激闘! 世界への挑戦‼
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神童の言葉にカチンときた井吹は歯を食いしばって席を立ち、瑞貴の制止も聞かずミーティングルームから出て行ってしまった。
「さあどうするんでしょうねぇ、キャプテンは」
「…………」
みのりはチームのキャプテンである天馬がどう動くのかと言うが、黒岩は何も答えなかった。
――夜。いつもなら賑やかな所もあるのだが、今回は全員が黙々と食べていた。その中で天馬が一人足りないことに気づいて九坂に声をかける。
「井吹は?」
「まだ練習してます」
「晩ご飯も食べずに……」
「俺、心配なんスよ、キャプテン」
「井吹のこと?」
「…………」
九坂は黙って頷いた。レジスタンスジャパンで敗北と現実を味わい、未だに神童が認めてもらえないため、ヤケになっているのではないかと危惧しているのだ。
「――よかったよかった! ちょうどよかった、あんたたち!」
「「ん?」」
「はいはい、これこれ!」
突然声を上げた蒲田静音に振り向くと、彼女が取り出したのは小さなランチボックスだった。
「おばちゃん?」
「握り飯だよ握り飯」
「えっ?」
「井吹くん、まだご飯食べてないんだろ? あんたちょっと持っててやってよ」
「っ、はい! わかりました!」
「じゃあ俺も!」
「おばちゃん、ありがとう! よし、行こう!」
「ウッス!」
静音の差し入れに天馬は自然と笑顔になり、九坂と共にブラックルームへと向かった。
「…………」
その二人の一連の様子を神童は見ていたが、何も言わずマカロニを口に入れるのだった。
――ブラックルームでただ一人特訓に励む井吹は、白竜のシュートを全ては止められなかった。
「なってやる……どんなシュートも止められるキーパーに……!」
「――少し休んだら?」
「っ、キャプテン……」
特訓に夢中で井吹は天馬と九坂がブラックルームに入って来たことにも気づかなかったようだ。コンピューターを止め、グローブを外した井吹に天馬がランチボックスのフタを開けて二つのおにぎりを差し出す。
「ほら、おにぎり。おばちゃんから」
「あ、ああ」
井吹はおにぎりを取ってひと口食べると、体がエネルギーを欲しがっていることに気づき少しガッツいて食べ始めたので、天馬は苦笑する。
「ハハッ。食事の時間くらいちゃんと取らないと。サッカーは逃げないよ」
「言ってくれりゃ俺、いつでも付き合うぞ」
「一人のほうが集中できる」
「「!」」
九坂が練習に付き合うといっても、井吹はそれを拒否し一人のほうがいいと告げた。
「今まで俺はずっと一人で練習してきた」
「バスケのときも?」
「ダメな奴と練習をしたって意味がないからな」
「優勝を狙える強いチームだったって聞いたけど……」
「ああ」
最後のひと口を食べた井吹は、天馬が持つランチボックスからもう一つのおにぎりを取って食べながら話す。
「俺の力さ。俺が確実に点を取っていたから勝てた、それだけだ」
「「…………」」
「これが俺の一番のスタイルだ。だからこれからも、一人でやっていく」
「おい、そうじゃねぇ――」
「よーし、特訓再開だ」
「「…………」」
九坂が何かを伝えようとしたが、井吹はそれに気づかず最後のひと口を食べ終えるとグローブを嵌めて特訓に戻った。
「さあどうするんでしょうねぇ、キャプテンは」
「…………」
みのりはチームのキャプテンである天馬がどう動くのかと言うが、黒岩は何も答えなかった。
――夜。いつもなら賑やかな所もあるのだが、今回は全員が黙々と食べていた。その中で天馬が一人足りないことに気づいて九坂に声をかける。
「井吹は?」
「まだ練習してます」
「晩ご飯も食べずに……」
「俺、心配なんスよ、キャプテン」
「井吹のこと?」
「…………」
九坂は黙って頷いた。レジスタンスジャパンで敗北と現実を味わい、未だに神童が認めてもらえないため、ヤケになっているのではないかと危惧しているのだ。
「――よかったよかった! ちょうどよかった、あんたたち!」
「「ん?」」
「はいはい、これこれ!」
突然声を上げた蒲田静音に振り向くと、彼女が取り出したのは小さなランチボックスだった。
「おばちゃん?」
「握り飯だよ握り飯」
「えっ?」
「井吹くん、まだご飯食べてないんだろ? あんたちょっと持っててやってよ」
「っ、はい! わかりました!」
「じゃあ俺も!」
「おばちゃん、ありがとう! よし、行こう!」
「ウッス!」
静音の差し入れに天馬は自然と笑顔になり、九坂と共にブラックルームへと向かった。
「…………」
その二人の一連の様子を神童は見ていたが、何も言わずマカロニを口に入れるのだった。
――ブラックルームでただ一人特訓に励む井吹は、白竜のシュートを全ては止められなかった。
「なってやる……どんなシュートも止められるキーパーに……!」
「――少し休んだら?」
「っ、キャプテン……」
特訓に夢中で井吹は天馬と九坂がブラックルームに入って来たことにも気づかなかったようだ。コンピューターを止め、グローブを外した井吹に天馬がランチボックスのフタを開けて二つのおにぎりを差し出す。
「ほら、おにぎり。おばちゃんから」
「あ、ああ」
井吹はおにぎりを取ってひと口食べると、体がエネルギーを欲しがっていることに気づき少しガッツいて食べ始めたので、天馬は苦笑する。
「ハハッ。食事の時間くらいちゃんと取らないと。サッカーは逃げないよ」
「言ってくれりゃ俺、いつでも付き合うぞ」
「一人のほうが集中できる」
「「!」」
九坂が練習に付き合うといっても、井吹はそれを拒否し一人のほうがいいと告げた。
「今まで俺はずっと一人で練習してきた」
「バスケのときも?」
「ダメな奴と練習をしたって意味がないからな」
「優勝を狙える強いチームだったって聞いたけど……」
「ああ」
最後のひと口を食べた井吹は、天馬が持つランチボックスからもう一つのおにぎりを取って食べながら話す。
「俺の力さ。俺が確実に点を取っていたから勝てた、それだけだ」
「「…………」」
「これが俺の一番のスタイルだ。だからこれからも、一人でやっていく」
「おい、そうじゃねぇ――」
「よーし、特訓再開だ」
「「…………」」
九坂が何かを伝えようとしたが、井吹はそれに気づかず最後のひと口を食べ終えるとグローブを嵌めて特訓に戻った。