フィールドの告白
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〈ニャー! フシュゥ~ッ!〉
〈ニャ…ニャー!〉
どこからか現れた別の黒猫に、最初の猫は一歩後ずさって茂みに隠れるも追って来た。そして茂みの中で二匹は暴れたあと、また最初の猫が逃げ出したので黒猫は追いかける。
〈〈ニャー!〉〉
「ああっ! ケンカしちゃダメ~!」
仲を仲裁しようと好葉は九坂がいるのとは反対方向へ走って行ってしまった。――失敗。
「猫の気持ちまでは読めなかった……」
「フンッ! やはり僕の作戦のほうが完璧ですね!」
猫がケンカしていた茂みに隠れていた皆帆はケンカに巻き込まれて引っ掻き傷が顔中ついてしまう。だが、何故かいる真名部もまた同じ茂みに隠れていたので皆帆同様に顔中が傷だらけだった。
――次に真名部の作戦でいくことになった。ジャージに着替えた真名部は九坂を宿舎の隣にある自販機裏の木陰に誘導する。
「なんでここ……?」
「森村さんは木陰の道が好きだからです。統計学上のデータ分析によれば、5分後に森村さんがここを通過する確率は98.74パーセント。君は待っていればいいんです」
「だから、俺を見れば逃げだしちまうって」
「心配いりません。99.98パーセントの確率で、森村さんの動きは固まります。フッ」
ドヤっているがほとんど皆帆と同じ作戦であるのは、真名部は気づいているのだろうか。
しゃがんで茂みに隠れていると、本当に5分後に好葉がやって来た。自分たちが隠れている茂みの前を通ったのを真名部は確認する。
「来ましたよ」
「オ、オウッ……」
好葉の様子を見つつ、九坂は飛び出すタイミングを伺っていると……。
「あらあら、好葉ちゃん。いいとこで会ったわ、いいとこで。これ運ぶの手伝って~」
「あっ、はい……」
買い物から帰って来た蒲田静音が手伝い頼んで来たので好葉は了承した。まさかの乱入者にタイミングをすっかり失ってしまう。――失敗。
「あ~……!」
「ウウッ……おおおばちゃんは計算に入れてませんでした……」
頭を抱える九坂と、予想外の状況に若干落ち込む真名部がいたことなど、好葉は最後まで気づかなかった。
☆☆☆☆☆
《フットボールフロンティアインターナショナルV2、アジア地区予選もいよいよ準決勝!! 日本代表イナズマジャパンと、タイ代表マッハタイガーの試合が始まろうとしています!!》
九坂が好葉へ謝罪することができず、とうとう準決勝当日になった。角間王将の実況と歓声が響き渡る中、選手たちは入場口の通路でそれぞれ一列になって入場を待つ。
「イナズマジャパンか……よくぞここまで勝ち上がって来られたもんだな」
「何……?」
「最後に笑うのは、俺たちだ」
マッハタイガーのキャプテン・ナパ=ラダームが挑発するように言うと、天馬たちは軽く顔をしかめて試合に臨む。
「がんばれー!」
「シュート決めろー!」
《さあ、まもなく試合開始です! マッハタイガー対イナズマジャパン、どんな戦いをなるのかー!?》
入場してきた選手たちがそれぞれポジションに着く中、観客席で瞬木の弟・瞬木雄太と瞬木瞬が応援の声を上げる。
ホイッスルが鳴ってマッハタイガーのボールで試合開始。バーク=セパクローからボールを受け取ったタムガン=ジャーがドリブルして行く。
「…………」
「チッ」
神童がまたゴール前に立ったのを見て、井吹は忌々しげに舌打ちをした。
その間にも進むタムガン。天馬をターンでかわし、九坂のスライディングもよけ、真名部も突破して一気にゴールへと向かう。
「行かせない! アインザッツ!」
神童が必殺技でタムガンからボールを奪い、ドリブルで上がって行く。……その間、ディフェンスラインにいたナパが意味あり気に笑っていたことに気づかずに。
《今度はイナズマジャパンが攻撃に出たー!》
(おかしい……どうして誰も止めに来ない?)
