激闘! 世界への挑戦‼
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バシュンッ!
「ぐうっ……クッ! まだまだ、次! ――っ!」
「…………」
ノーマルシュートならばだんだん白竜のシュートを止めることができた井吹。しかしそれまで何度も受け続けてきたため体力が翔もしているのを、壁に背を預けて両腕を組んでいる神童も見ていた。
「宗正くん、そろそろ休んだらどう?」
「平気です! こんなシュートに休憩は必要ありません!」
さすがに疲弊している様子に瑞貴は休憩を促すが、井吹はそれ拒否した。すると剣城は今まで疑問に思っていたことを井吹に問いかける。
「井吹、お前は自分でキーパーというポジションを選んだと聞いた。何故キーパーを選んだ?」
「それは、キーパーはフィールドに一人しかいない。誰にも頼らず自分の実力だけで勝負できるんだ。そこに魅力を感じたから、キーパーを選んだ。俺はずっと特訓し続けている……今じゃ瞬発力もパワーも誰にも負けてないつもりだ。――俺は完璧にキーパーをやれているはずだ! バスケのように!」
「――ムリだ。向いていない」
「何っ!?」
井吹は自分が一人でもゴールを守れるキーパーにふさわしいと声を上げると、神童がそれを否定した。
「お前のような奴にGKは務まらない。――絶対に」
「ンだと!?」
「神童さん、今の言い方は無いっスよ。こいつは、こいつなりに相当がんばっています。そろそろ、認めてやってくださいよ」
「…………」
「っ!」
ちょうど小休憩に入っていた九坂隆二がそれを聞いて神童を説得する。それに神童は預けていた壁から背を離し、井吹に近づいて向き合う。
「必殺技を出せたからシュートを防げるわけじゃない。サッカーそんなに単純じゃない」
「っ! クッ……!」
そう言い残して神童はその場を去って行くが、井吹も反論できなかった。二回戦で必殺技を出すことに成功しても、これまでの試合で必殺技を出しても何度も失点を許してしまったからだ。
「クゥ……クソォ!」
井吹は悔しさのあまり片膝を床に付け、そのまま拳を床に叩きつけるのだった。
☆☆☆☆☆
決勝戦についてのミーティング開始時間になったので、特訓を一時中断してミーティングルームに集まるイナズマジャパン。ストームウルフのデータをモニターに表示し、黒岩とみのりも瑞貴もいるので葵が声を上げる。
「みんな、席について。ミーティング始めるよ」
「僕たち、欠席します」
「えっ? どうして?」
雷門メンバーは席についているが、皆帆たちは席につかず欠席の旨を伝えたので葵はキョトンとする。
「今最優先すべきは、ブラックルームでの特訓ですから」
「決勝戦まで、あと58時間27分15秒しかありません」
「俺たちは、少しでもうまくなりてぇんだ」
皆帆と同様に真名部や鉄角たちも、特訓のためミーティングの時間すら惜しいと言う。それに天馬は椅子から立ち上がって声を上げた。
「みんな、聞いてくれ! それぞれで特訓をするのも大切だけど、それだけじゃ足りない気がしてるんだ。試合のことや、フォーメーションのこと、みんなで話し合うこともきっと大切だよ」
「……俺はキャプテンに従うよ」
「わかりました。早く始めましょう」
「…………!」
とりあえず瞬木や真名部を始め、ミーティングに参加することを決めたようだ。それに天馬は少しホッとするのだった。
全員が席に着いたことを確認した瑞貴は、持っているタブレットを操作しながらモニターに表示する。
「決勝戦の相手は知っての通り、ウズベキスタン代表のストームウルフよ」
「注意すべきは強力なオフェンス力よ。ねっ、真名部くん」
「ご覧の通り、準決勝までの20得点は今大会ダントツの成績です」
「攻撃特化型チームに対抗するためには、やはり僕たちディフェンス陣がどこまで踏ん張れるか……それが勝敗の分かれ目だね」
「…………」
葵が促したので真名部も自分のタブレットを使いグラフで得点差を示す。それに皆帆はディンフェスが重要な鍵だというが、前の席に座る井吹が半分皆帆へ顔を向ける中、神童が声を上げる。