革命(カゼ)を起こせ!
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「また中途半端に終わらせてきたね?」
「風呂から出たらいい匂いがしたから瑞貴が帰って来たとわかってな。久々に拭いてくれないか?」
「はいはい。それじゃあソファに座って」
「あっ、その前に」
「ん?」
チュッ。
「お帰りのキス、してなかっただろ?」
「~~っ! ねぇ、この恒例行事やめない? 毎度のことながら恥ずかしいんだけど……」
「嫌だ。瑞貴がいつまでたっても慣れない姿も可愛いし」
「バカ!」
面白そうに笑う円堂の頭を瑞貴はベシッと叩いた。それも照れ隠しなのだとわかっている円堂は笑みをやめることはなかった。
☆☆☆☆☆☆
翌日。円堂と瑞貴はいつも通り雷門中へ――ではなく、雷門中サッカー部と音無春奈と共に帝国学園へやってきた。つい昨日戦った場所に再び来ると思っていなかったので神童を始め不安の声が上がる。
「どうして、今日も帝国に集合を?」
「何かされちゃうんですかね……?」
門から中央の入口まで続く長い廊下は流れるように動いており、それに乗りながら速水鶴正が呟くと天城大地がどういうことなのかと尋ねる。
「何かってなんなんだド?」
「わかりませんけど……だって帝国ってシードが四人もいたじゃないですか」
「音無先生も、聞いてないんですか?」
「ええ。私も何も……」
「フッ。監督とコーチは全然ビビってねぇじゃん」
空野葵が隣にいる春奈に尋ねたが、彼女も言われるままに来たので何も知らなかった。だが瀬戸水鳥は呼び出した円堂と瑞貴が全く動じていないことに気づいていた。二人には根拠がある。
「心配するな。これは鬼道からの招待なんだ」
「私たちに会わせたい人がいるそうよ」
全員が廊下を渡り終えると目の前にあった扉が開き、現れたのは帝国学園サッカー部のコーチ・佐久間次郎と、GK・雅野麗一が現れた。
「雷門イレブンの諸君、待っていたよ。さあ、入ってくれ。――ただし、ここから先は他言無用で願いたい。そこの君」
「「ん?」」
「ん?」
春奈と水鳥と葵が佐久間の視線を追うとそこにいるのは、周りを物珍しそうに見てカメラを持つ山菜茜だった。彼女も自分のことを言われていると気づき佐久間と向き合う。
「撮影禁止だからね」
「はーい……」
「「「ハハッ……」」」
愛用のカメラを使えないとガッカリする茜に、春奈も水鳥も葵も苦笑するしかなかった。
佐久間と雅野を先頭に進んで行くが、人気もいないし静かなので西園信助は不安がっていた。速水など車田剛一の両肩をつかんで盾にしている。
「なんか、おっかない感じ……」
「やっぱり何かされるんだ……!」
「だから、されるわけねぇって!」
「…………」
やはり不安は全員にあるようだ。それを感じた瑞貴は円堂に顔を向けて小さく頷くと、円堂はここに来た理由を話す。
「お前たちに話しておこう」
「「「「「!」」」」」
「昨日、俺と瑞貴は監督の鬼道と話をした」
――準決勝終了後、円堂と瑞貴は鬼道有人と対面した。共にサッカーをして来た彼と佐久間がフィフスセクターに従っていると思わなかったからだ。
『フッ……黙っていて悪かったな』
『『!』』
『俺たちは「レジスタンス」だ。フィフスセクターへの反乱軍とでも言えばいいかな』
『反乱軍!?』
鬼道からの思わぬ回答に瑞貴は驚かずにいられず声を上げると、隣にいる円堂も同じようで追及する。
『じゃあ、帝国が支配下にあるって話は……』
『敵の懐(フトコロ)に入るための芝居に過ぎない……。今日の試合は帝国サッカー部に潜んだシードをあぶり出すためでもあったんだ。普段の活動の中で選手たちの中から洗いだすのは難しくてな』
『『…………!』』
