砂の星にやってきた‼
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グランドセレスタギャラクシーを開催するキッカケとなりブラックホールが迫り来る星のファラム・オービアスでは、女王・ララヤ=オビエスがアースイレブンの本戦出場を、側近・ミネル=エイバから聞いた。
「チキュウ……まだ勝ち進んでいるのか?」
「ハッ! 銀河辺境Aブロック予選を勝ち抜き、グランドセレスタ本戦に駒を進めました」
「そうか……」
「これが予選決勝の映像です」
ミネルは左手首に付けていた装置を操作すると、イナズマジャパン対ストームウルフの試合映像を空中に映し出した。
「あの伝説……父上は信じておられたな」
「心配には及びません。我らの未来を脅かす青い星の者たちは、必ず排除いたします」
「っ、あの者……!」
「!」
するとララヤは必殺シュートを決める剣城を見て目を見開いた。それが聞こえたミネルはこれからララヤの言うことが安易に想定できる。
「ミネルよ、お前に頼みがある」
「なんなりと」
「あの者をわらわの前に連れて参れ」
「しかし、あれはチキュウ人です」
「そんなことは知らぬ。いいから連れて参るのじゃ」
「ハッ! かしこまりました」
ミネルが準備をするためにその場から退出する中、ララヤは映像に映る剣城をジッと見つめるのだった。
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アースイレブンと葵と瑞貴はギャラクシーノーツ号の扉から外に出ると、初めての惑星なので物珍しそうに周りを見渡した。すると天馬や信助たちの前に青い髪の異星人がいた。
「オズロック様に皆様の案内をするよう命じられている、コーディネーターのイシガシ=ゴーラムと申します」
「「よろしく!」」
「試合まで、あなたたちには行動の自由が約束されています。それまで街を歩かれては?」
「おもしろそ~!」
「砂の惑星か~」
「では、イシガシがご案内致します」
イシガシの提案に賛成と言わんばかり声を上げるさくらと皆帆。他のみんなも興味があり反対する者はいないので、イシガシ=ゴーラムの案内でステーションを出た。……ギャラクシーノーツ号が来たときからずっとこちらを見ている複数の存在に気づかずに。
ビゴタウンという街に入ると当然ながら地球とは建物も文化も違った。変わった果物に興味を示す信助と天馬に、店主は目の前で果物の上の部分を包丁でスパッと横に一気に二つ切った。中には果汁がジュースのように溜まっている。
「スゴーい!」
「ほら、サービスだ!」
「「わ~!」」
「ハハッ!」
ストローも付けて差し出してくれたので二人は嬉しそうに声を上げて受け取ると、気前のいい店主は軽快に腰に手を当てて笑った。
信助と天馬はさっそく飲んでみる。果汁ではなく水だが、しっかり果物の中に栄養が詰まっているせいかとてもおいしい。
「おいしい!」
「ホントだ!」
「水が貴重なサンドリアスでは、これは最高のおもてなし!」
「そうなんだ」
「とってもおいしいです!」
「オオッ! 遠くからのお客は手厚くもてなすのが、誇り高きサンドリアス人のやり方だ! たとえ生き残りを賭けて戦わなくちゃならねぇ相手でもよ」
「「……ありがとうございます」」
もてなしてくれるのは嬉しいが、本来自分たちとこの星の住民は敵同士なので気まずそうにお礼を言った。
「だが、気をつけな。チキュウからの客をよく思わない連中もいるからよ」
「はい……」
店主の警告を天馬と信助はしっかりと心に留めるのだった。
他のアースイレブンのメンバーもまた思い思いに街を過ごしている。真名部と鉄角は辺りを見渡したり、好葉と九坂はサンドリアスの動物を眺めたり、さくらはショッピングをしたり、天馬と信助はソフトクリームを持って来た葵と共に街でサッカーをしている子供たちを見つけ、井吹と皆帆は串肉の味を楽しんでいたが原料となるトカゲのような生物の看板を見ると気づかないことにした。
座名九郎と神童と剣城と瑞貴は、広場で演技をする女性を見つけて感心するように声を上げた。トランポリンもないのに華麗にジャンプして空中で自由自在に動いている。
「見事な芸ですねぇ。年季の入った役者でも、ここまで見事なトンボを切れるもんじゃありません」
「瑞貴さん。オズロックの言う通り、この星の人々の身体能力は我々より勝(マサ)っているようです」
「ええ。確かに瞬発力はスゴいです」
「たくましい体を持っているにもかかわらず、スピードも上だと苦戦しそうだね」
芸人とはいえ当たり前のような身体能力に、神童と剣城は地球人の自分たちに比べ、サンドリアス人の身体能力が高いことを瑞貴に告げる。
「あと、二人はもう一つ気づいたことがあるでしょ?」
「はい。それにこの気候……」
「風が強いし、気候も地球とは本当に違うね」
神童と瑞貴は周りを見渡す。オズロックから事前情報をもらったとはいえ、こうして体感するのとは別だ。
「スタジアムがどうなっているのか、気になります」
「だが、どんな状況でも俺たちは負けるわけにはいきません」
「サンドリアスの代表も、そう考えているでしょうね」
「星の命運を賭けた戦いか……」
今はこうして快く迎えてくれるサンドリアス星人だが、地球と違って全員が自分たちの星は危機に陥っていると知っている。負けられないのは自分も相手も同じだと神童と剣城は言い、瑞貴は大会の残酷さに眉を下げた。
『彼らには、これからの戦いの重さを知ってらわなねばならない』
(今はこうして出迎えてくれるサンドリアス人も、明日の結果次第では……)
地球人もサンドリアス人も、心の移ろいやすさはきっと同じだろう。