暴走! ブラックルーム‼
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ピィ――ッ!!
「はい、一旦止めてキーパー交代! 信助、次はあなたがゴールに入ってくれる?」
「はい!」
ホイッスルを鳴らして練習を止めた瑞貴に、信助は力強く頷いてゴールへと向かった。途中井吹と擦れ違ったが、井吹も信助もお互いハイタッチをせず互いを一瞥するだけだった。
「ふんっ!」
「わああっ!」
ゴールに入った信助は剣城たちのシュートを止めようとするが、どれも弾かれて一本も取れずにいた。それどころか体を痛めるだけなので天馬は心配して声を賭ける。
「信助!」
「っ、大丈夫……」
「――その程度か」
「!」
「雷門のキーパーも大したことないな」
「クッ……!」
そう吐き捨てて去って行ったた井吹に、信助は歯を食いしばる。悔しいが現状では何も言い返せない。
「彼の実力、これも想定内ですか?」
「…………」
コートの端で見学していた水川みのりが横目で見上げるも、黒岩流星は何も言わなかった。
☆☆☆☆☆
夕飯も終えて各々自由に休んでいる中、信助は自室に戻るとベッドに仰向けになって倒れた。
「全然止められなかった……。力負けか……やっぱり僕にはムリなのかな……?」
地球にいた頃、信助は天馬から何故アースイレブンの選手が素人ばかりだったのか、その理由を聞いた。
『ケモノの力?』
『うん。よくわからないけどあるんだって。俺たちの体の中に、そんなものが。瑞貴さんがコーチに選ばれたのも、キリンっていうケモノがいて、俺たちのケモノの力を引き出すことができるからなんだ』
アースイレブンのDNAにはケモノの力が宿っている。黒岩の指示で円堂守がスカウトして来た座名九郎にも同じケモノの力があるのだろう。
『信助のサッカーに対する気持ちは俺たちにも負けません! きっと力になってくれます! だから、お願いします!』
「天馬……――っつ!」
メンバー選出の事情を知っても尚、天馬は信助のために共に黒岩へ直談判しに行った。その想いに答えたいと思った信助は勢いよく飛び起き、拳を握り締める。
「こんなとこであきらめきゃダメだ! ケモノの力はなくても特訓すれば力は付けられる! 監督に頼んでくれた天馬のためにも、がんばらなくちゃ!」
改めて決意した信助はさっそく特訓するため、自室を出てブラックルームへ向かった。
――しかしブラックルームに来たのはいいが、信助はコンピューターの前でにらめっこしていた。
(とはいっても、これどうやって使うんだろ? こんなことなら使い方聞いとけばよかった……」
ガ――……!
「あっ、鉄角」
「信助か」
ブラックルームの扉が開く音に信助は振り向くと、鉄角が入ってきた。
「何やってんだ? こんな時間に」
「な、何って、その……」
「あっ……。今日の練習のことだな?」
「……うん」
「よーしわかった! だったら俺も付き合うぜ! 一緒に特訓して、井吹を見返してやろうぜ!」
「鉄角……!」
自身の胸に拳を当てて力強く言った鉄角に、信助は心強く思った。だが……。
ピコッ、ピコッ――……。
「あれ、おかしいな? ハードコースは確かこいつをこうしてこうやって……」
「鉄角も使い方知らないの……?」
基本的な特訓コースは操作したことはあるが、もともと機械は得意ではないのか鉄角はたどたどしく操作する。その姿に信助は若干先ほどまでの心強さが下がった。
ピコンッ。
「へっ! 動いたぜ!」
室内が暗くなったので鉄角と信助は中央に移動するが、周りの景色は何度も変わる上に妙な音まで聞こえる。
「だ、大丈夫?」
その光景に信助は不安そうにすると、ドリブル練習に使用している街のホログラムで停止した。
「と、止まった?」
「かな?」
カランカランッ――。
「「ん? わー!」」
いつもの倍の鉄骨が降って来たので、鉄角と信助は慌てて走り出し鉄骨の落下から逃れていく。