行くぞ! 宇宙へ‼
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
☆☆☆☆☆
翌日。昨日はあれだけの雷雨だったにもかかわらず、朝から晴天に恵まれていた。今日はヨットハーバーグラウンドで座名九郎の実力を試すには絶好の天気である。
「では百聞は一見にしかず、お見せ致しましょう。よろしくお願い致します」
「おっしゃ!」
「お手並み拝見ってとこね」
座名九郎の相手を勤めるのは鉄角とさくらで、他のみんなはフィールドの外で見学をしている。
「じゃあ始めるよー!」
ピィ――ッ!
瑞貴がホイッスルを鳴らすと、ボールを足で押さえていたさくらがドリブルを始める。そこへ座名九郎が走り出すと、さくらはジャンプすると同時にボールをかかとと曲げた膝で挟み、新体操特有の動きで回転しながら宙に浮くが……。
「ふっ!」
「あっ!?」
座名九郎は長い足を伸ばして、宙に浮かぶさくらからボールを奪った。
「行かせるか! ふっ!」
「っ!」
「何っ!?」
勢いよく鉄角がスライディングをすると、座名九郎は接触する前に左足の踵にボールを乗せてそのまま高く上げてスライディングをかわし、さらにその体制のまま半回転して足首に乗せたボールを跳ねる。
「スゴい……!」
「軸足の負荷を考えると、あの体制を維持するのはなかなか難しいはずです」
瞬木隼人と真名部陣一郎たちが驚くのもムリはない。座名九郎は左足を軸に右足を上げたままボールを器用に操ってさくらと鉄角をかわしているのだ。
「ふっ!」
バシュンッ!
そして座名九郎はゴールに向かってシュートを撃つと、真っ直ぐ勢いよく向かいネットを揺らした。
「やる~!」
「お~!」
「確かに、実力はあるようだ」
「バランス感覚がいいのか~。メニューの作り甲斐があるね」
さくらも鉄角も駆け寄って感心し、ベンチにいる神童も認めるほどだ。教え子の成長を見て嬉しそうな円堂の隣で瑞貴もワクワクしながら今後のメニューを考えていた。
「円堂さんの特訓に耐えたんだね! スゴいよ!」
「そう言うと思いましたよ。ありがとうございます、キャプテン」
「この十二人で戦うんだ……!」
「ああ」
「――だけど」
座名九郎の元へ駆け寄った天馬は剣城たちを見渡すと、不安そうに井吹宗正が声を上げた。
「俺たちにやり遂げられるのか? 絶対に負けられない試合なんだよな……」
「地球の運命が、俺たちの手にかかってって……」
「荷が重すぎんだろ……」
「「「…………」」」
「みんな……」
「っ……」
井吹だけじゃない、瞬木も鉄角もさくらも皆帆も真名部も九坂も顔をうつむける。まだ中学生でもともとはサッカー未経験者な自分たちだ。不安しか起こらないのは天馬も瑞貴も一緒だが、どう言葉をかければいいか迷う。
「なあ、お前たち。サッカーは好きか?」
「「「「「?」」」」」
「どうだ?」
何故いきなり円堂はこんな質問をするのかと戸惑うメンバー。とりあえず質問に答えるため、思ったことをさくらから口にする。
「好きっていうか……なんか楽しいって思うようになったかな」
「俺は……夢中になれるモノを見つけたって感じがする」
「理論を駆使すれば必ず答えを導き出せる、そういう意味ではなかなか面白いスポーツと言えますね」
「うん」
「それって……『サッカーを好きになった』ってことだよね!」
「「「「!」」」」
さくらに続いて鉄角も真名部も皆帆も少し微笑んで素直に答えを言える。それに天馬が結論を言うと、いつの間にか好きになっていたことに気づかなくてお互いの顔を見合わせる。
「大切なのは、『サッカーがどれだけ好きか』って気持ちと、『必ず勝つ』っていう気迫だ。今までの試合を見て俺は……」
トンッ!
「ここで感じたんだ。お前たちは誰よりもその思いが強い! どんな困難でも必ず乗り越えられる! 絶対地球を救うことができるってな!」
胸に拳を当ててそう言った円堂。雷門メンバーを除けば円堂とは初対面のはずなのに不思議とみんなの心に響いていた。