信頼し結束する力!
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井吹がバスケを始めたのは中学に入ってからだが、すぐに自分にはバスケの才能があるとわかった。敵のパスは簡単にカットできるし、シュートを決めるのだってなんの苦労もなかった。
『さあ、来いよ! 俺からボールが取れるかな!?』
バスケで敵に囲まれながらもドリブルで簡単に突破してシュートをする。井吹が点を取り続けたおかげでチームは連戦連勝、大会という大会で優勝した。
だが、あるときからおかしくなった。それはとある試合が終わったあとチームメイトに声をかけられたときからだった。
『ボールを回せ?』
『ゲームはお前一人でやってるんじゃない! 自分勝手もいい加減にしろ!』
『悪いな、俺は誰の指図も受けない。俺は俺のルールで動く』
『井吹!』
『お前ら誰のおかげで勝てると思ってんだ? 俺に付いて来るのがお前たち凡人の役目……せめて俺のペースに付いてこられるよう、せいぜい努力するんだな』
この時点が最後のチャンスだったのかもしれない……それからチームは勝てなくなった。自分の実力に自信を持っていた井吹はこの現状に納得ができなかった。
あんなヘタな奴らと組んでいたら自分の才能が埋もれてしまう、そう思ったからこそ井吹は黒岩の話に乗った、バスケの有名海外チームの留学を条件に。
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(だが違ってた……勝てなくなったのはあいつらがヘタだったからじゃなくて、『俺さえいれば勝てる』と思い込んでた俺のせいだったんだ! クッ……!)
井吹はあのときの自分の過ちを悔んだ。それが今サッカーでも自分の力を過信しているので、もう二度と過ちを繰り返さない、そのためには……。
ストームウルフのスローイングで試合再開。ロランが投げたボールをセルゲイが取り、ルスランへ回そうとするところをさくらが間に入ってカットしドリブルで上がって行く。
「瞬木にパスだ!」
「今度こそ……!」
「さくら!」
「「ローリングカッター!」」
天馬の指示を無視したさくらはそのまま上がって行き、再びルーチェとセルゲイに防がれてしまった。
「ルスラン!」
「そろそろ決めるか!」
ルーチェからボールを取ったルスランがサイドから上がって来たので、鉄角のフォローをすべく真名部と皆帆もサイドへ寄るが……。
「任せろ!」
「「えっ!?」」
「あいつは……この俺が止める!」
「ハッ!」
ドリブルの間にルスランはボールを足で挟んでヒールリフトでかわした。
「決めろ! マクシム!」
「オウッ!」
「っ!」
とうとうルスランからフリーのマクシムに渡ったことで、井吹に緊張が走った。
「ゴールドフィーバー!」
《試合を決める3点目になるのか――っ!?》
「「「「「!」」」」」
今まで一度も防いだことのない必殺シュートが放たれ、イナズマジャパンは観客席を含めて息を呑む。
「クウッ! ワイルドダンク! っつぅ……――うわああっ!」
抑え込めず弾かれてしまった井吹。ボールはどこへと全員が注目すると……井吹は反動により倒れ、ボールはゴールに入らずに転がっていた。