翼を捨てた戦士たち
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「よほど気に入ったと見える」
「チキュウ人にもこの味がわかるか!」
「もっと食え!」
「ほら」
「もっと食え!」
「おい!?」
井吹の食いっぷりが気に入ったのか、ガードン人たちは次々と自分たちの分も井吹の皿に乗せると、井吹はさすがに量が多いと戸惑った。
その様子に同じく食事を終えた瑞貴は微笑ましそうに小さく笑っていると、神童はログロスに顔を向ける。
「フフッ」
「この味、どこか俺たちの星の食べ物を思わせます」
「ホォ、お前たちの星か。興味がある。何か、話してはくれんか?」
「俺たちの星――地球は、自然が豊かな星です。緑に溢れた陸と、生命を育む海、そして青い空が広がっています」
「青い空……!」
「ホォ……!」
この惑星ガードンは青い空は見たことがないので、ログロスと神童の会話に耳を傾けていた他のガードン人も興味深そうにしていた。
「チキュウの空は青いのか」
「はい。地球にも翼を持った生き物がいて、自由に空を跳び回っています。俺たち人間は飛べませんが、空は心を落ち着かせたり明るい気持ちにさせてくれます」
「そうか。お前たちも自然と共に生きているのだな」
「はい」
「我らもそうだ。大地に吹く風と語らい、山の生き物たちの歌を聴く。生を受けてよりずっとそうしてきた。……息子もそうだった。お前たちを返すにあたり、伝えたいことがある」
「伝えたいこと?」
だが、ログロスは目を閉じただけでそれ以上は何も言わない。その後、明日の試合に備えて就寝するため、ログロスが別室を貸してくれて、瑞貴は女性だからとさらに別の部屋も用意してくれた。……逃げられないようにするためなのか、見張りつきであるが。
☆☆☆☆☆
翌日。早朝に目が覚めた井吹はふと隣を見ると神童の姿がなかった。掛布は綺麗に畳まれているので先に起きたのだと理解すると自分も起き上がり、外にいた見張りも寝ていたので抜け出すのは容易い。
外に出ると案外早く瑞貴と神童を見つけると、二人共空を見上げていた。
「どうした? 瑞貴さん、神童」
「あっ。おはよう、宗正くん」
「見てみろ」
神童に促されて井吹も空を見上げると、朝焼けの空の中でログロスが翼を広げて飛んでいる。その光景はまるで絵画にもありそうなほど幻想的だ。
「あれは……長老?」
「ああ」
「綺麗だね」
神童と瑞貴にならって井吹もその光景を見ていると、空を何周かしたログロスはそのまま神童と瑞貴と井吹の前に降り立った。
「気がついたら魅入っていました」
「とても神々しい光景で、ステキでした」
「求めていたのだ」
「「「?」」」
心からの賞賛を告げる神童と瑞貴にログロスはそう答えると、空を示すように両翼を広げる。
「この翼が空を求め、空が翼を求めていた」
「それは、本能ということですか?」
「ウム。本能の赴くままに風を感じていたのだ」
「一心同体だからこそ、自然と心から素晴らしいと思えるんですね」
空とガードン人がお互いを求めているからこそ、ログロスは気持ちよく飛んでおり、三人の心をつかんだのだろう。
「チキュウ人にもこの味がわかるか!」
「もっと食え!」
「ほら」
「もっと食え!」
「おい!?」
井吹の食いっぷりが気に入ったのか、ガードン人たちは次々と自分たちの分も井吹の皿に乗せると、井吹はさすがに量が多いと戸惑った。
その様子に同じく食事を終えた瑞貴は微笑ましそうに小さく笑っていると、神童はログロスに顔を向ける。
「フフッ」
「この味、どこか俺たちの星の食べ物を思わせます」
「ホォ、お前たちの星か。興味がある。何か、話してはくれんか?」
「俺たちの星――地球は、自然が豊かな星です。緑に溢れた陸と、生命を育む海、そして青い空が広がっています」
「青い空……!」
「ホォ……!」
この惑星ガードンは青い空は見たことがないので、ログロスと神童の会話に耳を傾けていた他のガードン人も興味深そうにしていた。
「チキュウの空は青いのか」
「はい。地球にも翼を持った生き物がいて、自由に空を跳び回っています。俺たち人間は飛べませんが、空は心を落ち着かせたり明るい気持ちにさせてくれます」
「そうか。お前たちも自然と共に生きているのだな」
「はい」
「我らもそうだ。大地に吹く風と語らい、山の生き物たちの歌を聴く。生を受けてよりずっとそうしてきた。……息子もそうだった。お前たちを返すにあたり、伝えたいことがある」
「伝えたいこと?」
だが、ログロスは目を閉じただけでそれ以上は何も言わない。その後、明日の試合に備えて就寝するため、ログロスが別室を貸してくれて、瑞貴は女性だからとさらに別の部屋も用意してくれた。……逃げられないようにするためなのか、見張りつきであるが。
☆☆☆☆☆
翌日。早朝に目が覚めた井吹はふと隣を見ると神童の姿がなかった。掛布は綺麗に畳まれているので先に起きたのだと理解すると自分も起き上がり、外にいた見張りも寝ていたので抜け出すのは容易い。
外に出ると案外早く瑞貴と神童を見つけると、二人共空を見上げていた。
「どうした? 瑞貴さん、神童」
「あっ。おはよう、宗正くん」
「見てみろ」
神童に促されて井吹も空を見上げると、朝焼けの空の中でログロスが翼を広げて飛んでいる。その光景はまるで絵画にもありそうなほど幻想的だ。
「あれは……長老?」
「ああ」
「綺麗だね」
神童と瑞貴にならって井吹もその光景を見ていると、空を何周かしたログロスはそのまま神童と瑞貴と井吹の前に降り立った。
「気がついたら魅入っていました」
「とても神々しい光景で、ステキでした」
「求めていたのだ」
「「「?」」」
心からの賞賛を告げる神童と瑞貴にログロスはそう答えると、空を示すように両翼を広げる。
「この翼が空を求め、空が翼を求めていた」
「それは、本能ということですか?」
「ウム。本能の赴くままに風を感じていたのだ」
「一心同体だからこそ、自然と心から素晴らしいと思えるんですね」
空とガードン人がお互いを求めているからこそ、ログロスは気持ちよく飛んでおり、三人の心をつかんだのだろう。