激突! 宇宙サッカー‼
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ふと気づいたときに天馬は一人薄暗い砂漠を歩いていた。何故自分がここにいるのか、なんで歩いているのかもわからないまま進んで行くと……。
パアアァァアアア――!
『ん?』
少し目上の空中に光が集まると、エルフのように耳が尖ってどこか不思議な雰囲気のする一人の少女に姿が変わった。
『君は……?』
パシュンッ!
するとすぐに少女はまた光の粒に戻り、集束しながら天馬の周りを一度飛び回ると、先へと進んで行った。
『待って!』
気になった天馬が思わず駆け出すと、光の粒は再び少女の姿になり、天馬を導くように元の粒に変わって奥へと向かう。
滝のように砂が崖から流れる壁の一部に洞窟があり、光がその中に入ると天馬も続く。中の石壁の一部は炎のように赤く光る石もあり、灯りナシに進むと中央にひと際輝いた赤い石があった。
『わ~……綺麗だ……!』
ポオッ……!
『!』
〈ピクッ!〉
赤い石は天馬が触れると同時に姿をかえ、小さな妖精になる。妖精は天馬の周りを回ると肩に乗って擦り寄ったり顔を舐めていく。
『アハハッ』
〈ピクッ!〉
『やめて、くすぐったいよ』
妖精がもう一度顔を舐めようと舌を出して近づけて来たのを最後に、天馬の視界はぼやけていく……。
☆☆☆☆☆
「!」
目を覚ますと天馬は洞窟ではなく自室にいた。不思議な感じもする夢だがとりあえず体を起こす。
「今のは……? 変な夢だったな……」
トンッ……。
〈ピクッ!〉
「ん?」
〈ピクー!〉
「うわあっ!?」
ベッドのそばに置いた想い出のボールが動いた音がすると、そこから夢で見た妖精が飛び出して来たので天馬は再びベッドに体を倒す。
〈ピクッ〉
「な、なんだこれ!?」
〈ピクッ!〉
「うわあ! ちょちょちょ、ちょっと!」
〈ピクッ〉
「ま、待って!」
〈ピクッ!〉
「うわああっ!」
ベッドから降りても追いかけて来る妖精に戸惑った天馬は、足を取られて床に倒れてしまった。
〈ピクッ〉
「なんなんだ……?」
敵意はないが得体は知れず、自分の頬を舐めて来る妖精に天馬は戸惑う一方だった。
――天馬の騒ぎを聞きつけて食堂にアースイレブンは集まったが、慌てて来たのか一部はパジャマのままだ。そしてさくらを始め皆帆や好葉や真名部や鉄角は、興味深そうにしゃがんで妖精を見やる。
「逃げないでね~」
〈ピク?〉
「怖くないからね~」
〈ピクッ! ピクッ!〉
「あっ」
ゆっくりと手を伸ばすさくらだが、妖精はその手とは反対方向へと去って行ってしまった。
パシュンッ!
「おはよう、みん――」
〈ピクー!〉
「ぶっ!?」
「わー! 瑞貴さーん!」
扉を開けて入って来た瑞貴が集まっているみんなに声をかけると、同時に飛び出してきた妖精に対処できず顔面で受け止めることになった。水川みのりと一緒に瑞貴のあとに入って来た空野葵も驚く中、妖精は瑞貴の顔面から思わず差し出した葵の両手に降りた。