激闘! 世界への挑戦‼
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ガ――……。
「やってるね」
「瑞貴さん?」
「ちょっと追加のデータを持って来たの。――宗正くん。もう一度、レジスタンスジャパンのシュートを受けてみない?」
「「!」」
部屋にやって来た瑞貴の言葉に、井吹と剣城はどういう意味かと疑問に思った。
瑞貴はUSBメモリをコンピューターに差し込み、いくつか操作をすると井吹に顔を向ける。
「いくよ、宗正くん」
「はい! さあ来い!」
やる気満々で返事をして構えた井吹。それを確認し瑞貴は続けて操作を行うと……井吹の前にレジスタンスジャパンの白竜が現れた。姿形が彼その者なので剣城は驚きの声を上げる。
「っ、白竜!?」
「これはホログラム。白竜くんのあらゆるデータをインプットしたの」
「なるほど。本物と同じ力というわけですね」
「明王の協力と昨日の練習試合のデータを元に作ったから、シュートの威力を完全に再現できるよ」
「ハッ! いいねぇ……撃って来い! いくらでも止めてやる!」
バシュンッ!
「ぐわあっ!」
データ相手だが井吹にとってはリベンジにも繋がる。構えると同時にシュートが撃たれるが、井吹はそれを止めることができずゴールに入れられてしまった。
「チイッ! もっと来い!」
井吹の特訓の様子を、小休憩していたさくらもまた見ていた。
「やっぱり必殺技だわ……勝ち進めば進むほど、相手も強くなるし。私も早く、自分の必殺技を身に付けないと! 私にできないはずはない!」
今の所さくらと鉄角だけが必殺技を使えない。他のみんなだってできるようになったし、自分なら絶対にできるようになると、人知れずさくらは拳を握ると、休憩時間が終わると同時に次の特訓に移った。
「これでいいのかな……?」
みんながブラックルームの特訓に励むことは、それぞれのレベルアップにも繋がる。そのはずなのに天馬はこの現状に釈然としなかった。
――だがマトモな休憩も挟まず少しずつレベルを上げて特訓を続けていたせいか、一度瑞貴がコンピューターのスイッチを切ると全員座り込んで息が上がっている。
真名部はコンピューターの操作盤にある時刻を見て、今自分たちがどれだけこの状態でいたのかを知る。
「「「「「ハァ……ハァ……ハァ……」」」」」
「すでに…4分36秒……休んでしまいました……」
「クッ……休み過ぎだ……! 再開だ……クッ!」
「止めてやる……白竜がなんだ!」
「早く特訓の続きを……!」
「そうよ……私たちはもっと…レベルアップしなくちゃいけないんだから!」
「俺は……次のレベルに挑戦する!」
真名部や鉄角や井吹や皆帆やさくらや瞬木隼人たちは、休む暇も惜しいというほど練習を望む。それを見た瑞貴は頷くと声を上げる。
「次、いくよ」
「「「「「はい!」」」」」
瑞貴はもう一度スイッチを押し、それぞれをホログラムの空間に包んだ。再び特訓を始める彼らを見る瑞貴に、天馬が眉を下げて話しかける。
「あの、瑞貴さん……。本当にこれでいいんでしょうか?」
「どうして?」
「俺、何か足りない気がするんです。具体的にはなんなのかわからないんですが……」
「…………」
天馬の感じている『違和感』の正体……恐らく瑞貴はその答えがわかっている。だが、今は彼らには言えないのだ。
「とりあえずこのままにしといたら?」
「えっ……でも……」
「レジスタンスジャパンとの試合で『今までと同じじゃ勝てない』とわかっているなら、次のステップに進むしかない。だけど次に進むためにはそれに見合った能力を上げる必要があるの」
今この場にいる全員が、サッカーに対して壁にぶつかっている。そのためにまずは思うようにやらせ、自分で気づく必要があるのだ。