジが私たちの間にもう一つのマルヤキブタを出そうとしたけど、それも別の手に横取りされた。
「お前、料理の天才だな」
「って、なんでおめーらが食っちまうんだ!」
「トリコ! せっかくサンジが作った料理なのに、あんたまで横取りするな!」
「いいじゃねぇか。減るモンじゃねぇし」
「そーだそーだ!」
「「減ってるし! 確実に!」」
食べながら平然と言うトリコとルフィにツッコミを入れたら、まさかのナミちゃんとハモっちゃった。
「あんた……苦労してるわね」
「いやいや……ナミちゃんこそ」
苦労とツッコミが染み込んでるのだと気づいたらナミちゃんも感じてくれたのか、私たちは静かに握手を交わした。
「すみません」
「てめぇもかよ! ……ん?」
もう肉はないから葉皿に残ったのはソースだけ。それを小松さんがひと掬いして食べたのでサンジがルフィとトリコに続いてまた怒るけど、ウットリしている小松さんの顔を見て拍子抜けた。
「なんておいしいソースなんだ……! こんなおいしいソースを作れるなんて感動です!」
「いや、そう真っ直ぐ本当のことを言われると照れるんだが……」
小松さんは飾らない言葉を直球に言うので、サンジもさっきの怒りが忘れるくらい嬉しそう。
「ほのかな柑橘系の酸味と香りがスゴくいいです……。あっ、わかった! これ、ビックリオレンジの果汁ですね!」
「お前、わかるのか?」
「僕も、料理人の端くれですから……」
(って、隠し味にほんの一滴入れたオレンジの果汁がわかるとは……なんだ? こいつの味覚)
「あの~、このソースのあとに出すのは恥ずかしいんですが、もしよろしければ味を見てもらえますか?」
「ん? ああ」
小松さんが出した別のソースを、サンジが指でひと掬いして食べる。
(うめー! この芳醇な味、絶妙な塩加減!)
おっ、どうやらサンジも小松さんの料理をお気に召したみたい。顔に思いっきり出てるもん。
「なかなかいい仕事してるじゃねぇか」
「ありがとうございます!」
料理を褒められて小松さんも嬉しそうに笑った。それにしてもこうして見ると小松さんが年上なのにサンジより年下に見えるのは童顔のせいかな?