戦いの終わりと始まり
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「別にいいんじゃない? 負けたって、約束の条件はクリアしたんだから」
「そんなことわかってんだよ!」
「っ!?」
黒岩流星からの条件は『チームに入ること』で『優勝すること』ではない。だから構わないだろうと瞬木は言うが、九坂の否定する怒鳴り声に驚いた。
「わかっちゃいるんだけど……このままじゃ治まらないんだ! 俺はこのチームに入って、初めて自分と向き合うことができた。キャプテンと出会って、みんなとサッカーして……」
九坂は今まで強さとは『力』だと思っていた。そのせいで仲間と共に退学になり、自分たちはいったい何を守っているのかと迷うこともあったが、天馬と好葉のおかげで『自分と向き合うこと』が本当の強さだと知った。
『強くなるってこういうことか……1ミリくらいわかった気がするぜ……』
シャムシール戦で予想外の再会やアクシデントがあったが、それでも好葉が自分でも自覚なかった恐れに気づかせてくれて、天馬が常に自分と正面に向き合ってくれた。
「もちろん、サッカーのおかげかどうかはわからない。でもここでやめたら、何かを失う……まだ何か、やり残したことがあるような気がするんだ!」
「私もそう……今までの私は、自分が活躍することしか考えてなかったけど、みんなで力を合わせて勝ったときのあの気持ち……」
さくらは幼い頃から新体操をしていたが両親に常に『一番』を強要され、二番になったり失敗することも許されない日々だった。
『失敗を、恐れない!』
ビッグウェイブス戦で天馬が『失敗してもいい』、『失敗するから成功したときが嬉しい』と告げられ、失敗したらどうしようという恐れがなくなったさくらはいいプレーができた。そして自分が一番輝くことはなくても仲間と共に戦い、『みんなで一番』という面白さに気づいた。
「うん」
「僕たちだって同じだ」
真名部も皆帆も優秀な頭脳派は一人いればいいと思った。しかしマッハタイガー戦で協力したおかげで勝利への解法をいち早く見つけ、力を合わせることで新たな答えが発見された。
「…………」
好葉は学校での苦い経験のせいで人を怖がるようになった。天馬や葵たちからどんなに優しくしてもらっても、いずれ今までの人たちと同じように見放すと思っていた。
『森村! お前なら止められる!』
『ウチ……?』
『絶対にできる!』
『アワワワ…およよよよ!?』
マッハタイガー戦で九坂に告白され、こんな自分でも好きになってくれる人がいると知った好葉。そして九坂の励ましの声により自信がつき必殺技まで開花させたのだ。
「やろうぜみんな! せっかくここまで来たんだ、俺はもっともっと先へ行ってみたい! こんな所で負けられるか!」
「井吹……!」
チーム戦ではスタンドプレーではなく、チームワークが大切だとこの試合で学んだ井吹。それをここで終わらせたくないと告げると神童は頷き、天馬は嬉しそうに声を上げる。
「もっと先……うん! やろうぜ、みんな!」
「「「「「うん!」」」」」
「みんな……!」
鉄角はボクシングで叶えらなかった夢をサッカーで叶えたい、そして楽しくなってきたサッカーを今の仲間と続けたいと声を上げるとみんなもまた応えた。その様子に天馬は再度嬉しくなる。
「……フッ」
その光景に瞬木はどこか呆れるように、そしてどこか賛同してみるかというように小さく笑った。
「天馬……! みんな……!」
「本当に天馬は、みんなを気持ちから引っ張ってくれるいいキャプテンだね」
「気持ちからですか?」
「『気の持ちよう』って言葉があるでしょ? 体は動いても気持ちが追い付かないとペースは落ちる一方だけど、気持ちから動けば自然と体も動くようになる。自分だけならまだしもチーム全体の気持ちを底上げする天馬は、スゴいのひと言しかないくらいだよ」
「ええ!」
葵と瑞貴は顔を見合わせて笑った。最初から天馬はみんなを見捨てず、共にがんばろうと差し伸べた手を握られるまでずっと伸ばしていた。そんな天馬があきらめていないからこそ、自分たちもあきらめないという気持ちもあるだろう。