「神童さん、こっちです!」
「よし!」
全く動かない他のマッハタイガーの選手に神童は不審に思っていると、少し先を走る天馬がパスを促したのでボールを上げた。
「天馬!」
「ああ!」
「――ホワチャー! はっ!」
走って来たナパがジャンプし、体を回転して足を延ばすとボールを空中でカットした。
「今だ、タムガン!」
そのままナパはイナズマジャパンエリアの右サイドへと大きくパスを回し、タムガンはそれを受け取る。マッハタイガーのカウンター攻撃だ。
「決めてやる! ホワチャア!」
「ええっ!? こっち!?」
「マズい!」
ドリブルで迫るタムガンの気迫に好葉は身をすくませると、九坂は慌ててカバーに入るため走り出した。しかしタムガンはすでに好葉を抜いてしまう。
「うおおおっ!」
「チッ! くらえ!」
「ナメるな!」
九坂が追い付きそうだったのでタムガンはスピードを上げてシュートを撃つ。満足な体制じゃなかったのでノーマルシュートとなり、神童がゴールに戻る前に放たれたシュートを井吹は横っ跳びでガッチリ取った。
〈ニャ…ニャー!〉
どこからか現れた別の黒猫に、最初の猫は一歩後ずさって茂みに隠れるも追って来た。そして茂みの中で二匹は暴れたあと、また最初の猫が逃げ出したので黒猫は追いかける。
〈〈ニャー!〉〉
「ああっ! ケンカしちゃダメ~!」
仲を仲裁しようと好葉は九坂がいるのとは反対方向へ走って行ってしまった。――失敗。
「猫の気持ちまでは読めなかった……」
「フンッ! やはり僕の作戦のほうが完璧ですね!」
猫がケンカしていた茂みに隠れていた皆帆はケンカに巻き込まれて引っ掻き傷が顔中ついてしまう。だが、何故かいる真名部もまた同じ茂みに隠れていたので皆帆同様に顔中が傷だらけだった。
――次に真名部の作戦でいくことになった。ジャージに着替えた真名部は九坂を宿舎の隣にある自販機裏の木陰に誘導する。
「なんでここ……?」
「森村さんは木陰の道が好きだからです。統計学上のデータ分析によれば、5分後に森村さんがここを通過する確率は98.74パーセント。君は待っていればいいんです」
「だから、俺を見れば逃げだしちまうって」
「心配いりません。99.98パーセントの確率で、森村さんの動きは固まります。フッ」
ドヤっているがほとんど皆帆と同じ作戦であるのは、真名部は気づいているのだろうか。
しゃがんで茂みに隠れていると、本当に5分後に好葉がやって来た。自分たちが隠れている茂みの前を通ったのを真名部は確認する。
「来ましたよ」
「オ、オウッ……」
好葉の様子を見つつ、九坂は飛び出すタイミングを伺っていると……。
「あらあら、好葉ちゃん。いいとこで会ったわ、いいとこで。これ運ぶの手伝って~」
「あっ、はい……」
買い物から帰って来た蒲田静音が手伝い頼んで来たので好葉は了承した。まさかの乱入者にタイミングをすっかり失ってしまう。――失敗。
「あ~……!」
「ウウッ……おおおばちゃんは計算に入れてませんでした……」
頭を抱える九坂と、予想外の状況に若干落ち込む真名部がいたことなど、好葉は最後まで気づかなかった。
☆☆☆☆☆
《フットボールフロンティアインターナショナルV2、アジア地区予選もいよいよ準決勝!! 日本代表イナズマジャパンと、タイ代表マッハタイガーの試合が始まろうとしています!!》
九坂が好葉へ謝罪することができず、とうとう準決勝当日になった。角間王将の実況と歓声が響き渡る中、選手たちは入場口の通路でそれぞれ一列になって入場を待つ。
「イナズマジャパンか……よくぞここまで勝ち上がって来られたもんだな」
「何……?」
「最後に笑うのは、俺たちだ」
マッハタイガーのキャプテン・ナパ=ラダームが挑発するように言うと、天馬たちは軽く顔をしかめて試合に臨む。
「がんばれー!」
「シュート決めろー!」
《さあ、まもなく試合開始です! マッハタイガー対イナズマジャパン、どんな戦いをなるのかー!?》
入場してきた選手たちがそれぞれポジションに着く中、観客席で瞬木の弟・瞬木雄太と瞬木瞬が応援の声を上げる。
ホイッスルが鳴ってマッハタイガーのボールで試合開始。バーク=セパクローからボールを受け取ったタムガン=ジャーがドリブルして行く。
「…………」
「チッ」
神童がまたゴール前に立ったのを見て、井吹は忌々しげに舌打ちをした。
その間にも進むタムガン。天馬をターンでかわし、九坂のスライディングもよけ、真名部も突破して一気にゴールへと向かう。
「行かせない! アインザッツ!」
神童が必殺技でタムガンからボールを奪い、ドリブルで上がって行く。……その間、ディフェンスラインにいたナパが意味あり気に笑っていたことに気づかずに。
《今度はイナズマジャパンが攻撃に出たー!》
(おかしい……どうして誰も止めに来ない?)
「神童さん、こっちです!」
「よし!」
全く動かない他のマッハタイガーの選手に神童は不審に思っていると、少し先を走る天馬がパスを促したのでボールを上げた。
「天馬!」
「ああ!」
「――ホワチャー! はっ!」
走って来たナパがジャンプし、体を回転して足を延ばすとボールを空中でカットした。
「今だ、タムガン!」
そのままナパはイナズマジャパンエリアの右サイドへと大きくパスを回し、タムガンはそれを受け取る。マッハタイガーのカウンター攻撃だ。
「決めてやる! ホワチャア!」
「ええっ!? こっち!?」
「マズい!」
ドリブルで迫るタムガンの気迫に好葉は身をすくませると、九坂は慌ててカバーに入るため走り出した。しかしタムガンはすでに好葉を抜いてしまう。
「うおおおっ!」
「チッ! くらえ!」
「ナメるな!」
九坂が追い付きそうだったのでタムガンはスピードを上げてシュートを撃つ。満足な体制じゃなかったのでノーマルシュートとなり、神童がゴールに戻る前に放たれたシュートを井吹は横っ跳びでガッチリ取った。