終わりの始まり! トリコVSジョア!!
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「フッ」
「――相変わらずの食欲じゃのぅ。わしの箸まで食らうとは」
その声に三虎がうしろを振り向いて空を見上げれば、一龍はいつの間にか仁王立ちで宙に浮いていた。そしてそのままゆっくり地面に降り立つ。
「こうしていると、昔を思い出すわ……お前とはよく、修業で拳を交えたのぅ」
「思い出など、腹の足しにもならん。――とうに捨てたわ、過去など」
☆☆☆☆☆
……今から何百年も前になる世界戦争。とある町に若かりし頃の三虎が大袋を持って駆け出していた。
『いたぞ、こっちだ!』
『!』
前方から男に見つかって、さらに後方に現れた男の仲間に囲まれてしまった。
『また盗みやがって!』
『う、うわあっ!』
手を伸ばした目の前の男に大袋を奪い取られる三虎。中身は食糧だが、男たちは三虎に何も残さず全て持ち去って行った。
赤子のときより特殊な能力を持つ三虎は、人々に異質の存在とされた。長引く世界戦争で食料が足りない時代で、配給する食糧など回って来るはずもなく奪うしかなかった。三虎にとって幼き日の記憶は殺されかけたことと、気を失いそうになるほどの空腹……。
――……枯渇する土地の中でついに倒れてしまった三虎だが、とてもいいにおいと共に目が覚めると、目に映ったのは背を向けて料理をする短髪の女性、そして彼女がお玉ですくう大鍋の中には匂いの元のスープがあった。
自分はベッドに寝かされていたようで上半身を起こすと、痛みが走って思わず顔を歪めながら声を漏らした。
『ウッ……』
『よかった、目が覚めたのね。だいぶ衰弱していたから、心配したわ。――さっ、おあがりなさい』
『っ!?』
『私はフローゼ。料理人よ。味には少し自信があるんだから。さっ』
『あっ……』
器に盛られたスープに喉を鳴らす三虎。そしてそのスープを差し出す女性――フローゼは優しい微笑みを向ける。
今すぐにでも口に入れたいのに衰弱しているせいか体に力が入らず、三虎は再び横になる。フローゼは咎めず、ベッドの横にある椅子に座るとスープをスプーンですくって三虎の口の中に入れた。
『っ……おい…しい……』
『フフッ、よかった』
たったひと口のスープなのに、空腹を満たす温かさとフローゼの優しさを表すような味に、三虎は何度も何度もその味を噛みしめて目を閉じる。そのとき、三虎の体が微かに光ったのをフローゼは見た。
『行く所がないなら、ずっとここにいてもいいのよ』
『…………!』
生まれた故郷からも捨てられ、行く先々で訪れた場所で何人ものの人と出会って来たが、『ずっとここにいていい』と言ってくれる人はいなかった。フローゼの言葉に三虎は目を見開くと……。
ガチャ。
『っ、うおおおっ!』
『あっ!』
『おっ!?』
立ち上がった三虎は入って来た三人の男の内、日焼けした黒髪の男につかみかかろうとしたが、あっという間にかわされた挙げ句、両手と両膝を床に付ける自分の背を片手で抑えつけられた。
『離せ!』
『いきなりなんだよ、こいつ?』
『やめて。その子は新しい「家族」よ』
『えっ』
『か…ぞく……?』
『――離してあげなさい、一龍』
『はい! アカシア様!』
フローゼの言葉に一龍と三虎が驚く中、三虎を離すよう声がかかったので一龍はそれに従って三虎を離す。
「――相変わらずの食欲じゃのぅ。わしの箸まで食らうとは」
その声に三虎がうしろを振り向いて空を見上げれば、一龍はいつの間にか仁王立ちで宙に浮いていた。そしてそのままゆっくり地面に降り立つ。
「こうしていると、昔を思い出すわ……お前とはよく、修業で拳を交えたのぅ」
「思い出など、腹の足しにもならん。――とうに捨てたわ、過去など」
☆☆☆☆☆
……今から何百年も前になる世界戦争。とある町に若かりし頃の三虎が大袋を持って駆け出していた。
『いたぞ、こっちだ!』
『!』
前方から男に見つかって、さらに後方に現れた男の仲間に囲まれてしまった。
『また盗みやがって!』
『う、うわあっ!』
手を伸ばした目の前の男に大袋を奪い取られる三虎。中身は食糧だが、男たちは三虎に何も残さず全て持ち去って行った。
赤子のときより特殊な能力を持つ三虎は、人々に異質の存在とされた。長引く世界戦争で食料が足りない時代で、配給する食糧など回って来るはずもなく奪うしかなかった。三虎にとって幼き日の記憶は殺されかけたことと、気を失いそうになるほどの空腹……。
――……枯渇する土地の中でついに倒れてしまった三虎だが、とてもいいにおいと共に目が覚めると、目に映ったのは背を向けて料理をする短髪の女性、そして彼女がお玉ですくう大鍋の中には匂いの元のスープがあった。
自分はベッドに寝かされていたようで上半身を起こすと、痛みが走って思わず顔を歪めながら声を漏らした。
『ウッ……』
『よかった、目が覚めたのね。だいぶ衰弱していたから、心配したわ。――さっ、おあがりなさい』
『っ!?』
『私はフローゼ。料理人よ。味には少し自信があるんだから。さっ』
『あっ……』
器に盛られたスープに喉を鳴らす三虎。そしてそのスープを差し出す女性――フローゼは優しい微笑みを向ける。
今すぐにでも口に入れたいのに衰弱しているせいか体に力が入らず、三虎は再び横になる。フローゼは咎めず、ベッドの横にある椅子に座るとスープをスプーンですくって三虎の口の中に入れた。
『っ……おい…しい……』
『フフッ、よかった』
たったひと口のスープなのに、空腹を満たす温かさとフローゼの優しさを表すような味に、三虎は何度も何度もその味を噛みしめて目を閉じる。そのとき、三虎の体が微かに光ったのをフローゼは見た。
『行く所がないなら、ずっとここにいてもいいのよ』
『…………!』
生まれた故郷からも捨てられ、行く先々で訪れた場所で何人ものの人と出会って来たが、『ずっとここにいていい』と言ってくれる人はいなかった。フローゼの言葉に三虎は目を見開くと……。
ガチャ。
『っ、うおおおっ!』
『あっ!』
『おっ!?』
立ち上がった三虎は入って来た三人の男の内、日焼けした黒髪の男につかみかかろうとしたが、あっという間にかわされた挙げ句、両手と両膝を床に付ける自分の背を片手で抑えつけられた。
『離せ!』
『いきなりなんだよ、こいつ?』
『やめて。その子は新しい「家族」よ』
『えっ』
『か…ぞく……?』
『――離してあげなさい、一龍』
『はい! アカシア様!』
フローゼの言葉に一龍と三虎が驚く中、三虎を離すよう声がかかったので一龍はそれに従って三虎を離す。