激闘! 世界への挑戦‼
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――ヨットハーバーグラウンドで天馬は一人で練習をしており、ドリブルをしシュートを撃つとボールはゴールへと吸い込まれるように入った。
「ホントに、これでいいのかな……?」
みんなの個人レベルが上がるのはいいことなのに、天馬はどうしても昨日から感じる疑問が晴れなかった。
――ブラックルームでは他のメンバーが特訓をしている。井吹はついにレベル3の白竜のシュートも止めることができた。
「どうだ!」
「オウッ! ――っ!」
九坂がやったなというように拳を握ると、神童が昨日と同じように壁に背を預け両腕を組んで井吹の特訓を見ていることに気づいた。それは井吹も気づいている。
「俺にできないことはない! どんなシュートでも止めてやる!」
続くシュートも井吹はパンチングでもキャッチでも止めることができた。手応えは感じているのでホログラムの外にいる神童に顔を向けて叫ぶように言う。
「見たか、神童! 俺は鉄壁になる! 1点も入れさせない!」
「…………」
「待てよ、神童!」
また昨日と同じように去って行こうとする神童に、井吹は制止の声を上げる。
「ゴールを守るのは俺だけだ! 他の十人は全員で点取って来い! 神童、お前もだ!」
「……井吹、お前にとっての『いいプレー』とは、その手でボールを取ることなのか?」
「あ? どういうことだ? ハッキリ言えよ!」
「今の言葉がわからないようでは、この先はない」
「ンだと!? 何が言いたいんだよ! クゥ……!」
そう言って今度こそ去って行った神童に、井吹は歯を食いしばって苛立つとボールを高く蹴り上げた。すると丁度時間になったのか、九坂がドリンクを持って井吹の元へと向かう。
「そうカッカするな。ほら」
「っ、チックショウ!」
九坂の手から奪い取るようにドリンクを受け取った井吹は、それを飲んで水分補給する。
「あいつも瑞貴さんと同じようなこと言いやがって!」
「なんか言われたのか?」
「GKの役割はなんなのかってさ。ゴールを守ること以外何があるってんだよ!」
「う~ん……俺はGKやったことがないからわかんないなぁ」
井吹の問いに九坂は頭を悩ませた。雷門メンバー以外はサッカー未経験者なので、この答えを知る者はこの場にはいないだろう。
――休憩を終えたあと、井吹は再び特訓に入る。神童から言われたこともあって苛立ちによりパワーも増していた。
バシュンッ!
「はあああっ!」
バシュッ……!
「っ! 何……?」
パンチングをする自分の手から一瞬、雷のような何かが放たれたのが井吹には見えた。
☆☆☆☆☆
夕方、練習を終えた天馬がジャージに着替えて迎えに来た葵と共に宿舎に向かうと、宿舎の入口に瑞貴と見覚えのある少年が二人いる。
「あれ? あの子たちは確か……」
「瞬木の弟たちだ」
その少年たちが瞬木の弟・瞬木雄太と瞬木瞬だと気づいた。いつも試合には応援に来てくれるし、時折二人の声援はよく聞こえる。
どうやら練習に入った瞬木や夕飯の支度をしている静音の代わりに、瑞貴が彼らを送っていたようだ。
「気をつけて帰ってね」
「「はーい!」」
「ねぇ、君たち」
「「あっ」」
「二人共、お帰り。今日もお疲れ様」
「「ただいま戻りました」」
瑞貴に見送られて帰ろうとした二人は、声をかけられて振り向くと天馬と葵に気づき、瑞貴は二人にねぎらいの言葉をかけた。天馬は少し屈んでできるだけ二人の目線に合わせるようにする。
「瞬木に会いに来たの?」
「うん!」
「二人共、決勝戦来てくれるんでしょ? 応援よろしくね」
「「あっ……」」
