来訪者
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「我々全員の判断だ。『全てを隠して戦うことにしよう』とな」
「もし最初から話しても信じられないだろうし、たとえ信じても『地球存亡』というプレッシャーで、元サッカー未経験者だったみんなはもちろん、拓人くんたちだって思うようにプレーできなかったでしょ?」
鬼道と瑞貴たちは黒岩と共に、敢えて真実をイナズマジャパンに隠したのだ。それでも『世界』という規模のプレッシャーは大きいだろうが、『宇宙』という規模のプレッシャーよりマシであろう。
「そうだ。こんな現実を誰が受け止められる? 選手たちはもちろん、チームを率いる監督ですら適任者はいなかった……だがそこに現れたんだ。――信じられない人物が」
「噂は本当だったんですね……黒岩流星監督。その正体は、過去にサッカー界を脅かした……――影山零治!」
「「「「「!」」」」」
「「「「「?」」」」」
神童が告げた名前に、サッカーに関係する者や一時は世界規模でもあったのでその情報で知った者は驚き、全くサッカーに興味がなかった者はキョトンとした。特に雷門出身の者たちはチームメイトの叔父であるのだ。
☆☆☆☆☆
――グランドセレスタギャラクシーの出場は決め、さっそく豪炎寺はチーム編成に取りかかるも、選手どころか監督すら適人がおらず頭を抱えた。万に一ついたとしても事情を話せば拒否されるに違いない。
ガチャ。
『…………?』
とある夜にサッカー協会の会長室ではパソコンと机の電灯しか明かりがなく、床には名監督のデータが散らばる中、豪炎寺が頭を抱えていると突然の来訪者がやって来た。
コツ、コツ、コツ……。
『!』
連日の徹夜で咎める気力もなく豪炎寺はただ顔を上げると、やって来た人物に目を見開いた。十年も経って老けこんでいるが見間違うはずはない。目の前にいるのは黒岩流星――もとい、影山零治だ。
『事態は理解している。私が引き受けよう』
『あなたは……!』
『救われたのだよ。私の心臓は一旦停止した。しかし、その後蘇生措置が施されたのだ。――禁じられた方法でな』
あまり公にされていないが、十年前に影山はある人物の思惑により死亡した。この世にいるはずがないと驚く豪炎寺に影山は説明する。
事故の後、手術室に運ばれた頃にはもう影山は手遅れだった。しかしとある医師の提案で死体となった影山にある薬が投与された。
『認可されていない新薬投与の実験台にされ、奇しくも甦ったのだ』
『!』
『しかし、その後約十年……私は死んでいるはずの人間でいなければならなかったがな。フッ……』
☆☆☆☆☆
「…………!」
ドサッ……。
豪炎寺の話を聞いて、神童は驚きのあまり力なくフラッと椅子に座った。
つい先ほどまで異星人が出たので、死人が甦るという薬があったとしても不思議に思わないが、それでも現実離れしている。
「我々が地球存亡の危機を知ったとき、この事実を受け止めチームを率いることができる人間が必要だった。そこに現れた適任者こそ、甦った影山零治――黒岩流星だったんだ」
サッカーへの采配について黒岩のことは豪炎寺や瑞貴、そして弟子である鬼道がよく知っている。状況を受け止め尚且つチームが勝ち進むに必要な
「黒岩監督、教えてください。何故、このメンバーだったんですか? 地球の未来を背負って戦わなければならないチーム……それが何故このメンバーを?」
「そうです。確かに、それぞれが大きな潜在能力を備えていました……しかし、このメンバーよりも適した選手たちがいたはずです」
「…………」
「監督!」
「……いいだろう」
神童や剣城は今まで強い選手たちと戦ったことがある。レジスタンスジャパンがその集合となるチームと言っても過言ではない。何故サッカー素人のメンバーだったのかと問い、天馬もまた知りたいと声を上げると、黒岩はゆっくり口を開く。
「もし最初から話しても信じられないだろうし、たとえ信じても『地球存亡』というプレッシャーで、元サッカー未経験者だったみんなはもちろん、拓人くんたちだって思うようにプレーできなかったでしょ?」
鬼道と瑞貴たちは黒岩と共に、敢えて真実をイナズマジャパンに隠したのだ。それでも『世界』という規模のプレッシャーは大きいだろうが、『宇宙』という規模のプレッシャーよりマシであろう。
「そうだ。こんな現実を誰が受け止められる? 選手たちはもちろん、チームを率いる監督ですら適任者はいなかった……だがそこに現れたんだ。――信じられない人物が」
「噂は本当だったんですね……黒岩流星監督。その正体は、過去にサッカー界を脅かした……――影山零治!」
「「「「「!」」」」」
「「「「「?」」」」」
神童が告げた名前に、サッカーに関係する者や一時は世界規模でもあったのでその情報で知った者は驚き、全くサッカーに興味がなかった者はキョトンとした。特に雷門出身の者たちはチームメイトの叔父であるのだ。
☆☆☆☆☆
――グランドセレスタギャラクシーの出場は決め、さっそく豪炎寺はチーム編成に取りかかるも、選手どころか監督すら適人がおらず頭を抱えた。万に一ついたとしても事情を話せば拒否されるに違いない。
ガチャ。
『…………?』
とある夜にサッカー協会の会長室ではパソコンと机の電灯しか明かりがなく、床には名監督のデータが散らばる中、豪炎寺が頭を抱えていると突然の来訪者がやって来た。
コツ、コツ、コツ……。
『!』
連日の徹夜で咎める気力もなく豪炎寺はただ顔を上げると、やって来た人物に目を見開いた。十年も経って老けこんでいるが見間違うはずはない。目の前にいるのは黒岩流星――もとい、影山零治だ。
『事態は理解している。私が引き受けよう』
『あなたは……!』
『救われたのだよ。私の心臓は一旦停止した。しかし、その後蘇生措置が施されたのだ。――禁じられた方法でな』
あまり公にされていないが、十年前に影山はある人物の思惑により死亡した。この世にいるはずがないと驚く豪炎寺に影山は説明する。
事故の後、手術室に運ばれた頃にはもう影山は手遅れだった。しかしとある医師の提案で死体となった影山にある薬が投与された。
『認可されていない新薬投与の実験台にされ、奇しくも甦ったのだ』
『!』
『しかし、その後約十年……私は死んでいるはずの人間でいなければならなかったがな。フッ……』
☆☆☆☆☆
「…………!」
ドサッ……。
豪炎寺の話を聞いて、神童は驚きのあまり力なくフラッと椅子に座った。
つい先ほどまで異星人が出たので、死人が甦るという薬があったとしても不思議に思わないが、それでも現実離れしている。
「我々が地球存亡の危機を知ったとき、この事実を受け止めチームを率いることができる人間が必要だった。そこに現れた適任者こそ、甦った影山零治――黒岩流星だったんだ」
サッカーへの采配について黒岩のことは豪炎寺や瑞貴、そして弟子である鬼道がよく知っている。状況を受け止め尚且つチームが勝ち進むに必要な
「黒岩監督、教えてください。何故、このメンバーだったんですか? 地球の未来を背負って戦わなければならないチーム……それが何故このメンバーを?」
「そうです。確かに、それぞれが大きな潜在能力を備えていました……しかし、このメンバーよりも適した選手たちがいたはずです」
「…………」
「監督!」
「……いいだろう」
神童や剣城は今まで強い選手たちと戦ったことがある。レジスタンスジャパンがその集合となるチームと言っても過言ではない。何故サッカー素人のメンバーだったのかと問い、天馬もまた知りたいと声を上げると、黒岩はゆっくり口を開く。