最凶! イクサルフリート‼
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――真名部と皆帆は吊り橋の上にいた。ホログラムとはいえ、青い空が地球のと酷似しているので気持ちを落ち着かせてくれる。
「君は親から離れて暮らすこと、僕はスコットランドヤードの見学が望みだったのに、気がつけばその望みもサッカーで優勝することに変わってるなんてね」
「明日は僕たちの最後の試練。どうせなら、100点満点で終わらせましょう」
ガコンッ! ガコンッ――……!
「「うわあぁぁあああ!」」
次々と橋の板が外れて迫って来るので二人は走り出した。何度もやっている特訓とはいえ心臓に悪いので、叫ぶのは反射的なのかもしれない。
――座名九郎と鉄角はサーフィンボードに乗って川を下る、バランス神経を鍛える特訓をしていた。二人共そのほうが安定するのか鉄角はボクシングの、座名九郎は歌舞伎のポーズで状態を保っているので、お互い相手の動きに感心する。
「ボクシングの身のこなし、面白いですね!」
「歌舞伎という奴も、なかなかだ!」
「一度、互いの分野に挑戦してみるのはいかがですか?」
「いいぜ! 無事帰れたらな!」
飛んで来るボールをジャンプして蹴りながら、二人は未来の約束を交わした。
――天馬は部屋から出るとファラム・オービアス宇宙港の屋上で、ブラックホールが迫ってくる景色を見ながら今までのことを思い返していた。
(みんなと戦ってきた旅も、明日で終わり。初めて会ったとき、みんな全然サッカーができなくてどうなることかと思ったけど……)
最初の帝国学園とのエキシビジョンマッチでは、雷門メンバー以外はサッカーの基礎もできていないので、それはもうヒドい試合だった。幸先の不安は大きく、神童ですら一度は見限ったほどだ。
(今はハッキリ言える、『このメンバーでよかった』って! 明日でなんて終わらせない。勝って宇宙を救う、剣城を取り戻す、そして地球でもまた、みんなでサッカーするんだ!)
宇宙へ出立する前の雷門中サッカー部とサッカーをやったときのように、なんのしがらみもなく楽しいサッカーがしたい。そのために優勝するのだと心から誓う。
――黒岩から譲り受けた監督室では、瑞貴はファラム・オービアスの環境下のデータとアースイレブンのデータを確認していた。
(幸い、この星は地球と変わらない重力と環境があるから、身体に影響は受けない。……でも、みんなの心には大きな影響が出ている)
アースイレブンの重役が二人もいないのだ。それでも前へ進もうと努力している天馬たち。ならば、自分はその想いを保って戦えるよう、最後までサポートするのが役目だと思う。
瑞貴は服の下に仕舞っていたチェーンを通した結婚指輪を取り出して右手に乗せると、少し眺めたあとギュッと握り締めて目を閉じた。
(必ず勝つんだ……地球で待っているみんなのためにも!)
地球には瑞貴にとって大切な仲間と大事な人がいる。彼らもまた選手ではない瑞貴にも地球の命運を託してくれた。ソウルが使えるかどうかだけじゃなく、『瑞貴ならできる』と信じているからだ。
〈〈ピク~!〉〉
「みぎゃ!?」
目を開いた途端、文字通り目と鼻の先にいたピクシーと黒ピクシーを見て、瑞貴はひっくり返りそうになったがなんとか踏ん張り、一歩下がるだけで済んだ。
「えっ!? ピクシーが二人!?」
〈〈…………〉〉
パアアアッ!
「っ!?」
〈よっ!〉
〈初めて目にかかるな。チキュウの戦士をサポートする者よ〉
「えっ!? えっ!?」
ピクシーたちが光輝いた途端に姿を変えると、天馬と一緒に出会ったサージェスはともかく、アクロウスは初めて見るので瑞貴の混乱はさらに深まるばかりだった。
☆☆☆☆☆
翌日、グランドセレスタスタジアムのVIPルームでララヤとミネルは黒いマントを身につける剣城に問う。自分のいたチームとファラム・オービアスの代表として戦うと告げた彼に、今でもどうしても驚きと戸惑いが抜けない。
「戦えるのか? 相手は、ツルギの故郷の星だぞ?」
「ああ。むしろ『本当に戦いたい奴』と戦えるんだ。今からワクワクしている」
「本当に戦いたい奴……?」
その相手がアースイレブンの中にいるならば、ますますララヤはわからなかった。だが、剣城はそれが誰かとは言わず窓の外のスタジアムに顔を向けてララヤへ告げる。
「……ララヤ。この戦いをしっかりと見ていろ。女王として、ここで起こることを見届けるんだ」
「しかとわかった!」
クーデターを阻止したとはいえ、ファラム・オービアスの本当の危機は去ったわけではない。今度こそララヤは本当の女王となるべく、剣城に言われずとも試合の行く末をしっかりと見届ける。
「君は親から離れて暮らすこと、僕はスコットランドヤードの見学が望みだったのに、気がつけばその望みもサッカーで優勝することに変わってるなんてね」
「明日は僕たちの最後の試練。どうせなら、100点満点で終わらせましょう」
ガコンッ! ガコンッ――……!
