希望の欠片
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「それで、ずっと黙っていたと?」
「拓人くんの言い方はちょっとヒドいけど、その通り。私が常にみんなと一緒に行動していたのは、偽者の監視とみんなの護衛も含めてね。惑星ガードンで別行動を取ることになったのは痛かったけど……あそこでボロを出していたら、今度は向こうが私の思惑に気づいてしまうかもしれなかったから」
「じゃあ瑞貴さんも監督も、剣城がどこにいるかわからないってことですか?」
「ごめん……」
天馬の問いに瑞貴が申し訳なさそうにうつむいた顔で察した。瑞貴とて黒岩とは別に独自に調査してみたが、何もつかめなかった。
「可能性を考えれば、大会の主催者側が絡んでいるような気がする」
「俺も瑞貴さんと同意見です」
「どういうことですか?」
「もしかしたらこの大会は、俺たちが考えているほど単純なモノではないのかもしれない」
「……っ!」
「この大会の裏には、何か大きな陰謀があるようにも思えるんだ」
「陰謀って……」
「あくまでも推測だが、きっと答えはファラム・オービアスにある。剣城のことも、そこで何かつかめるかもしれない」
「私もそう思う。執拗に私たちの対戦相手に助っ人を送り込んでいたのも気になっていたしね」
「全ては……ファラム・オービアスに……」
ピピッ! ピピッ!
「「「!」」」
〈そろそろワープするよ。先頭車両に集まっておくれ〉
静音の通信に三人は顔を見合わせて頷き、先頭車両へと赴いた。
☆☆☆☆☆
パシュンッ!
〈ファラム・オービアス宙域に到達しました〉
「あれが……!」
「ブラックホール……!」
ワープを抜けると、目的のファラム・オービアスが見えた。だが、天馬や神童たちが一番注目したのは星そのものではなく、背後の黒い渦――ブラックホールだ。
「星が今にも呑まれそう……」
「デッカい化け物みたいだな……」
「うん……」
「へぇ、これがブラックホール……」
葵や鉄角や信助も脅威に感じているのに、対して瞬木は面白そうに笑っていた。
――ワープも抜けたので神童は一人、先頭車両の二階にある黒岩の部屋に訪れた。彼もまた窓の向こうに見えるファラム・オービアス……いや、ブラックホールを見ていた。
「黒岩監督、お話があります」
「なんだ」
「剣城の偽者の件については瑞貴さんから聞きました。でも、なんの手も打たなかったのは何故です?」
「…………」
神童は瑞貴が対策に動いていたのは独自だと知ったあと、黒岩はどうしていたのかと思った。練習や選手のこと以外で何もかも瑞貴に任せるようには思えない。だが、黒岩は神童に背を向けたまま何も答えない。
「あの石があれば、宇宙が救えるかもしれないんですよ。もとよりあなたは地球を――いや、宇宙を救う気などない。そうじゃないんですか?」
「…………」
「確かにあなたは、監督として高い能力をお持ちだ。ですが俺はあなたにずっと違和感を覚えていました。あなたのサッカーに対する想いは、俺たちの想いとは違う。あなたの目的は一体なんなんですか!?」
「私はサッカーの――神になる」
「!」
こんな回答は予想していなかったのか、神童は驚きを隠せず息を呑んだ。黒岩は右手を拳にして握り締める。
「拓人くんの言い方はちょっとヒドいけど、その通り。私が常にみんなと一緒に行動していたのは、偽者の監視とみんなの護衛も含めてね。惑星ガードンで別行動を取ることになったのは痛かったけど……あそこでボロを出していたら、今度は向こうが私の思惑に気づいてしまうかもしれなかったから」
「じゃあ瑞貴さんも監督も、剣城がどこにいるかわからないってことですか?」
「ごめん……」
天馬の問いに瑞貴が申し訳なさそうにうつむいた顔で察した。瑞貴とて黒岩とは別に独自に調査してみたが、何もつかめなかった。
「可能性を考えれば、大会の主催者側が絡んでいるような気がする」
「俺も瑞貴さんと同意見です」
「どういうことですか?」
「もしかしたらこの大会は、俺たちが考えているほど単純なモノではないのかもしれない」
「……っ!」
「この大会の裏には、何か大きな陰謀があるようにも思えるんだ」
「陰謀って……」
「あくまでも推測だが、きっと答えはファラム・オービアスにある。剣城のことも、そこで何かつかめるかもしれない」
「私もそう思う。執拗に私たちの対戦相手に助っ人を送り込んでいたのも気になっていたしね」
「全ては……ファラム・オービアスに……」
ピピッ! ピピッ!
「「「!」」」
〈そろそろワープするよ。先頭車両に集まっておくれ〉
静音の通信に三人は顔を見合わせて頷き、先頭車両へと赴いた。
☆☆☆☆☆
パシュンッ!
〈ファラム・オービアス宙域に到達しました〉
「あれが……!」
「ブラックホール……!」
ワープを抜けると、目的のファラム・オービアスが見えた。だが、天馬や神童たちが一番注目したのは星そのものではなく、背後の黒い渦――ブラックホールだ。
「星が今にも呑まれそう……」
「デッカい化け物みたいだな……」
「うん……」
「へぇ、これがブラックホール……」
葵や鉄角や信助も脅威に感じているのに、対して瞬木は面白そうに笑っていた。
――ワープも抜けたので神童は一人、先頭車両の二階にある黒岩の部屋に訪れた。彼もまた窓の向こうに見えるファラム・オービアス……いや、ブラックホールを見ていた。
「黒岩監督、お話があります」
「なんだ」
「剣城の偽者の件については瑞貴さんから聞きました。でも、なんの手も打たなかったのは何故です?」
「…………」
神童は瑞貴が対策に動いていたのは独自だと知ったあと、黒岩はどうしていたのかと思った。練習や選手のこと以外で何もかも瑞貴に任せるようには思えない。だが、黒岩は神童に背を向けたまま何も答えない。
「あの石があれば、宇宙が救えるかもしれないんですよ。もとよりあなたは地球を――いや、宇宙を救う気などない。そうじゃないんですか?」
「…………」
「確かにあなたは、監督として高い能力をお持ちだ。ですが俺はあなたにずっと違和感を覚えていました。あなたのサッカーに対する想いは、俺たちの想いとは違う。あなたの目的は一体なんなんですか!?」
「私はサッカーの――神になる」
「!」
こんな回答は予想していなかったのか、神童は驚きを隠せず息を呑んだ。黒岩は右手を拳にして握り締める。