立ち直ったイナズマジャパンはそれぞれのポジションに戻り、ストームウルフと正面から対峙する
「そんなことわかってんだよ!」
「っ!?」
黒岩流星からの条件は『チームに入ること』で『優勝すること』ではない。だから構わないだろうと瞬木は言うが、九坂の否定する怒鳴り声に驚いた。
「わかっちゃいるんだけど……このままじゃ治まらないんだ! 俺はこのチームに入って、初めて自分と向き合うことができた。キャプテンと出会って、みんなとサッカーして……」
九坂は今まで強さとは『力』だと思っていた。そのせいで仲間と共に退学になり、自分たちはいったい何を守っているのかと迷うこともあったが、天馬と好葉のおかげで『自分と向き合うこと』が本当の強さだと知った。
『強くなるってこういうことか……1ミリくらいわかった気がするぜ……』
シャムシール戦で予想外の再会やアクシデントがあったが、それでも好葉が自分でも自覚なかった恐れに気づかせてくれて、天馬が常に自分と正面に向き合ってくれた。
「もちろん、サッカーのおかげかどうかはわからない。でもここでやめたら、何かを失う……まだ何か、やり残したことがあるような気がするんだ!」
「私もそう……今までの私は、自分が活躍することしか考えてなかったけど、みんなで力を合わせて勝ったときのあの気持ち……」
さくらは幼い頃から新体操をしていたが両親に常に『一番』を強要され、二番になったり失敗することも許されない日々だった。
『失敗を、恐れない!』
ビッグウェイブス戦で天馬が『失敗してもいい』、『失敗するから成功したときが嬉しい』と告げられ、失敗したらどうしようという恐れがなくなったさくらはいいプレーができた。そして自分が一番輝くことはなくても仲間と共に戦い、『みんなで一番』という面白さに気づいた。
「うん」
「僕たちだって同じだ」
真名部も皆帆も優秀な頭脳派は一人いればいいと思った。しかしマッハタイガー戦で協力したおかげで勝利への解法をいち早く見つけ、力を合わせることで新たな答えが発見された。
「…………」
好葉は学校での苦い経験のせいで人を怖がるようになった。天馬や葵たちからどんなに優しくしてもらっても、いずれ今までの人たちと同じように見放すと思っていた。
『森村! お前なら止められる!』
『ウチ……?』
『絶対にできる!』
『アワワワ…およよよよ!?』
マッハタイガー戦で九坂に告白され、こんな自分でも好きになってくれる人がいると知った好葉。そして九坂の励ましの声により自信がつき必殺技まで開花させたのだ。
「やろうぜみんな! せっかくここまで来たんだ、俺はもっともっと先へ行ってみたい! こんな所で負けられるか!」
「井吹……!」
チーム戦ではスタンドプレーではなく、チームワークが大切だとこの試合で学んだ井吹。それをここで終わらせたくないと告げると神童は頷き、天馬は嬉しそうに声を上げる。
「もっと先……うん! やろうぜ、みんな!」
「「「「「うん!」」」」」
「みんな……!」
鉄角はボクシングで叶えらなかった夢をサッカーで叶えたい、そして楽しくなってきたサッカーを今の仲間と続けたいと声を上げるとみんなもまた応えた。その様子に天馬は再度嬉しくなる。
「……フッ」
その光景に瞬木はどこか呆れるように、そしてどこか賛同してみるかというように小さく笑った。
「天馬……! みんな……!」
「本当に天馬は、みんなを気持ちから引っ張ってくれるいいキャプテンだね」
「気持ちからですか?」
「『気の持ちよう』って言葉があるでしょ? 体は動いても気持ちが追い付かないとペースは落ちる一方だけど、気持ちから動けば自然と体も動くようになる。自分だけならまだしもチーム全体の気持ちを底上げする天馬は、スゴいのひと言しかないくらいだよ」
「ええ!」
葵と瑞貴は顔を見合わせて笑った。最初から天馬はみんなを見捨てず、共にがんばろうと差し伸べた手を握られるまでずっと伸ばしていた。そんな天馬があきらめていないからこそ、自分たちもあきらめないという気持ちもあるだろう。
立ち直ったイナズマジャパンはそれぞれのポジションに戻り、ストームウルフと正面から対峙する