「「うわあぁぁあああ!」」
次々と橋の板が外れて迫って来るので二人は走り出した。何度もやっている特訓とはいえ心臓に悪いので、叫ぶのは反射的なのかもしれない。
――座名九郎と鉄角はサーフィンボードに乗って川を下る、バランス神経を鍛える特訓をしていた。二人共そのほうが安定するのか鉄角はボクシングの、座名九郎は歌舞伎のポーズで状態を保っているので、お互い相手の動きに感心する。
「ボクシングの身のこなし、面白いですね!」
「歌舞伎という奴も、なかなかだ!」
「一度、互いの分野に挑戦してみるのはいかがですか?」
「いいぜ! 無事帰れたらな!」
飛んで来るボールをジャンプして蹴りながら、二人は未来の約束を交わした。
――天馬は部屋から出るとファラム・オービアス宇宙港の屋上で、ブラックホールが迫ってくる景色を見ながら今までのことを思い返していた。
(みんなと戦ってきた旅も、明日で終わり。初めて会ったとき、みんな全然サッカーができなくてどうなることかと思ったけど……)
最初の帝国学園とのエキシビジョンマッチでは、雷門メンバー以外はサッカーの基礎もできていないので、それはもうヒドい試合だった。幸先の不安は大きく、神童ですら一度は見限ったほどだ。
(今はハッキリ言える、『このメンバーでよかった』って! 明日でなんて終わらせない。勝って宇宙を救う、剣城を取り戻す、そして地球でもまた、みんなでサッカーするんだ!)
宇宙へ出立する前の雷門中サッカー部とサッカーをやったときのように、なんのしがらみもなく楽しいサッカーがしたい。そのために優勝するのだと心から誓う。
――黒岩から譲り受けた監督室では、瑞貴はファラム・オービアスの環境下のデータとアースイレブンのデータを確認していた。
(幸い、この星は地球と変わらない重力と環境があるから、身体に影響は受けない。……でも、みんなの心には大きな影響が出ている)
アースイレブンの重役が二人もいないのだ。それでも前へ進もうと努力している天馬たち。ならば、自分はその想いを保って戦えるよう、最後までサポートするのが役目だと思う。
瑞貴は服の下に仕舞っていたチェーンを通した結婚指輪を取り出して右手に乗せると、少し眺めたあとギュッと握り締めて目を閉じた。
(必ず勝つんだ……地球で待っているみんなのためにも!)
地球には瑞貴にとって大切な仲間と大事な人がいる。彼らもまた選手ではない瑞貴にも地球の命運を託してくれた。ソウルが使えるかどうかだけじゃなく、『瑞貴ならできる』と信じているからだ。
〈〈ピク~!〉〉
「みぎゃ!?」
目を開いた途端、文字通り目と鼻の先にいたピクシーと黒ピクシーを見て、瑞貴はひっくり返りそうになったがなんとか踏ん張り、一歩下がるだけで済んだ。
「えっ!? ピクシーが二人!?」
〈〈…………〉〉
パアアアッ!
「っ!?」
〈よっ!〉
〈初めて目にかかるな。チキュウの戦士をサポートする者よ〉
「えっ!? えっ!?」
ピクシーたちが光輝いた途端に姿を変えると、天馬と一緒に出会ったサージェスはともかく、アクロウスは初めて見るので瑞貴の混乱はさらに深まるばかりだった。
☆☆☆☆☆
翌日、グランドセレスタスタジアムのVIPルームでララヤとミネルは黒いマントを身につける剣城に問う。自分のいたチームとファラム・オービアスの代表として戦うと告げた彼に、今でもどうしても驚きと戸惑いが抜けない。
「戦えるのか? 相手は、ツルギの故郷の星だぞ?」
「ああ。むしろ『本当に戦いたい奴』と戦えるんだ。今からワクワクしている」
「本当に戦いたい奴……?」
その相手がアースイレブンの中にいるならば、ますますララヤはわからなかった。だが、剣城はそれが誰かとは言わず窓の外のスタジアムに顔を向けてララヤへ告げる。
「……ララヤ。この戦いをしっかりと見ていろ。女王として、ここで起こることを見届けるんだ」
「しかとわかった!」
クーデターを阻止したとはいえ、ファラム・オービアスの本当の危機は去ったわけではない。今度こそララヤは本当の女王となるべく、剣城に言われずとも試合の行く末をしっかりと見届ける。