『全ては反乱軍としての帝国サッカー部を作り上げるため……。フィフスセクターが準決勝の組み合わせを急きょ変更したときは驚いたが……これはチャンスだと、俺は考えた』
「風呂から出たらいい匂いがしたから瑞貴が帰って来たとわかってな。久々に拭いてくれないか?」
「はいはい。それじゃあソファに座って」
「あっ、その前に」
「ん?」
チュッ。
「お帰りのキス、してなかっただろ?」
「~~っ! ねぇ、この恒例行事やめない? 毎度のことながら恥ずかしいんだけど……」
「嫌だ。瑞貴がいつまでたっても慣れない姿も可愛いし」
「バカ!」
面白そうに笑う円堂の頭を瑞貴はベシッと叩いた。それも照れ隠しなのだとわかっている円堂は笑みをやめることはなかった。
☆☆☆☆☆☆
翌日。円堂と瑞貴はいつも通り雷門中へ――ではなく、雷門中サッカー部と音無春奈と共に帝国学園へやってきた。つい昨日戦った場所に再び来ると思っていなかったので神童を始め不安の声が上がる。
「どうして、今日も帝国に集合を?」
「何かされちゃうんですかね……?」
門から中央の入口まで続く長い廊下は流れるように動いており、それに乗りながら速水鶴正が呟くと天城大地がどういうことなのかと尋ねる。
「何かってなんなんだド?」
「わかりませんけど……だって帝国ってシードが四人もいたじゃないですか」
「音無先生も、聞いてないんですか?」
「ええ。私も何も……」
「フッ。監督とコーチは全然ビビってねぇじゃん」
空野葵が隣にいる春奈に尋ねたが、彼女も言われるままに来たので何も知らなかった。だが瀬戸水鳥は呼び出した円堂と瑞貴が全く動じていないことに気づいていた。二人には根拠がある。
「心配するな。これは鬼道からの招待なんだ」
「私たちに会わせたい人がいるそうよ」
全員が廊下を渡り終えると目の前にあった扉が開き、現れたのは帝国学園サッカー部のコーチ・佐久間次郎と、GK・雅野麗一が現れた。
「雷門イレブンの諸君、待っていたよ。さあ、入ってくれ。――ただし、ここから先は他言無用で願いたい。そこの君」
「「ん?」」
「ん?」
春奈と水鳥と葵が佐久間の視線を追うとそこにいるのは、周りを物珍しそうに見てカメラを持つ山菜茜だった。彼女も自分のことを言われていると気づき佐久間と向き合う。
「撮影禁止だからね」
「はーい……」
「「「ハハッ……」」」
愛用のカメラを使えないとガッカリする茜に、春奈も水鳥も葵も苦笑するしかなかった。
佐久間と雅野を先頭に進んで行くが、人気もいないし静かなので西園信助は不安がっていた。速水など車田剛一の両肩をつかんで盾にしている。
「なんか、おっかない感じ……」
「やっぱり何かされるんだ……!」
「だから、されるわけねぇって!」
「…………」
やはり不安は全員にあるようだ。それを感じた瑞貴は円堂に顔を向けて小さく頷くと、円堂はここに来た理由を話す。
「お前たちに話しておこう」
「「「「「!」」」」」
「昨日、俺と瑞貴は監督の鬼道と話をした」
――準決勝終了後、円堂と瑞貴は鬼道有人と対面した。共にサッカーをして来た彼と佐久間がフィフスセクターに従っていると思わなかったからだ。
『フッ……黙っていて悪かったな』
『『!』』
『俺たちは「レジスタンス」だ。フィフスセクターへの反乱軍とでも言えばいいかな』
『反乱軍!?』
鬼道からの思わぬ回答に瑞貴は驚かずにいられず声を上げると、隣にいる円堂も同じようで追及する。
『じゃあ、帝国が支配下にあるって話は……』
『敵の懐(フトコロ)に入るための芝居に過ぎない……。今日の試合は帝国サッカー部に潜んだシードをあぶり出すためでもあったんだ。普段の活動の中で選手たちの中から洗いだすのは難しくてな』
『『…………!』』
『全ては反乱軍としての帝国サッカー部を作り上げるため……。フィフスセクターが準決勝の組み合わせを急きょ変更したときは驚いたが……これはチャンスだと、俺は考えた』