「「ん?」」
何故か顔を見合わせて歯切れの悪い二人に、葵と瑞貴もまた顔を見合わせると、天馬は用事でもあるのかと思い訊いてみる。
「ホントに、これでいいのかな……?」
みんなの個人レベルが上がるのはいいことなのに、天馬はどうしても昨日から感じる疑問が晴れなかった。
――ブラックルームでは他のメンバーが特訓をしている。井吹はついにレベル3の白竜のシュートも止めることができた。
「どうだ!」
「オウッ! ――っ!」
九坂がやったなというように拳を握ると、神童が昨日と同じように壁に背を預け両腕を組んで井吹の特訓を見ていることに気づいた。それは井吹も気づいている。
「俺にできないことはない! どんなシュートでも止めてやる!」
続くシュートも井吹はパンチングでもキャッチでも止めることができた。手応えは感じているのでホログラムの外にいる神童に顔を向けて叫ぶように言う。
「見たか、神童! 俺は鉄壁になる! 1点も入れさせない!」
「…………」
「待てよ、神童!」
また昨日と同じように去って行こうとする神童に、井吹は制止の声を上げる。
「ゴールを守るのは俺だけだ! 他の十人は全員で点取って来い! 神童、お前もだ!」
「……井吹、お前にとっての『いいプレー』とは、その手でボールを取ることなのか?」
「あ? どういうことだ? ハッキリ言えよ!」
「今の言葉がわからないようでは、この先はない」
「ンだと!? 何が言いたいんだよ! クゥ……!」
そう言って今度こそ去って行った神童に、井吹は歯を食いしばって苛立つとボールを高く蹴り上げた。すると丁度時間になったのか、九坂がドリンクを持って井吹の元へと向かう。
「そうカッカするな。ほら」
「っ、チックショウ!」
九坂の手から奪い取るようにドリンクを受け取った井吹は、それを飲んで水分補給する。
「あいつも瑞貴さんと同じようなこと言いやがって!」
「なんか言われたのか?」
「GKの役割はなんなのかってさ。ゴールを守ること以外何があるってんだよ!」
「う~ん……俺はGKやったことがないからわかんないなぁ」
井吹の問いに九坂は頭を悩ませた。雷門メンバー以外はサッカー未経験者なので、この答えを知る者はこの場にはいないだろう。
――休憩を終えたあと、井吹は再び特訓に入る。神童から言われたこともあって苛立ちによりパワーも増していた。
バシュンッ!
「はあああっ!」
バシュッ……!
「っ! 何……?」
パンチングをする自分の手から一瞬、雷のような何かが放たれたのが井吹には見えた。
☆☆☆☆☆
夕方、練習を終えた天馬がジャージに着替えて迎えに来た葵と共に宿舎に向かうと、宿舎の入口に瑞貴と見覚えのある少年が二人いる。
「あれ? あの子たちは確か……」
「瞬木の弟たちだ」
その少年たちが瞬木の弟・瞬木雄太と瞬木瞬だと気づいた。いつも試合には応援に来てくれるし、時折二人の声援はよく聞こえる。
どうやら練習に入った瞬木や夕飯の支度をしている静音の代わりに、瑞貴が彼らを送っていたようだ。
「気をつけて帰ってね」
「「はーい!」」
「ねぇ、君たち」
「「あっ」」
「二人共、お帰り。今日もお疲れ様」
「「ただいま戻りました」」
瑞貴に見送られて帰ろうとした二人は、声をかけられて振り向くと天馬と葵に気づき、瑞貴は二人にねぎらいの言葉をかけた。天馬は少し屈んでできるだけ二人の目線に合わせるようにする。
「瞬木に会いに来たの?」
「うん!」
「二人共、決勝戦来てくれるんでしょ? 応援よろしくね」
「「あっ……」」
「「ん?」」
何故か顔を見合わせて歯切れの悪い二人に、葵と瑞貴もまた顔を見合わせると、天馬は用事でもあるのかと思い訊いてみる。